第37話 マナ
すみません、ちょっと仕事が・・・
マナに手紙を渡すと、マナは俺の手からバッと手紙を取り開封する。よほどナナが恋しいのだろうと思った。
俺たちは今ナキさんの家にいる、マナが家にいるってことでナキさんに場所を聞いてやってきた。玄関の扉をノックすると中から「はい。」と声が聞こえたので事情を説明して中に入れてもらった。扉を開けてくれたのはナキさんの奥さんでもちろんエルフのユナさんだ。金髪ロングのサラサラヘアーでスタイル抜群!これぞエロフじゃなかったエルフ!って言う様なエルフ代表の様な容姿をしている、ナキさんあんた上手くやったんだね…。っと今はそんなことはどうでもいい、俺たちはエロフじゃなくてユナさんにマナに会いに来たことを話すとリビングに通された。ユナさんは二階にあるマナの部屋に行くと話をしてリビングまで連れてきてくれた。
マナの容姿は水色のツインテールで、髪の長さは腰あたりまで伸びていた。身長は小さく150cmあるかないかくらいにしか見えない、だが!ユナさん譲りのスタイルで出るとこは出て引っ込むとこは引っ込んでいる、あれ?ナナはほんとうにユナさんの子供なのか?あいつ残念エルフだったぞ?
「私に何か用?」
マナはツンとした態度で腕を小さい体の前で組みながら話しかけてきた。
「あ、あぁ、実は君のお姉さんから手紙を預かっているんだ。」
「はぇ?!おねーちゃんから?!そう言うことは早く言いなさいよ!」
ツンとした顔が一気にほころんで笑顔になる。相当ナナが好きなんだろうなっと思った。
俺は手紙を差し出すとすかさずマナは奪い取るように受け取る。
「えへへ、おねーちゃんから手紙だえへへ」
なんだか喜んでるしそっとしておこうと思っているとユナさんがお茶を入れてきてくれた。
「わざわざ手紙を届けに来ていただいてありがとうございます、ナナがご迷惑かけて申し訳ございません。」
「いえ、いいんですよ。ナナさんにはお世話になりましたし、旅の途中で寄ることがあればって話でしたから。」
「そうだったのですね、とにかく今日はうちでゆっくりして言ってください、なんのおもてなしも出来ませんがもう時期主人も帰ってきますので。」
「すみません、ではお言葉に甘えさせていただきます。」
そんな話をユナさんとしていると、手紙を読んでいたマナがいきなり叫び出した。
「んだぁぁぁぁ!あの色ぼけクソ女ぁぁぁぁ!」
その場にいた全員がマナの方を見ると手に持っていた手紙を破り捨てそうな行き良いだったので俺は何が書いてあったのか確認するためにサッと手紙だけを抜き取った。
『拝啓 妹のマナへ
ご無沙汰してるね、元気でやってるかな?私?私は元気だよ、人間の街で武器屋を始めたの。そうそう、この間面白い人間が来たんだよ、ケンゴって言うんだけどちょうど今マナの所に手紙を持って行ってもらってるからこの手紙をマナが読んでるなら目の前にいるかな?』
うんうん、普通の内容だね。特に怒ることもないよね?
『あ、手は出しちゃダメだからね、それ私のだから。あんたにはブッサイクで陰険なダメ人間でも紹介してあげようか?あーでもダメだねーあんた性格悪いし。良いところ...見当たらないやテヘペロ(๑><๑)♪残念だねー、家も出れない、男もいない、田舎の里しか知らない...あ〜なんて可愛そう!だから代わりに私がたーくさん外の世界を楽しんできてあげるからねw
もう1回言っとくよ?ケンゴにてーだしたらぶち殺すからなクソ豚野郎、てめぇの無駄にでけぇ胸をモイじゃるけん覚悟しいゃ!腐った脳みそにたたっこんどけ!タコが!( ゜д゜)、ペッ
追伸 ケンゴが神剣を持っていきました。パパとママによろしくね☆
かわゆくて優しくて素敵なおねーちゃんより』
……
あかん、これはあかん……何言ってんのあいつ?いつ俺があいつの物になった…。
俺がボーッと考え事をしているとユナさんが俺の手から手紙を取り上げ読み出した。
「あらあら、大変だわ。マナ、怒ってないでパパ呼んできてちょうだい。ケンゴさんはボーッとしてないでそこに座って下さいな。あ、他の皆様はあちらでゆっくりしていてくださいね。」
さっきまでおっとりしていたユナさんがテキパキと動き出し夕飯の支度やら俺たちの飲み物やらを用意してくれる。
少しすると玄関のほうが騒がしくなった。
「どこだぁぁぁぁぁ!うちのかわいいナナちゅぁんとマナちゅぁんにてをだしたくそやろうはぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ナキさんの怒鳴り声が家を震わすぐらいの大きさで駆け込んできた。つえをロングソードに持ち替えて血の涙を流しながら鬼の形相で俺を見つけるとじりじりとにじり寄ってくる。
「きーさーまーかぁー!!俺の可愛いナナちゅぁんとマナちゅぁんを狙う男はぁぁぁ!」
俺はあまりの出来事に身動きが取れずに口をパクパクした状態でナキのことを見ていた。正直何も考えていなかったしなぜこんなことに巻き込まれているのかもわからない。
