第17話 傷害事件?!
新しいバイクを製作中でーす!どんなバイクになるのかな!?楽しみ楽しみ(((o(*゜▽゜*)o)))
女将さんの相談に乗ることにした俺は二人に事情を話して少し旅が遅れてしまうことを許してもらった。二人とも事情を聴いたとたんに「一宿一飯の恩です!」といって事件解決に前向きになった。
「二人ともほんとにいいのか?」
「もちろんだよ!おかみさんのごはんおいしかたもん!」
「そうですね、困っていますし何かお手伝いとかできれば。」
さて、まずは情報収集だな。いったいどんな事件が起きているのかどんな人物が犯人なのか目星をつけないといけないからな、俺は女将さんにまず確認をする。
「女将さんの言った心当たりがあるというのはどういうことなのでしょうか?」
「えぇ、実は私の知り合いの獣人に父と母が人間に連れ去られたという子供がおりまして。多分その子ではいないかと…」
女将さんの意見はこんな感じか・・・よし後は町に出て事件のことをもう少し詳しく聞くか。ここから一番近いのは武器屋かよし行ってみるか、俺は簡単な荷物だけ持って宿屋を出た。
この町に着いた時よりも活気がある、町には人がちらほら見える。
「すみませーん。」
店の入り口を入り店を見回すと武器が沢山ある、小刀、弓、大剣、槍、色々な武器が所狭しと置いてある。もちろん鎧などの防具も置いてある。俺はこういうの憧れたこともあるけど・・・いまはとりあえず置いておこう。武器かぁ・・・異世界って言ったらやっぱり剣と魔法だよなぁ…そんなことを考ええているとカウンターの奥から女の子が現れた。背丈は150センチぐらいでエプロンを付けているからしてここの店員さんだろう。
「いらっしゃいませぇ~。何かお探しですか?」
「あ、いえ、ちょっとお伺いしたいことがありまして。」
「どのような武器をを探しですか?」
「あの武器ではなくて・・・」
「あ、すみません。防具のほうですね。」
「それも違うんです。」
「えっと・・・じゃあ何か装飾品ですか?」
「そうじゃなくって、ここ最近起きている事件についてなんですが。」
「事件ですか?」
「えぇ、何か情報がないか聞きまわっているんです。深い霧の朝に傷害事件が発生していると。」
「あ~、最近起こっている事件ですよね?」
「そうです、何か知ってたら教えてほしいのですが。」
俺はお願いといいながら頭を下げる、だが彼女は教える代わりに交換条件を出してきた、おおかたこの店の武具を何か買ってほしいというものだろう、だが彼女が出した交換条件は意外なものだった。
「いいよ、その代わりだけど君がこの事件を解決できる力量があるか少し試させてもらってもいいかな?」
「んぁ?」
「この店にたったひと振りだけ特殊な武器があるんだけどそれを君が見極められたら情報を上げるよ。」
「ちょっとまってください、なんでそうなるんですか??」
「私が持っている情報はこの事件の犯人の情報だよ?しかも私はその人のことを庇いたいと思っている。信じる信じないはあなた次第だけどね。そして、この事件を解決したいならこの情報は絶対に必要なものだあら。君がもしその武器を見つけられるなら事件解決もできるはず。」
「なんかいきなりとんでもない情報が出てきたんだけど・・・」
「そうだね、というかこの事件はこの町全体の人間が犯人の味方だよ?」
え?ちょっと待てどういうことだ?女将さんは犯人の味方をしていないようなしゃべり方だったぞ?
気合入れて探してみるか…
「あ、スキルや魔法は禁止ね。君本来の力で探し出すこと。」
「まじか・・・わかった。ちなみにその武器は店の奥に隠していますとかはないよな?」
「そんなせこい真似はしないよ。この店内のどこかに確実にあるよ。」
「そういう事なら・・・探してみるか。」
俺は店内を歩き回り色々な武器を見て回る。これといって別に特殊な武器のような感じがしない、どれもこれもきれいだな~とは思うが普通の武器にしか見えない。まぁまだ半分ぐらいしか見ていないけど。
「お兄さん、あきらめる?見つけられないでしょ?」
ニヤニヤしながら店員の女の子は俺を試している。
「ん~まだ頑張るかな?」
少し気になる武器を手に取り見ていく、特に何も思わないし感じない。ダガーコーナーを抜けて弓コーナーに入る高級だ、中には金貨50枚とか100枚とかついた値札もある。これが特殊化というと…金額は特殊だけどこれといって特に何も感じない。
「まだですか~?もうあきてきましたよ~。」
「すみませんもうちょっと・・・ん?」
長剣コーナーに入ったとき微かに何かを感じた。立ち止まって何かを感じた剣を手に取りじっと見つめる。俺は剣なんて持ったことない、剣道だってやったことない。やったことあるのは子供のころに木の棒でチャンバラをやったくらいだ、まぁ今の時代の子供たちはチャンバラなんて知らないだろうけど。
「・・・こいつか・・・」
「お?お兄さん決まったのかな?」
「自信は全然ないけど、たぶんこの剣だと思う。」
「理由は?」
「直感かな?」
「そっか、うん、わかった。じゃあその剣もって奥の部屋に行こう。」
俺は言われた通りその剣を持って奥の部屋に行こうとした。値札には銀貨4枚と書いてある、俺にも簡単に変えるお手頃価格だな。
カウンターの奥にはテーブルが一つと椅子が二つ置いてあった。
「あ、そこに座ってくださいね。剣はテーブルの上においてください。」
「はぁ・・・」
俺はい言われた通り剣をテーブルに置いて椅子に座った。マグカップにこの世界のお茶でマナ茶を逸れてくれた。マナといってもよくある異世界の魔法の素のようなものではなく、この世界でごく一般に採取できるお茶の葉で結構うまい。
「さて、私の出した交換条件、この店にあるひと振りの特殊な件ですが・・・不正解です。」
「え!?まじ!?そっか・・・」
「不正解なんですけどね、ある意味正解です。」
「ん~よくわからないです。」
「この剣は、だれも使えない剣なんです。祖父の代よりあそこに置かれたままなんです、誰かが持ち上げようとすると重くて持ち上がらない。だから掃除もできない私ですら持ち上げることができません。そんな武器なんですその剣は。」
俺は今の話を聞いて剣を見つめる。そんなに重くないし普通に持てたぞ?
