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異世界ほのぼのバイク旅  作者: パンツ吐いた


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第五話 夢と宝物

連続投稿になります。

もしかしたらですが、本日?明日の明け方?もう一話UPするかもしれません。

「50枚でいいんだな?これ持ってさっさと帰れ。二度とここに近づくな。」


俺はストレージから金貨五十枚をだし、手下の男に金貨の入った袋を投げ渡す。

慌てて受け取った部下・・・めんどい、モブ男は金貨を数える。その姿を見てグレンはフルフルとふるえだした。


「こ!こんな金貨受け取れるか!詐欺じゃないか!そもそも君は誰だ!関係ないだろ!?」


「俺はここの客だよ、今現在泊っているな。だから、この宿がなくなると困るんだよ。」


「だからってこんな!」


「金貨は金貨だろ?何か文句でもあるのか?」


グレンと俺のやり取りの前に誰かが衛兵を呼んだのだろう。騒ぎを聞きつけたエミリアが衛兵を連れてクロネコの宿に飛び込んでくる。


「ミア!大丈夫!?ってケンゴ?!」


衛兵団が来たことにバツが悪そうにするグレンは舌打ちをして斜め下をむく。


「グレン・・・また貴様か!」


「嫌ですね、エミリア団長。わたしはただ返済期日が過ぎた借金をミアさんに返してもらいに来ているだけですよ。ただ返せないのであればという話をしていただけで・・・それなのにこの男が!」


そう言って俺をにらみつけるグレン。


「ケンゴがどうした?関係があるのか?」


「今俺が借金を返済したところだ。」


「なんだと!?それはほんとか?!というかどういうことだ!?」


「そこのモブ男が持っている袋に金貨50枚入っている。なんならエミリアがその枚数を数えて証人になってくれると助かるんだが。」


エミリアはうなずくとモブ男から袋を受け取り数える。


「確かに50枚金貨がある。これでいいのだなグレン?」


「ックソ!確かに受け取った!ケンゴといったな!この屈辱は忘れないからな!行くぞ!」


こうしてグレンはモブ男を連れて帰っていった。床にへたり込んでいたミアを俺とエミリアでリビングにあるソファーに座らせる。


「大丈夫かミア?」


「エミリア・・・エミリアァァァァァァァァ!」


ほっとしたのだろうミアはエミリアに抱き着き泣き出した。俺はその姿を見てうんうん、とうなずいて自分の部屋に戻っていった。10分ぐらいたったころ、部屋がノックされ俺は返事をする。


コンコン・・・


「はい。」


「私だ、エミリアだ。ケンゴ、すまないが下に降りてきてくれないか?」


「ん?あぁわかった。」


扉を開けるとそこには甲冑を脱ぎ普段着の姿のエミリアがいた。・・・ミニスカートヤベェ!それがエミリアの私服の第一印象だった。

リビングに降りていくとミアが駆け寄ってきて、俺に飛びついてくる。


「ケンゴさん!ごめんなさい!ありがとう!」


泣きながら抱き着き謝るミアの頭をなでて落ち着かせる。その光景をエミリアはうんうんと目じりに涙をためてうなずいている。


ミアは黒髪ストレートのミディアムロングでエミリアと同じぐらいの美女だ。どっちかといえばミアのほうが少しだけお姉さんに見える。そのミアが落ち着いて事の経緯をぽつぽつと話し始めた。


「もともとは金貨5枚を店舗の改修費としてグレンさんのところから借りたんです。店舗の改修の業者もグレンさんが手配してくれて、工事も終わりこれからだって時にグレンさんが目の前にあの宿を作ったんです。ウチは一泊銀貨3枚に対して銅貨1枚なんて・・・私なんかじゃどうしても対抗ができなくて。お客さんも銀貨三枚のうちより、新しくできた宿で銅貨一枚のあちらを選ぶようになったんです。更に支払いは払えるときでいいと言っていたグレンさんが急に1週間と言い出して、何とか今まで伸ばしてもらっていたのですが、利子が付くと言い出し、金貨50枚だと・・・」


「典型的な嫌がらせですね。」


「グレンめ!私がしょっ引いてやる!」


「いや、エミリアそれはできないだろう?」


「なぜだ!?こんな犯罪のようなことして私は許さないぞ!」


「ミアさん・・・契約書かなんかにサインしませんでした?」


「え?あ、お金を借りるときにしました。」


「たぶんそれを出されると思う。もちろん内容も今回のことに合わせてあるからその契約書が決定的な証拠として残っているはずだ。」


「ケンゴさんには本当にご迷惑をおかけしました。すみません、お金はちゃんとお返ししますので。あと、宿泊費もいりません。好きなだけここにいてください、今の私にはそんなことしかできないので・・・。」


ミアはまた暗い顔をしてうつむく、お金って大事だよね。


「あ、お金は返さなくていいですよ?っていうか今まで以上に必要になるでしょ?何だったらこれも使ってください。」


そう言って俺は大金貨一枚を取り出す。


「な?!ダメですケンゴさん!これ以上迷惑かけれません!それに大金貨なんて私が一生寝ないで働いたって返せません!しまってください!」


「そうだぞケンゴ!ミアを労働で殺す気か?!」


「まてまて、この大金貨ってそんなに高価なお金なのか?」


「はぁ?!お前何言ってるんだ?!」


ミアとエミリアは俺を見て口を開けたままポカーンとしている。あれ?俺何か変なこと言ったか?金貨が10000円くらいの価格なら大金貨は100000円くらいだろ?え?ちがうの?


