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異世界ほのぼのバイク旅  作者: パンツ吐いた


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第52話 スピードバトル終了

すっかり皇帝さんのことを忘れているジイジをみて、こいつはいつも人のことわれてやがるなとつくづく思う。

もちろん助けてやる義理はないが、ジジイのあたふたした姿を見るのは面白い。さてどうしたものかな?


「リヴァイアサン様にまたお会い出来るとは…誠に光栄です!」


皇帝さんはジジイに跪いて歓喜の喜びに浸っている、ジジイは「うむ」とか「ふむ」とか言いながら俺をチラチラ見て助けを乞う…ふぅ、しかたないな。


「あの、すみません皇帝様。」


「貴様!皇帝に気安く話しかけるとは!」


兵士が一斉に俺の周りを囲み、剣やら槍やらを突きつけてくる。


「あ、じゃぁいいです。」


「バカァァァァ!じゃあいいですじゃないでしょ!」


リヴァイアサンが慌てて俺に突っ込みを入れてくる。いや、俺関係ないし…武器突き付けられてますやん?怖いですもん。


「おぬしら!わが契約者になってことを!」


え?いつ契約者になったの?何の契約もしていないんですが、やめていただけます?詐欺ですか?オレオレ詐欺的な?爺だから、ワシワシ詐欺か?契約しましょうよ~お安くしておきますよ~?ってか?でさ最終的にあれか?法外な契約金とか吹っ掛けてきたりするんだろ?しねぇよ契約なんて!!いやしてねぇよ!


「馬鹿者!リヴァイアサン様の契約者に対して何をしている!すぐに武器をおさめろ!」


皇帝様が一括すると俺に武器を向けていた兵士たちはすぐに武器を下した。


「契約者殿、申し訳ない。」


皇帝が俺に向かって頭を下げる…おいおい、皇帝様がそんなこと簡単にしていいのか?たかが一般人の俺に。

案の定周りで見ている兵士や民間人、王族(マックリー王国側…めんどいから省略)たちは皇帝のしぐさにざわき立つ。


「皇帝様、上の立場のお方が俺のようなただの平民に頭を下げるのはよろしくないと思いますよ?」


「いや、契約者殿は私からしてみれば神の使途のような存在です、この頭を下げるくらい安いものです。」


「そんなたいそうなものでもないので、ほんとにやめてもらえませんかね?」


「そうじゃぞ?健吾は神の使途何ぞといういかがわしいものではないのじゃぞ?」


…神の使途っていうよりかはニャウスの飼い主のような・・・


『後でニャーちゃんにいっちゃいますよ?』


『ちょ!ナビ!いきなり出てきてそれはずるい!』


『あはは、冗談ですよ。』


ナビのお茶目もでてきたところで、そろそろこの話に収集をつけないとまとまらんな。


「とりあえずですが、皇帝様?」


「皇帝様なんて呼ぶな、それと…契約者殿ならば砕けた感じで友のように接していただけないだろうか?」


「さすがにそれは…」


「そこをなんとか!契約者殿!」


俺は爺さんや周りのみんな、とくにミアを見てどうしようといった顔をすると、ミアがあきれ顔で頷いた。


「はぁ・・・ケンゴです、俺の名前は。」


「ケンゴ殿か!俺のことはぜひケーイチと呼んでくだされ!」


「いやいや、ケーイチ?殿とかその変な敬語をやめてくれないか?俺もこのしゃべり方で行くから。」


「お、おう!わかったよケンゴ。」


ケーイチはなぜか照れたような顔をして俺に返事をしてくる。


「で、とりあえずなんだが、このジジィ、ケーイチのことを覚えてないらしい。」


俺はさらっとジジィを売った。


「な、何言ってるんじゃケンゴ?覚えてるぞ?ちゃんと覚えてるもん!」


「だから、もん!じゃねぇってきもいから。」


「リ、リヴァイアサン殿?」


あ~あ、ケーイチ涙目になってるよ。


「まぁ正確にはこのじいさん何百年の生きてるから記憶がどんどんなくなっていってるんだと思うぞ?だからケーイチが、じいさんとどんなとこでどんなふうに出会ったかを教えてやればもしかしたら思い出すかもしんないな?」


「う、うむ・・・すまぬのぉ・・・」


珍しくじじいが素直だ…それはそれできもいな。


「そうでしたか・・・それならば。」


ケーイチはじじいとの出会いを細かく話し始める。


「あれは我が国の建国記念日だったひ、今から三十年前のあの日にあったパレードで起こった事件が始まりだ。俺は自分の国のパレードや祭りに浮かれ母上とともに城から抜け出し城下町に遊びに出ていた。何の変哲もない祭りに普段見慣れないものがあった俺は、母上に急いで急いで!と言いながらいろんな屋台を回っていた。いつのことか母上とはぐれてしまった俺は誘拐に合うことになる。連れ去られた場所は町から離れた湖の近くにある盗賊団のアジトだった。もちろん幼い俺にはどうすることもなくおとなしく助けを待つしかなかった。だが数日間いくらまっても助けなんて来ない、与えられる食料もかったいパン一個と少量の水だけで、俺はすでに限界が迫っていた。起き上がることもできず床で寝た状態で死を待つだけだった。いつの頃か外が騒がしくなりフッと目を覚ますと盗賊団が慌てふためき、右往左往していた。最後の力をふりしぼり、見張りの居なくなった部屋から外に出るとそこにはとても巨大なモンスターがそびえ立っていた。俺は腰を抜かしその場に経たりこんだ、どうせもうすぐで死ぬんだし、このモンスターに食べられたとしても何も変わらない。俺は死を覚悟してモンスターに頭を差し出した。するとそのモンスターは喋りだしたんだ。『なんじゃ?迷子か?相当弱ってるのぉ……童よわしの背にしがみつけ、家まで送ってやろう。』

