第14話 キャンプと野宿
キャンプと野宿について途中説明のようなものがありますが、正直自分自身区別ができていません。
もしもキャンプや野宿についてこだわりがある方などがお読みしたときに不快に思わせることになるかもしれませんがご了承ください。あくまでも私個人で調べたりしたものです。
ニャウスがいきなり現れた次の日俺たちはついに旅立つことになった。
「ケンゴ、エミリアのことよろしく頼むぞ。」
「はい!わかっています。」
「ケンゴ君、ニャウス様来たらどうしたらいいかしら?」
「あー、えー、適当にあしらってください。」
「そ、そんあ・・・」
「大丈夫ですよ、あいつも言ってたじゃないですか。硬くなったり、おびえないでくれって。多分それはあいつの本心ですよ。だからそうしてあげてください。」
「そうね、わかったわ。エミリア、ケンゴ君に甘えてばっかりじゃ駄目よ。」
リアさんが片方の腰に手を当ててもう片方の手でエミリアを指さす、小さい子供に母親がメッ!ってやる姿勢だな、微笑ましい。その姿を見て俺とミアはクスリと笑う。
「それじゃあ、俺たちそろそろ行きますね。」
「そういえば三人だけどバイクは二人乗りでしょケンゴ?どうやって三人で行くの?」
「エミリアとリアとニーアさんはまだ見てないんだっけ、これで行くんだ。」
俺はストレージからバイクを一台出す。もちろんモンスター400だ。ただ少し今までと違う部分が目に見えてわかる、それは・・・
「なにこれ!?どうなってるの!?」
「ケンゴさんこれは・・・」
「ケンゴ!何だこれは!?」
三人は目の前に現れたのはモンスター・・・ではあるがサイドカーが付いていた。
「これは今までの俺のバイクにサイドカーという人が一人乗れるものを取り付けたものなんだ。なので三人で行動することができるんだ。」
「すごいでしょ?ケンゴ君と一緒に乗ったけどすっごく快適なのよ!ほんとにわたしも一台ほしいわ。せっかくなら一緒に旅に行きたいわね。」
「ママ!ダメに決まってるだろ!何言ってるんだ!私をおいて一人でなんて!ママが行くなら私だって行くし!ヤダヤダヤダ!」
またしてもニーアが芝生の上で駄々をこねる、この人絶対位に子離れとかできないだろうな。
「とにかく行ってきますね。まずはミアのご両親に会いに行きますので。どれくらいかかるかわかりませんが必ず帰ってきますので。行ってきます!」
「パパ、ママ、行ってきます!」
「行ってまいります!御義父、御義母様!」
俺とミアとエミリアはバイクに乗りこみ、出発に向けてインカムをつなげる。三人のインカムがつながると俺はエンジンをかける、この間のレースで少し無茶をさせてしまったのでこの間メンテナンスはしておいた、洗車、オイル交換、タイヤ交換、そしてサイドカーの取り付け。まぁほかにも多数やることはやったけど。だからこの心地の良い重低音が響き渡る、振動が体を駆け巡る。スロットルを2,3回回して空ぶかししてバイクの声を聴く。調子は絶好調だどこまっでだって走っていける。
「二人ともいいか?」
エミリアがサイドにミアが俺の後ろに座っている。バイクだから腰も痛くなるだろうしちょこちょこ休憩入れていくしかないな。とりあえず俺は二人に確認をとると元気のいい返事が返ってくる。
「「うん!」」
最後にリアさんとニーアに手を振って俺はギアを一速に入れる。バイクが動き出しゆっくりとスピードが上がっていく。俺たちはインカムで快適に会話をしていた。
「ねぇケンゴ?マックリー王国まで行くのにこの先に何件か村があるけどどこかよるの?」
「なんだ?エミリアはどこかによりたいとかあるのか?」
「ん~、港町のクライスにはいきたいかなぁ?お魚がおいしいんだよね!ミアはどう?」
「私もクライスのお魚料理食べたいわ!一度でいいから行ってみたかったの!」
「そのクライスは何処にあるんだ?あまり地図見てないから覚えてないんだ。」
地図は見たけど正直ほぼほぼ覚えていない。っていうかこの世界の町がどこにあるかほぼほぼ覚えてないんだよね俺。
『ナビスキルが使用できますがいかがいたしますか?』
なんだ!?いきなり声が聞こえたぞ?!
『私はナビスキルによるナビゲーターです。クライスまでの道をナビ致しますか?』
ん~、どうするか・・・ちなみにここから一番近い町まではどれくらいかかるんだ?