スパーンという良い響きがリビングに木霊する。その音でハッと我に返った俺は音の出所を見るとナキが頭を抱えてうずくまりながら呻いていた。
「あ・な・た?ケンゴさんがおびえてるじゃないですか、何をしているのかしら?」
「マ、ママ、だからってお玉で思いっきりたたくことはないんじゃ・・・」
「なにか言ったかしら?ん?私最近耳が遠くなったのかしら?」
「い、いえ、なにも・・・」
「ならそんなものさっさとおいてきなさい。それとも・・・(⌒∇⌒)」
笑顔でナキにお玉連打するユナさんを俺は逆らってはいけない人認定した。だって、お玉を振るユナさんの速度が尋常じゃないんだもん、見えないんだもん、一発のはずがナキの姿を見ていると5,6発くらってるんだもん。こわすぎる・・・
「ユ、ユナさん?もうそれぐらいで許してあげても・・・・」
さすがにミアとエミリアが止めに入る。ココはやはり怖くて俺の後ろで怯えていた。
「ケンゴ君、ユナさんは魔王級なのです・・・あれは間違いなくヤバいのです・・・」
ココが怯えるのも無理はない、ナキの姿を見ると地べたにはいつくばってピクピクしているからだ・・・マジ怖いよこの人。我に返ったユナさんは料理の支度しなきゃといいながら鼻歌交じりで台所に立っている、大丈夫なのかこの人の料理。
それはさておきマナの様子を見てみると・・・
「おねぇ・・・ひどい・・・グジュ・・・ワダジだって・・・ぐじゅん・・・うわぁぁぁぁん。」
盛大に泣いていた。
「おい、マナ。ナキさんピクピクしてるけど大丈夫なのか?っていうかお前もそんな手紙真に受けるな。」
「らって・・・らって・・・おねーちゃんのバカァァァァァ・・・・うわぁぁぁぁん」
「だから、真に受けるなって、俺なナナと何もなかったしこれから先も何もないんだって。おれにはここにいるミア、エミリア、ココがいるからこれ以上はいらないの。」
「ケンゴが私のこといらない子って言ったぁぁぁぁ・・・・うわぁぁぁぁぁん」
ケンゴが頭を抱えているとミアが一言だけつぶやいた。
「ナナ・・・ぶちのめす・・・」
俺、エミリア、ココ、ジョン、マナがハッとしてミアのほうを見るとミアは何事のなかったことのように「え?どうかしたんですか?」と頬に手を当ててモジモジしていた。ミアの暗黒面が垣間見えた瞬間だった。ご飯を作り終えたユナさんが俺たちのところ来ると手をたたきながら騒ぐ俺たちを止めた。
「そろそろご飯ができますよ~、皆さん席についてください。ご飯を食べながらお話しましょ?それとも?」
ちらっとナキのほうを見る。俺たち全員が瞬間的に多分今までで一番といってもいい着席を試みたのは言うまでもない。
「さて、ナナからの手紙は読ませてもらったよ。ケンゴ君、君はナナから神剣を受け取ったそうだね?」
ご飯を食べながら俺たちはユナさんの手料理のうまさに感動すら覚えていた。ナキはいつの間に復活して何事もないように頭から血を流しながらも食している、が、そこにはだれも触れてはいけないというマナからの視線を感じた俺たち全員は黙々と食事を続けていた。
「神剣かどうかはわからないですが、確かに剣は頂きました。」
「ほう?そしてナナちゃんもいただいたと?」
キッと俺の方をにらんだ瞬間、ナキの眉間にお玉が飛んできてスコーンという良い音を鳴らす。
「ですから、先ほども言いましたが、俺とナナさんはそんな関係ではありません。ただの店主と客です。」
「ナナちゃんをタダのとかいうのか貴様は!?」
血が流れ出る眉間を手で押さえながらナキが凄む。すると一本包丁がナキの顔面ギリギリのところに突き刺さった。
「おいテメェ。いい加減にせいや・・・殺すぞ?!」
目の座ったユナさんがナキの顔の近くでドスの聞いた低い声を静かに吐き出した。これもうヤ〇ザやん?この世界にもいるん?マジ怖いんですが、さすがのナキも少し涙目になってるし、なんでこの人ユナさんと結婚したんだろう?
「ウォッホン、で、ナナから渡された剣は何処にあるのかな?」
「あぁ、それならここに。」
俺はストレージから神剣を取り出そうと思ったが・・・なにか別のアイコンがひかっていた・・・あれこれって・・・忘れてた!前にヒポグリフから預かった子供!ガレージで眠ってたの忘れてそそのままストレージにしまってた!っていうかヒポグリフってストレージに入るのか!?
俺は神剣より先にヒポグリフを取り出した。
「きゅるるるー!」
元気よく飛び出したヒポグリフの子供は俺のところに飛んできて前足で頭をバシバシたたく。
『テメェ!俺のこと忘れてんじゃねぇよ!』
といったように怒っていた。さずがにこれは俺も申し訳ないと思う・・・
ついでに新作の『使えないといわれた設置型魔方陣が世界最強過ぎた』を二話のみUPしていますのでそちらもお楽しみください。今回は異世界転生ものではなく剣と魔法とのファンタジー冒険ものです。まぁいわゆる俺つえぇぇぇ!を書いてみました。
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