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戦う7day

「あなたあれ」

「あれこっちを見てるよな」


 それと目が合う、それはこちらの方を向いている。


「逃げられないよな」

「あなたが逃げたいなら」

「逃げるときは2人一緒だろ」

「あなた」


 それは他のゾンビと違い目が見えている、それが右腕をあげ顔をかばう。まるで自分の腕が盾にもなることを知っているかのように。


「そいつには知性が」

「うるさい、黙れっ」


 そいつが体を傾ける、気づけたのはよかった。なぜなら咄嗟に足を狙えるからだ。拳銃を抜き、足に向けて撃つ。


「あなたっ」

「くそっ」


 紗枝に蹴り飛ばされ、横に転がる。そいつの足はあり得ないほどに。


「速い」

「ごめんなさいあなた」

「いや大丈夫だ」


 転がり、立ち上がる。25mほどあった通路が一瞬で詰められ、さらに5mほどそいつは先に進んでいる。これまであったゾンビとは大違いだ。


「あなたどうしようか」

「なにか使えるものないか見てきてくれない」

「いいけど、これじゃあダメ」


 そう言って手渡されたのは消火器だ。


「これ以外で」

「わかった」


 そうして、キスを。


「来んなよっ、行ってくれ紗枝」

「わかった」


 紗枝を先にいかせ、横に転がりながら消火器を転がす。


「転んでろっ」


 転べばタコ殴りにする予定だったのだが。それは転ばず、むしろ消火器を蹴り飛ばし。


「紗枝」


 紗枝の方へと蹴り飛ばした。だから。


「殺す」


 殺す、殺す、殺す、殺す、殺す。こいつは殺す。確実に殺す。紗枝を傷つけようとしたのだ。遠くの方で紗枝が避けたのはわかるし、消火器を転がしたのは俺なのだがわかってはいるが八つ当たりではあるのだが、紗枝が傷つこうとしたところを見逃すほど優しくはない。

 スコップを抜く。

 地面を叩く。

 カーン、カーン。と音が鳴り響く。


「こっちだ、くそっが」


 カーン、カーン、カーン。と鳴り響く。音をならしながらそいつに近寄っていく。


「怖いのか」


 カーン、カーン、カーン、カーン。と鳴らし続ける。そいつは右腕をこちらに向けて振りかぶる。

 だからそれを。


「ほーらよ」


 降り下ろされた右腕を掻い潜るように左に避け、そのまま顔面にスコップ突き。


「なっ」


 刺さった、だが。折れた。


「やっぱりあなたには私がいないとダメね」


 そいつの後ろから、バールを降り下ろす紗枝の姿が見えたと思ったら、そいつの後頭部にバールが突き刺さる。


「はいこれでおしまい」

「ゴーゴーゴーゴーゴー」


 終わったところへと誰もいない部屋から狐たちが現れる。


「あれ」

「えっ」

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