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主人公とモブ  作者: 文月助椛
〜第七章〜秋と言えばやっぱり文化祭だよね!?そんな事無いと言われても始めてしまったんで諦めて欲しい!とモブ
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S.T.A.F.Fの文化祭とモブ

服飾部の設立申請から一週間、服飾部暫定部長の千種と大和がS.T.A.F.F部室にやってきた。といっても二人は毎日部室に顔を出してから服飾部に行っている。まるで自分たちがS.T.A.F.Fの部員であると確認するかのように。


「こんにちは〜!礼那ちゃんは?」


「姉さんは……悪魔の生贄に……」


朝日とのデートの事を言っているらしい。この世の終わりみたいに落ち込んでいる智を見て周りは苦笑いするしかなかった。


「千種、向こうはどう?美樹達はどんな様子?」


湊は岩倉姉妹が心配らしい。不安そうな表情の湊に千種は笑顔で答えた。


「大丈夫よ湊ちゃん。みんな優しい子達ばっかりでコスプレが趣味じゃない子とも仲良くしてるよ」


「良かった……本当に……」


湊は安堵の表情を浮かべた。少し涙ぐんだのを武流だけが気付いた。武流は優しく湊の肩を抱いて湊が武流に身を寄せた。今日も二人のラブラブ具合は絶好調だった。


服飾部へ向かう千種と大和。歩きながら千種は大和の顔を見る。


「なに?ちーちゃん?」


「ううん!なんでもない!」


(はぁ……湊ちゃんはいいなあ……好きな人とあんなに仲良くなれて……)


「はぁ…」


千種はそう思うと無意識に溜め息が漏れてしまった。よく見ていなければわからないくらい小さな溜め息だったのだが、そんな所は敏感な大和が声をかける


「疲れてる?無理もないよね。この一週間とっても忙しいもん、少し休む?」


「ううん、大丈夫。ありがと大和ちゃん」


服飾部の部室に着くと、みんなの笑い声が部屋中に響いていた。


「こんにちは〜」


千種が挨拶するとみんな立ち上がって挨拶を返した。


部員は千種達を抜いても十人だ。部活に必要な人数は足りているので、軌道に乗ればすぐにでも千種達は抜けれるようになっていた。


「取り敢えず必要な機材は来週には届くはずだから、それまでは手縫いとデザインに集中しましょう。来月の文化祭までになんとか演劇部からの依頼をこなせるよう頑張りましょう!」


「はい!」


翌日。武流達のクラスのHRの時間に文化祭の演し物の話し合いが行われた。議長は桃花、書記と補佐に智が入っていた。


「あ〜そう言えば、今回の文化祭はアンケート上位の演し物に賞品が当たるらしい。心して臨んでくれ」


「……確認するが、売り上げではなくアンケートだな?……」


「そうだ。これに詳細が書いてある」


魅華が一枚の紙を渡した。そしてアンケートの詳細なルールに礼那が目を通し終えて礼那が言う。


「喫茶店でいこう」


普通だった。礼那が考え込んで出した案にしてはとても普通だった。


「普通だな……」


武流はモブらしくみんなを代表して呟いた。


「まぁ確かにそうだな。だがアンケートとなると、奇をてらったモノでは賛否が分かれる。そこへいくと喫茶店なら良いも悪いもわかりやすい。学外の一般客なら尚更だ」


なるほどちゃんと意味を持っての発言だった。そこから礼那はアンケートのシステムとこの企画の優位点を説明する。


アンケートの集計はポイント制で、良かった物を一位〜三位で順位を付けてそれぞれ三、二、一点とし、総合点の高い演し物の団体を優勝とすること。学外の客にもアンケートを取ること。


優位点はなんと言っても校内美少女ランクトップテン入りの美少女を多数擁していることだ。そしてさらに幾つかの策を用意しているらしい。ここまで言われては誰にも反対意見を挟む余地は残されてはいなかった。


「決まりだな。では喫茶店の肉付けをしようか」


さすがにただの喫茶店にするのはシンプル過ぎるという事で話し合いが再開された。


そして放課後、今度はS.T.A.F.Fの文化祭の会議だったのだが……


「今回はうちは演し物は無しだよ」


智の説明に皆が疑問を口にするが、智がそれに答える


「まず第一に票を分散させない為。どうせ巫女ちゃん以外全員同じクラスだからね。巫女ちゃんのクラスは不参加らしいから構わないよね?」


「うん、だから皆のお手伝いしようと思ったんだけど……やることなくなっちゃった?」


「いや、もちろんやることはある。それが第二、これからしばらくは正規部員も派遣に参加する。どこの部活も文化祭の準備を始めるけど、非正規部員も自分達の演し物に集中しちゃうから人出が足りなくなる。そこへ格安で準備の手伝いに入れば情報収集プラス恩を売り込める。三位に入れて!くらいならそれほど嫌な顔もされないだろうからね」


「そうね、一位にはみんな自分達の演し物に入れるから問題は二位と三位だものね。五十個の三点より二百個の一点ってことね」


「そういうこと。でもうちからの派遣でクラスに入れてというのは流石に乱暴だからそこで第三だ。クラスの演し物で、イベントとしてミスコンをやるだろ?それをうちの演し物としてエントリーする。これでうちに入るポイントは全てクラスの物になる。クラスと部活の合同は認められているからね…というか…」


[合同]の辺りから智の顔がみるみる暗くなる。そして一言呟く。


「…今、朝日に認めさせに行っている…」


道理で礼那がいないわけだ。またデートを要求される覚悟で臨んで行ったらしい…

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