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変化
「やだ・・酔ってるの?瀬山君」
「少し飲んでるけど、酔って無い。本気だ」
瀬山の顔を凝視した美里だが、その手を振り解き、背を向けながら
「悪いけど・・今はそんな気になれない」
「・・他に好きな男性が居るのか?」
「いいえ、居ないわ」
「じゃ、俺との事も考えてくれよ。俺は香山連合会に花ちゃんが入会して来た時から好きだったんだ。俺の事が嫌いか?」
「嫌いじゃないわ。年も近いし、話も出来る仲の良い友達って事で良いじゃない」
振り返り、美里は少しふくれっ面をしながら答えた。
「・・花ちゃんの憧れが香月博士って知ってる。けど、夢に憧れたって仕方が無いだろう?」
「止して!瀬山君には分からないわよ。私の気持ちなんて!」
美里は小走りに背を向け、走って行った。瀬山がその場に立ち竦んでいた・・。




