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華と紅蓮  作者: 白木
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競翔

「・・分かった・・・じゃあ、お断りするわ」


 美里の気持ちは決まった。それは、美里自身が違和感を少し感じていた事もあった。ただ、瀬山の結婚式での演奏の誘いについては山川に相談はしなかった。やがて・・桐生の活動は徐々に目的を失い、衰退を辿る事になるが、美里の協力がこれで切れたと言う事もその一因の1つであった。

 美里が目を覚ましたのは、9時前であった。2日連続就寝が2時前で、なかなか起きられなかった。急いで就餌をすると、朝食の支度を始めた。9時過ぎに山川から連絡が入り、AM7時に放鳩されたと言う事だが、昨日とはうって変わって空には薄雲が立ち込め、競翔日和とは言えなかった。

 美里の参加は5羽。鳩が戻って来たのは2時前の事で打刻はしなかった。どうにか夕方までに残り3羽が帰還。その中に例年の如く悠々と夕方帰還する紅竜号の姿があった。慌てて戻るような天候じゃないよ・・そんな事を言いたそうな帰舎に美里は安心していた。

 山川から夕方再び連絡が入るが、打刻はしていないので、明日にでもゴム輪だけ会長宅へ届けると伝えて電話を切った。夕食が済んだ所で、電話が鳴った。あれからご無沙汰だった伯父からだった。伯父も今年限りで、連合会長を辞するようで、後任に浦部を推挙しているとの事。会社を経営している伯父は公私に忙しく、美里からも連絡がなかなか出来なかった。伯父の今春の競翔の方は、かなり順調のようだった。美里の一羽に対しては、その活躍を予測していたかのようで、喜んでいた。

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