「この店の唯一特殊な武器はこちらのダガーです、このダガーは魔術付与が4個もついたダガーになります。通常の付与ですと大体が1もしくは2になります。ですのでこのダガーは少し特殊なんです。」
この世界の付与魔法がどれくらいすごいものなのか俺にはわからなにけど、このダガーはこの店員さんが言うくらいすごいものなんだろう。
「すみません、俺にはこのダガーがどれくらい凄いのかわかりません。ただこの剣は少し思うところがあります。」
俺は剣に触れながら店員さんに言う。
「そうですね、私が思うにこの剣はあなたが来ることを待ち望んでいたのではないでしょうか?」
「そうなんですかね?俺にはちょっとわかりません。」
「そういうものです、さて、私の試練とは違いましたがこれを選んだあなたは正解とさせていただきます。ですので情報提供をさせていただきたいと思います。」
「ほんとうですか?!ありがとうございます!」
そういって店員さんはある話をしてくれた。他の店も回ろうと思っていたが、まさか武器屋一軒で済むとは思っていなかった。
「そだ、その剣は上げるね。うちに在ってもしょうがないし君しか使えないから好きにしていいよ。そのかわり、頑張ってね。」
「ありがとうございます、大事に使わせていただきます。」
俺はそう言って武器屋を後にする。
店員さんから聞いたことを整理しつつ俺は宿屋に戻る、ミアとエミリアと合流して部屋に戻り二人にも話を聞いてみることにした。
「二人はどうだった?」
「あのあと私たちも町に出て色々聞いてみたんですが、事件で障害が発生したり死人が出たという事実は何処にもなかったんです。」
「それどころかみんなその犯人を庇う感じだったんだよ、なんかおかしいかったよねミア?」
「そうなんです、女将さんから聞いた話と食い違っていまして。」
「まぁ、そうなんだよな。俺も聞いた先でびっくりした、そこでとりあえず犯人を捕まえて話を聞いてみようと思う。ただ、その犯人だがとても素早いらしく普通の人では追いつくこともできないってことなんだ。だから寝床にお邪魔してみようと思う。」
「え?!あそこにどうやって行くんですか?」
「もちろん・・・バイクで行くさ!」
俺は先ほどもう一台のバイクを作れるようになったと頭の中でアナウンスがあった、そして今回作るバイクは・・・ヒルクライムバイク!そう!急斜面なんかを上るために作られたバイクだ!俺は今回このバイクを製作することにした。そう、目的地は崖の上にある。
俺は早速、村外の見えにくいところにガレージを出す。
「うわーすごいね!私は始めてだよケンゴ!すごいすご!」
エミリアは入ったことなかったね、ミアは前回のレースの時に入ってるからな。っと、それよりも早速作ろう。メニューを開いて、メーカーとタイプと排気量を設定、それから必要な部品を追加設定して。これでよしっと、明日の朝くらいにはできてるんじゃないか?
「なにこれ!面白い!」
「こらエミリア!やたらといろんなところ触るな、ケガしても知らないぞ!」
「ごめーん。だってこんなの見たことないし、触ってみたいじゃん!」
「見たいじゃんじゃないですよエミリア、ケンゴさんがダメっていうんだから大人しくしていないともう入れてもらえなくなるわよ?」
「はーい。」
こうして今回の騒動を解決するべくてはずは整った、あとは明日の朝を待つだけだ。
俺たちは宿に戻り女将さんに簡単な事情を説明して自分たちの部屋に戻る、後は事件を解決して女将さんに報告するだけだ。
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