『ここから一番近い場所ですとナナミという町が250キロ先にあります。』
そっか、ん~とりあえず今日はこのままキャンプするからナビはいっかな?困ったときに頼むよ。
『了解いたしました。それでは良い旅を、周辺の地図だけ表示しておきます。』
いや~たすかったな!ほぼほぼ地図なんざ頭に入ってなかったからこれで迷うことはないな。
よく見るとバイクのハンドル周辺に2Dで地図が表示されている。なんかスマホをハンドルに着けたみたいだ。ほんとにこの世界は何でもありだな、スキルって便利。
俺はとりあえず次の町を目指してバイクを走らせている、周りの景色も初めて見る風景でいろいろと楽しい、周りに見える森や、川なんかを見てエミリアもミアもインカムでここはこうだ、次はこうだ、とかいろいろと楽しそうに話している。今回は別に急いでいるわけでもないので途中に滝を見つけたりすると立ち寄り観光したり、旅を楽しみながマックリー王国に向かうことにした。
「ねぇケンゴ?今日は次の町に行く?それとも野宿?」
「野宿じゃなくてキャンプな?」
「キャンプと野宿はちがうの?エミリアは衛兵団で野宿とかよくやってたでしょ?」
そう言えば野宿とキャンプって何が違うんだ?日本の定義で行くと・・・
野宿・・・寝泊まりするのが目的で食事とかは特に目的ではない。
キャンプ・・・寝泊まりや食事など主に外で活動したりすること
とネットでみたことがあるなぁ・・・詳しい線引きってどうなんだろ?俺もわからないな。誰か教えてくださいと言ってもこの世界では誰も教えてくれないな。
「キャンプは食事込みでテントなんかを使ってそのばで宿泊することで、野宿は寝泊まりする事だけを目的としたものだって聞いたことがあるんだ。」
「へ~そっか、まぁ私からしたら両方おんなじかな?でもさ、キャンプって言い方のほうがちょっとかっこいいよね!」
「そうね、キャンプのほうがなんかカッコいいわね。ねぇねぇ、エミリア?今日は私とケンゴさんとエミリアの三人でキャンプしようね!」
「うん!」
そんなわけで俺はちょうどいいキャンプ場所を見つけた、川のそばでいい感じの広場だ。エミリアに小さい薪を集めてきてもらって、俺はテントの設営。ミアには持ってきた食材で下ごしらえの準備をしてもらっている。
「今日はサラダとパンですがいいですか?」
「俺はいいけど?エミリアもそれでいいか?」
「お魚かお肉食べたい!」
「あらあら?お魚もお肉もないんだけどどうしよう?」
「なぁミア?この世界は川の魚とか食べないのか?」
「食べるには食べますが、なかなか捕まえることが難しくて・・・この川でも取れると思うんですけど。」
俺はテントを張り終えると川に向かって歩き出した。魚影はい確かにあるな、釣ればいいんじゃね?と思うのだが、食える魚だよな?とりあえずつってみるか?ニャウスが入れてくれた俺のストレージに釣り竿が何本か入っていたのでそのうちの一本である渓流竿を出し仕掛けを付ける、エサは川の石をひっくり返せば川虫みたいな虫がいたのでそれを使った。
「ケンゴさん?何してるんですか?」
「ん?釣りだよ。」
「釣りですか?釣りって何ですか?」
この世界には釣りの概念がないらしい。どうやって魚を捕まえるんだ?
「この棒の先に糸と針を付けて、針に魚が食べる餌を付けるんだ。でね、糸の途中に小さな棒が付いているだろ?それで魚が餌を食べたかどうかを判断するんだよ。ちょっと今やってみるからみてて。」
俺は釣り竿を振り川に餌を投げい入れる。ミアは不思議そうにウキを眺めていると急にウキが沈み魚がかかった合図を出す。俺はタイミングよく合わせをして魚を釣り上げた。
「えぇ!?すごいですケンゴさん!こんな方法でお魚が取れるなんて!」
「どうしたのミア?!なんか楽しそうだけど。」
「見てみてエミリア!お魚だよ!」
「嘘!?どうやって捕まえたの!?」
ミアはさらに釣りをする俺を見ながらエミリアにいろいろと説明していると、更に魚がかかり、もう一匹釣り上げる。
「ほんとだ!すごいすごい!ねぇねぇケンゴ!私もやりたい!やりたい!」
「ん?いいぞ?ミアもやってみるか?」
二人ともやってみたいというのでストレージからさらに釣竿を二本だし二人に渡す。最初はうまく釣り上げれなかったけど、俺が一緒に釣り上げ二人に指導していくとだんだんと一人で釣り上げれるようになっていた。
「これ面白い!それにお魚もたくさん取れたし!」
「これは画期的ですよ!すごいです!ケンゴさんほらまた釣れました!」
二人の楽しそうにはしゃぐ姿を見て釣りをしてよかったなぁとつくづく感じた。普段はどうやって魚を取ってるんだろう?ちょっと気になるな。
沢山釣り上げたが今日の夕食に必要な分だけを残してあとはリリースした、どこでも採りすぎはだめってことで。釣った魚はニジマスに似た魚でコニスという名前らしい。一般家庭でたまに食されるとのことなのでミアが簡単に塩焼きにしてくれた。
「キャンプって面白いんだねケンゴ!野宿だとこういうことはやらなかったからなんか新鮮!」
「そうなんだ、俺はこっちの野宿がどういうものかわからないからな。向こうの世界では一人でこんなことして楽しんでいたんだ。ソロキャンプって言ってな。一人でキャンプを楽しいむんだが、三人でこうして楽しむのも全然ありだな。」
「私もキャンプ好きになりました!こうやって自然の中で楽しむのっていいですね、ケンゴさんこれからもたくさんキャンプしましょうね。」
「そうだな!まぁこの先マックリー王国までまだまだ遠いいから何度かできるしな。」
俺はそう言って目の前でたかれている焚火をみて二人と楽しく過ごした。二人元キャンプが気に入ったようでよかった。あと数キロ走ればナナミの町に着く、それはそれで楽しみだ。
お読みいただきありがとうございます。
気に入っていただけましたら、下にあります評価☆☆☆☆☆を付けていただけると嬉しいです。
ブックマークもよろしくお願いいたします!