目を覚ます6day
「FOX3降下、降下」
「あいつら逃げてくぞ」
「FOX5放っておけ、目的はやつの確保と生物兵器の確保だ」
「他の隊は」
「ここ以外に展開中だ」
「と言うかなんでヘリだけなんだよ」
「FOX5不満が多すぎだ」
「はーい、よっと。ほーらまた一匹死んだ」
映像では軽口を叩き合う兵士達、彼らは5人いてホームセンターの駐車場に着陸しようとしている。
「着陸完了」
「こいつら数が多い」
「FOX5」
「はいよっと」
ヘリに備え付けられた機銃がゾンビに弾をばらまいていく。
「クリア、クリア」
「よし、FOX隊展開」
兵士達はヘリから飛び出していき、ホームセンターにいたと思われる人がヘリへと飛び出していく。それは大勢いた。
「おいおいおい、なんたってこんなに」
「FOX5放っておけ、目的は」
「犯人と兵器の確保」
「わかっているならいい」
彼らの回りのゾンビが死んでいく、そして銃声。
「生存者も戦ってるやつらがいるんだな」
「感傷に浸ってる余裕はないぞFOX2、MOVE」
そして彼らは移動を開始した。
◆◆◆◆◆◆
「おいおい」
「なんなんだこれは」
「おいしっかりしろ何があった」
俺ことFOX5が見つけたのは死体だ、それも何体も。そのどれもが頭を潰されるもしくは何かが刺さったような形跡がある死体だ。
「HQ、HQ」
今回の作戦はよくわからないのだが、全員がコードサインのみだ、と言ってもこれはいつも通りだが、作戦内容は犯人であるとある男の確保ならびに彼が作った生物兵器の確保、それだけだ。そしてそのためには何をしても構わないということだ。
つまりすごい話が犯人が民間人を人質にとっていても、人質を殺しても問題ないということだ。こんな作戦は異常だった。
「沈黙か」
「他のチームに連絡は」
「周波数を教えられてない」
「ヘリは」
「通信沈黙」
そして状況も異常だ、支援がない。まるで軍人をここに入れたらどうなるかという実験をしているかのように。
「FOX5死体は」
「はっ」
死体をひとつひとつ点検するが、何一つ関連項目がない。ゾンビも人も同じく殺されている。あるとすれば、ここにいたと言うことだろうか。
つまり報告することはひとつ。
「完璧に死んでます」
「そうか」
隊長であるFOX1が話を聞こうとしている、男が目を覚まさないと何もわからない。そのために、医薬品にあるアンモニアを用意しながら揺らし続けている。
だが。
「やっぱりか」
「誰だっ」
男と女が不意に現れる。彼らはリュックを背負い武器をまとい、そして両手をあげていた。
「あんたら、それをやったやつをどうする気だ」
「どうもしない、今はそんな余裕はないからな」
「そうか、なら拠点はあるのか」
「いや」
なんなんだこの男は。目の前の男は民間人のはずなのだが常に周囲を警戒している。そして目付きが。
「お前は兵士か」
「いやただの生存者だよ」
それが昨日の出来事だった。
目を覚ます、それも嫌な目の覚まし方だ。
「紗枝聞こえた」
「ええ」
武器を手に取り、玄関であるベランダに向かう。
「パパ、ママ」
「菜々美は隠れてろ」
武器である拳銃を手に取りベランダに出ると、やはりはしごを上る音が聞こえる。誰か来たのだ、しかもそれなりの数がいそうだ。
「どうするの」
「あれではないんだよな」
「ないわ、数は7」
「よくわかるな」
「あなたのためなら何でもできるわ」
「そっか、いつもありがとうな」
「えっそんな、えへへへへへへ、じゃあ死ね」
「ああし」
いちゃつきながらも登りきったのに気づいたので銃をぶっぱなそうとしたのだが。
「ストップストップ、井上悪い助けてくれ」
「へっ」
そこにいたのは。
「斎藤」
「久しぶりだな井上、あのシミュレーター以来か」




