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主人公とモブ  作者: 文月助椛
〜第一章〜いくら書き始めとはいえ設定の紹介だけで一章丸々使うのはどうかと思うんだがどうだろうか?とモブ
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クラス分けとモブ

新学期と言えば、やはり気になるのはクラス替えだろう。武流達のようなずっと同じクラスの仲良しグループなら尚更だ。


四人が各々で自分の名前を探していると……


「お兄ちゃん!私の名前が無いよ!どうしよう……私、実は受験に受かってなかったのかな!?」


巫女の声が響く。


「うん、もしそうなら大変だ。けど兄ちゃんの予想では向こうの一年生のクラス割りに書いてある気がするぞ」


「おお!これは盲点!」


流石は武流の妹だけあってベタなボケを入れてくる。


「さて、アホな妹は置いといて俺のクラス俺のクラス…」


「武流!ちーちゃん!あったよ!僕たちみんな同じクラスだよ!E組だよ!」


大和が嬉しそうに声をあげる。


「ホント?良かった〜」


昨日までなら武流は千種のこの言葉を素直に受け止めて一緒に喜ぶところだが、千種の気持ちを知ってしまった今は複雑だ。もしも武流だけが別のクラスでも同じような笑顔だったとしたら再起不能だ。


だがここでその疑念を口にしたところで素直な気持ちが聞けるわけでもないので大人しく喜んでおく。


「おう。これで十一年連続同じクラスだな!」


「他には誰がいるのかな?」


大和の言葉で掲示板に目を移すと……


「なんだこのクラスは……」


武流が驚くのも無理はない。なにしろそんなに人数が多くないとはいえ、担任も含めて学年の有名人がE組に集まっているのだから。




キーンコーン


ありがちな始業ベルと共にクラスメイトが席につく。それと同時に担任の教師が教室に入ってきた。


「みんなおはよう。流石にいきなり遅刻して来た奴はいないな?」


担任の名前は岡崎魅華(おかざき みか)。二十四歳の美人教師だ。


モデルを思わせる長身で、細いのだが決してただ痩せているのではなく引き締まった筋肉と隠しようのない豊かな胸が服の上からでもハッキリわかる。


顔もスタイルに負けてはいない。切れ長の目と長いまつ毛、厚すぎない唇に引いたリップが男子の目を引いてやまない。


艶のある長い黒髪を一本縛りにして黒のスーツとタイトスカートをビシッと着こなす絵に描いたような出来る女風のいでたちだ。


ここまでなら男子生徒なら誰しもがこのクラスになったことを喜ぶところだが…


「そうなんだよ……見た目は完璧なんだよな……」


武流のつぶやきを裏付けるかのように美人教師は続けた。


「今日からこのクラスの担任になった岡崎魅華だ。担当教科は英語。スリーサイズは上から95-54-86だ」


「は?」


去年彼女の授業を受けていないと思われる生徒であろう、突然のことに自分の耳を疑っているようだが無理もない。確かにこんな美人がまさか最初の挨拶でそんなことを言うなんて思いもしないだろうから。


「早速始まったか……」


そんなことを呟く武流だが、彼に限らず彼女のことを知っている生徒は皆呆れたような顔付きだ。


「今日の下着は黒。まぁ初めての担任ということで気合を入れてみた。趣味はケンカ、特技はバイクの違法改造」


何人かの生徒が引いているのがわかった。


「好物は高校生。そのために教師になったのもあるな。可愛ければ男子でも女子でもいける」


「先生」


女子の一人が手を上げた。


「赤裸々な告白の途中で申し訳ないんですがみんながドン引きしてるので次へ行ってもらっても構いませんか?」


「そうなのか?……じゃぁみんなも順番に自己紹介してもらおうかな。あたしもしたしいいだろ?」


ハードルが高いのか低いのかすらわからない振りに困惑しつつも自己紹介が始まった。

ご指摘いただいた部分を修正しました。

数字を漢数字に変えようとしましたが、魅華のスリーサイズはどうしても気持ち的に漢数字に出来なかったのでこのままいこうと思います。

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