そう言ってモンスターは俺を乗せて帝国まで運んでくれた。さすがに城下町までは入れなかったかが、すぐ近くの人気のない場所で俺を下ろすと、もう迷子になるなよと言って去ろうとしたから咄嗟に俺は名前を聞いたんだ。そしたら……リヴァイアサンと……その後俺は無事に保護され盗賊団は……な。」


とケーイチくんなんか自慢げに話してるよ。


「ジジィ、人助けしてるじゃないか!」コソ


「知らんし!多分あれじゃ、腹減ってたまたま見つけた湖で魚取ろうとしたら盗賊団がいてーとかじゃろ!」コソ


俺とジジィはコソコソ内緒話をしていた。


「どうだ、ケンゴ。これが俺とリヴァイアサン様との出会いだ。」


「お、おう!そうだったのか、ジジィに助けて貰って良かったなー。まぁ、話はわかった、ジジィがボケていて申し訳ない。本題に入りたいのだけども……ミアや他のみんなも一緒に話せる場所に移動しても行かな?」


「もちろんだ、俺もそのつもりで来てからな。とりあえず当事者のフレイも含め……ぬ?フレイのやつはどこに行った!?」


俺たちが話している間に拘束されていたはずのフレイが姿を消していた。誰も何処に行ったのか分からず探し出すことも出来なかった。


「皇帝様、フレイの事はこちらの責任ですので我々マックリー王国にお任せ頂けませんか?」


「ミオリム様お久しぶりです、昔のようにケーちゃんと呼んでください。」


「ここではねー、民衆の目もあるし……とりあえず私に任せてね。さ、みんな会議室に行きますよ。あっとその前に、アナウンサーさん?」


『は、はい!み、皆様!今回のスピードバトル色々なことが起こりすぎましたが…最終的に勝利を収めたのは、ケンゴ選手だぁぁぁぁぁぁ!!』


うぉぉぉぉ!という地鳴りの様に会場全体が歓声で揺れる、あぁ……これで終わったんだな、やっと。


『というわけでー!優勝商品のミア様はケンゴ選手と結婚する事になりましたぁぁぁぁぁぁ!おめでとぉぉぉ!』


さらなる歓喜の叫び声で俺とミアはマックリー王国の国民全員から祝福を受ける事になった。ミアを商品扱いしたフレイは絶対許さんがな……


~side フレイ~


「クッソ!クッソ!なんでだ!こんなはずじゃなかったんだ!あのままワイバーンでアイツを殺して俺が優勝、ミアを皇帝に差し出しマックリー王国は完全に俺の物になるはずだったんだ!なぜリヴァイアサンがいる!なぜ思い通りにいかなかったんだ!」


暗い森をひたすら走り続けるフレイは従者など付けずに1人目的地もなくさまよっていた。


「ほらね?僕の予想通りになっただろ?」


フレイの前にいきなり人が現れた。


「あんな馬鹿な話信じられるわけが無いだろ、お前の事だって信用出来ないんだから。」


「まー、そうだよね。でも、今なら信用して貰えるんじゃないかな?」


「くっ……」


「で?どうする?今ならまだ君はマックリー王国を取り戻すことは出来ると思うよ?この力を使って……」


謎の人物は、フードをかぶり顔は見えない。男か女かも分からない。しかしフレイはこの人物にあった事があるようだ。謎の人物がフードの隙間から手を出した手にはドス黒い直径20cm程の水晶のような玉が握られていた。


「本当に信じていいんだな?」


「もちろんさ、これから君は僕たちの仲間になるんだから……」


フレイはフードから出た手にある玉を受け取り謎の人物とともに暗い森に消えていった……


「貴様だけは許さない……ケンゴ……」


~side ケンゴ~

ミオリムさんに案内されて俺たちは会議室に通された。メンバーはミオリム様、王様、マリアちゃん、俺たち4人と2匹と近くにいたハイベルグ、リョウコそしてついでにじじい、最後にケーイチと側近2人が集まった。


「さて、この度は皆様に大変申し訳程のご迷惑を愚息がおかけしたことをお詫び致します。」


開口1番を切ったのは国王だった。

帝国の賠償問題やミアの今後の話をしてある程度まとまった時にじじいが口を開いた。


「みなに話しておかなければならぬ話がある。」


もう少しで話がまとまるのに何言ってんのこのじじいという顔で俺はじじいを見ていたが、じじいの口から出た話の内容は驚くべきものだった。

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