38/361
変化
美里も、上天気となった地区Nに、紅竜号に期待していた。いつになく少し機嫌も良かった。
「ところでさ、花ちゃん、若槻鳩舎って知ってる?」
「え、ええ。元お相撲さんの・・」
「そう。その人の店に最近仕事で良く行くんだけど、実は俺、若槻ゴードンを昨年から導入してるんだ」
「あら、そうなの?」
美里には特別に関心が無さそうだったが、瀬山は続けた。
「でね、今春はヤマさんも絶好調で、導入した血統が良い感じ見たいだけど、俺はね、競翔ってのは、やっぱりTOPを狙うもんだし、狙える鳩を使翔する事だと思ってるんだ」
「まあ・・人それぞれだし・・良いんじゃない?」
美里は、やはり余り反応はしなかった。彼女には勝ち負けはどうでも良いのだった。




