吐露する15day
夫の寝顔を眺めつつ周囲を警戒する、まあ近くにうるさいのがいるのだが夫に止められてるので我慢だ。
「で、あなたとその男との関係は」
それはそう聞いてくる。まあ私たちの出会いぐらいなら話してやってもいいだろう。
「私と夫はね、シミュレーターでであったの」
今回の事件の疑似体験版であるシミュレーターの初日で夫とは出会った。
「私はそのとき死のうとしてたら、私よりひどい顔して私が見つけた部屋に飛び込んできたんだ」
その時の事は今でも鮮明に思い出せる、死のうとしていたが覚悟がなく、目の前のゾンビに恐怖していた私。
「そしたら彼ったら急に銃を向けてくるんだから、やっと死ねるってよりも死ぬのが怖くなっちゃって文句も言ったわ」
そうして銃を向けた先にはそのときには死んでいたと思っていたゾンビが。
「そしたら彼は私が必要って言ってくれて、それからはずっと一緒に行動してるわ」
「待ってそもそもなんで死のうと」
「誰からも必要とされてなかったか、彼以外の誰にも」
「家族とか」
「見捨てられたから見捨てた、ただ看護師になるには必要だったからその時は利用したぐらい」
「そんな」
それは黙る、いったい何なんだろうか。
「それから彼と一緒にいろんな所に行ったわ」
そのどこにもゾンビやモノがあったが、彼はそれらにも私から見て普通に接していた。私にはそれらがどれも同じに見えると言うのに。
「けどそんな彼にもいろんな悩みがあって」
そんな楽しい毎日のなか、彼は寝る度にうなされていた。時には寝ながら無意識のうちに死のうともしていた。後々聞いたのだが、彼は正義のためにと裏切り、そしてこれまで信じてきたものに裏切られ、そしてなにもかにもが信じられなくなり、死のうとしたらしい。そんな中で私と出会い、私のためにと必死になったらしい。
「そんなことしなくても彼はかっこいいんだけどね」
「………………共依存」
そしてそのうちに菜々美と出会う。彼女もはじめは他のモトと同じく見えていたのだが、彼いわく彼女は私たちの子どもだ。だから彼女は他のモノとは違う。
そんな彼女もつれて行動するのだが彼に復讐しようとするモノがあった。
「あのとき私があれに捕まんなかったら彼に危ないことさせなくてすんだのに」
それに彼は戦い勝ち、そして生き延びたのだ。私を守るために全身に致死量の痛覚データを流されて。そしてその代償が3年間の植物人間だ。
「彼ったら私に心配かけないように強くならなくちゃって自分のことを僕から俺にしてたりするんだよね、どっちでも彼は彼なのに」
そこまで話終わると15日目に入る、周囲には何か、たぶんゾンビではなくモノだろうが3つほどある。彼には危険なことはさせたくないが、彼に判断してもらうために起こすのは嫌だったのでそのまま放置していたのだ。彼を起こしたら伝えるとしよう 。
「あなた」
「あなた起きて」
そういわれ目を覚ます。
「交代か」
「うん、あなたお願いね」
「何か異常は」
「3つほど動きがあった」
「そっか」
紗枝はそう伝えると俺が寝ていたところで寝始める、相変わらず可愛らしい寝顔だ。そんな感じで眺めていると男と刀持ちが起きてくる。
「何であんたが」
「死にたくないから勝手に変えた、起きて警戒するぞ」
武器を脇におきいつでも撃てるようにする。3つの動きが気になるがここまでして襲ってこないとなると囮か敵だろう。どちらにせよ殺すだけだ。




