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嵐なのかもしれない10day

「ひっ」


 そこら中で戦闘音、悲鳴、怒声、呻き声。だから市街地を静かに移動する。


「菜々美覚えておけよ、こういうときの方が何かにかち合わなければ静かに移動できるんだぞ」

「はーい」

「あなた足音」

「なら静かにしようか」


 足音が、動くものの気配があれば動きを止め気配を探る。足音である程度は劣りかゾンビかを判断できる。遅ければゾンビで、速ければ囮だ、まあ参考にしかならないがわかるかわからないかで生存できるかどうかを左右するときもある。

 今回は遅いのでゾンビだろう。ゾンビなら静かにしていればやり過ごせる。のだが。


「くそっゾンビが来るぞ」

「いや死にたくない」

「バカやるんだよ」


 近くの囮が引っ掛かる。その声はでかくないが、その囮が銃でも使えば無駄な戦闘が増える、なら。


「紗枝」

「5」


 ゾンビが5体ほどなら飛び出して処理できる。紗枝も同じように判断したのか飛び出し、バールで頭を叩き潰す。


「すごい」

「何やってるんだ手伝おうぜ」


 あえて射線に躍り出る、躍り出ながら頭を潰す。バールはいい、適度に鋭く、適度に重く、適度に長さがある。まあスコップほど威力はないが、使いやすさはバールの方が使いやすいと思う。


「何で撃たないのよ」

「あの人たちに当たる」

「くそじゃまだ」


 そして最後のゾンビの頭を潰す、まあ楽だ。


「終わったのか」

「あの人たちと一緒にいきましょうよ」

「それがっておい」


 そしてそのまま立ち去る、何でこれ以上増やさないといけないからわからないからだ。

 ある程度距離をとるとまた静かに歩き始める、今の戦闘で集めた敵はいなさそうだ。


「ふぅ、紗枝お疲れ」

「あなたもお疲れさま」

「パパ、ママかっこよかったよ」

「たまにはパパのかっこいいところ見せないとな」


 おまけの2人は震えていた、どうでもいいが声を出さなかったので放っておくことにする。

 スーパーまではそろそろなのだがそちらの方からやはり戦闘音が聞こえる。


「ああ、やっぱりダメか」


 下手したら囮が住み着いているかもしれないという恐怖があるのだが、戦闘音はすぐ止んだ。

 戦闘が終わったのだろう。


「ゾンビと人ならゾンビの方がいいわね」

「そうだね、そっちの方が処理しやすいし」


 そう話ながら、噂のスーパーまで移動する。まあ本音を言うなら何もいないのが最高なのだがそんな願いは伝わらないだろう。



◆◆◆◆◆◆



「あちゃあ」

「あなたどうする」

「ええっ、パパ、ママどうするの」

「どうするもこうするもな、これ飛び込ませても燃えてるだろこれは」


 スーパーは真っ黒だった、まあ食われてる人もいるが同じように捜索に来て諦めて帰ろうとしたところを襲われたのだろう。食われているやつにゾンビが群がっていく。まあそんなことはどうでもいいがスーパーが燃えているということが問題だった。


「さてとどうしようか」

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