85/361
変化
内山が最近腰を悪くして通う市内の病院で、山川の近所の者から聞いた話だと言う事だ。山川から直接事情を聞いていた美里は驚きはしなかったが、肉親を亡くす山川の気持ちを思うと、目頭が熱くなった。
その電話を置いた直後に、又電話が鳴った。瀬山からだった。又喫茶店で話でもしないかと言う誘いであった。美里は支度すると出かけて行った。
「よう、暑いね」
瀬山が言うと、
「ええ」
美里の返事は重かった。
「どうしたの?気分でも悪いの?」
瀬山が、美里の顔を覗き込む。
「別に、そんなんじゃないけど・・」
美里の顔色も、やはり良く無かった。
「あのさあ・・俺今秋は、60羽位スタート出来そうなんだ」
嬉しそうに瀬山が言う。
「まあ・・凄く多いわね、何で?」
「あれからさあ、又若槻さんの所から3番導入して、仮母も使ったんだよ」
「ふうん・・頑張ってるのね、瀬山君」
「ああ、今秋は700キロ、800キロ合同レースもあるから、余計さ。君は?」