「いいかケンゴ?大金貨はお金の価値というよりもそれ自体が国同士で取引されるくらいの価値があるんだ。今だと金貨3000万枚くらいの価値だぞ?!家一軒買うならそれ一枚でおつりがくるぞ!」


「えぇ!?そんなに!?」


「おまえは・・・そんなこと知らんのか?!はぁ・・・」


「いやまぁ、でもさ?ここの経営を続けるなら必要じゃん?」


「必要じゃん?で片づける問題じゃない!バイクといい大金貨といい・・・お前はどこぞの貴族なのか?」


「一般人です。」


「一般人が持つようなものではない!」


どうせつめいしたらよいのか・・・素直に話したほうがいいのか?いや信じてくれるかわからないしな。逆に怪しまれて、嘘つき罪でお前を逮捕するー!とかエミリアいいそうだしな・・・


「あの、なんでそこまでしてくれるんですか?」


「・・・夢。なんですよね?ミアさんの。」


「え?はい。このお店は私の夢で宝物なんです。」


「俺もね、分かるんですよ。夢で、宝物・・・」


俺はこの二人に・・・話すことにした。


「最初に言っておくが信じる信じないは二人の自由だ。俺は、この世界の人間じゃない。」


「「え?!」」


「前に住んでいた世界で死んでこの世界に飛ばされてきたんだ、その時にあのバイクも一緒にこの世界に来た。アーティファクトって言ったのは一番最初に出会った衛兵がアーティファクトだといったから都合よくつかわせてもらっていたんだ。」


二人は黙って俺の話を聞いている。


「俺の元居た世界にはああいった乗り物がたくさんある。いろんな種類のいろんな形のものが、魔法はないが科学というものが進んでいて、君たちでは考えつかないようなものがたくさんあるんだ。逆に俺はこの世界を全然知らない。貨幣の価値も人の価値観も何もかもわからないんだ。大金貨もこの世界に来た時にストレージに入っていたものだし、もともとなかったものだと思って出した。必要な人に使ってもらいたかったしな。それに・・・さっきも言ったが俺にもよくわかるんだ、夢で宝物っていうのが。」


「そうか・・・そうだったのか。」


「信じてくれるのか?」


「もちろんです、ケンゴさん。あんな簡単に大金貨を出す人はこの世界に居ませんし。あんな乗り物だってこの世界にはないですから。」


「そうだな、確かにケンゴの常識のなさはこの世界では珍しい、というかありえないからな。しかし、その、夢とか宝物とかっていうのはなんなんだ?」


「あぁ、エミリアも乗っただろ?バイクだよ。あのバイクは前の世界のオークションで安く購入したんだ。ボロボロだけど昔から手に入れたかった俺の宝物だよ。壊れては自分で直し、整備して大事にしている宝物。だから、ミアさんがこの店が自分の夢で宝物だって言ったのがよくわかるんだ。お金の件は・・・なにかを直すのには必要だからな。」


「ケンゴさんの宝物・・・」


「ケンゴの夢はバイクなのか?」


「いや、俺の夢はバイクでいろんなところに行ってみたいってことさ。この世界をのんびりと冒険したいんだ。」


「素敵な夢ですね。ケンゴさんならできますよ絶対に!」


「いい夢だな!なんか私もワクワクしてきたぞ!」


「というわけだ、ミアさん。受け取ってくれないかな?」


「・・・受け取れません。」


「なんで?!今の話なら受け取るでしょ!?」


「受け取りませんよ?その代わり・・・今日からここはケンゴさんのお家です。わたしの夢と宝物をケンゴさんに買ってもらいます。その大金貨でね。」


「は?!何言って」


「あ、そうそう。このお店は私の宝物ですからね。おまけとして私もついてきます。」


「ミア!それはズルいぞ!ケンゴを独り占めするなんて私が許さないからな!」


「あら?だそうですよケンゴさん?今ならエミリアもついてきます。」


「おまけみたいに言うな!」


「どうしますか?ケンゴさん?」


「どうするのケンゴ?」


ミアさん?エミリアさん?何言ってるのこの人たち。は?はぁ?


「どうするもこうするも旅に出る俺には家なんて持ち運べないし、むしろ二人を連れて行くわけにはいかないでしょ!」


俺は焦ってあたふたしながらどう断るかを脳みそフル回転で言葉を選ぶ。


「それなら大丈夫ですよ?ケンゴさんはこの世界の人ではないので知らないでしょうけど、お家って持ち運べるんですよ。」


「は?」


「ちょっと外出ましょうね。」


俺たち三人は店の外にでるとミアが宿の入り口付近にあるボタンをポチっと押す。クロネコの宿はムニュムニュと動きながら手のひらサイズのミニチュアのように小さくなった。


「ほらね?ケンゴさん。」


この世界はハイテクなのか何なのかわからない部分が多々あるという事を俺は今日初めて知った・・・・

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