足りない21day
奪うと決めたら、考えるのはどうやって殺すかだ。
「で誰を殺したい」
「あいつ以外はどうでもいい」
「あいつだけ殺させてくれればいいよ」
「わかったが緊急だったら」
「………………うんわかってる」
「師匠怒らせたくないしね、けどできる限り譲って」
「できる限りな」
殺すのは5人、あの座らせられてるのを殺してもいいなら何でもするのだが、もしかすると石井の関係者かもしれない、それなら殺さずに恩を売ってうまいもんでも食わしてもらおう。そう伝えると賛同される。缶詰に乾パンだけだと色々ときついのだ。
「ならあとは距離か」
射撃戦には持ち込めない、座らせられてるやつらが盾にされる。ならば突っ込めばいいのだが、障害物がないし足音が出てしまうガラス片が転がるなかで全力疾走で5秒ほどの距離だ、拳銃を持っているので振り向き撃たれたら最後。撃たれて終わりだ。
「なら私たちが援護するから」
「援護できるのか」
「任せてよ」
ならば期待しよう、紗枝の訓練の成果と地味に訓練させてた成果を。
その思いと紗枝の元へと帰る決意を胸に飛び出す。武器はスコップだ。飛び出したときガラス片を踏みつけ音を出してしまう。だから男たちはこっちを見ようと振り返るが、射線が被ってしまっている目の前の男以外は、どこかしら銃声と共に撃ち抜かれる。ならばあとは目の前のやつだけだ、しかもこいつはターゲットではない。殺してもいいやつだ。足を動かす、やつの方が早い、やつの銃口がこちらを向く、だがふらつく迷っているのだ。だからその隙に。
スコップを持ち上げる、銃口と射線を合わせる。足が回らない、体が鈍っている。なので勘に頼る。
そして。
銃声。
「やっちまえ」
銃口は天を向いていた。後ろにいた男が引っ張ったのだ。援護には感謝しないとならない。だから言われた通り。
「や」
頭を叩き潰す。
「あいつは」
「っ、あそこ」
叩き潰した返り血で、視界が一瞬塞がれる。そんな中で付近に足音と共に連続した銃声。回りを把握するために血を拭い見ると。肩を撃ち抜かれた黒い帽子をかぶったやつが逃げ出している、だから腰からリボルバー抜き。
「やめろ」
ぐるりと回り空を眺める。
「くそっ、かり」
「やめておけ」
そんな空に見知った軍人が。
「何で邪魔するの」
「邪魔するなっ」
レミとソラも捕らえられていた。
「何で邪魔した、伊藤っ」
立ち上がるとそこには地面に転がる4人ともう誰もいなくなった道があった。
「邪魔だと、彼らから虐殺を」
「こいつらのすごさは誰よりも知ってるんだよ、くそが」
「くそとは言うがな、新入りが」
「俺たちがこいつらに奇襲をかまされたんだ」
「ギルド戦闘部門1、2を争うあんたがか、八木」
そんな2人の対立はおいておくとして物の確保をしなければ。落ち着いたふりをして解放された2人に近づく。
「物を集めるがどうする追うか」
「ううんやめとく」
「撒かれたら嫌だし、それに拷問できるものが3つも転がってるよ」
「今はやめておけ」
「わかってるよ、ちっ邪魔なのよ」
「ソラ、ゴメンね」
「ううんレミのせいじゃない」
まあ当初の目的であるジュースをそれなりにいただいたところで、こっそりと家に向かって帰っていった。




