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主人公とモブ  作者: 文月助椛
〜第二章〜ようやくプロローグが終わったところでやっと話が回していけるかと思いきやまだまだ書きたい所までのパーツが足りなくて四苦八苦!とモブ
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事件前とモブ

とある深夜のコンビニ前、だいぶ暖かくなって不良が溜まることが多くなってきて、店員の迷惑そうな顔がよく目に付くようになった頃。


不良たちがこんな会話をしていた。


「そういや聞いたか?名北高の雷神がボクシング部の奴にボコボコにされたって話」


高校になっても徹は不良たちの間では雷神で通っているらしい。


「ああ聞いた聞いた。なんかギャラリーがいる前でやられたからホントらしいな。色んなとこから聞くぜ?」


「ああ俺も。でもすぐにそいつも風神にやられたって話だぜ?」


「そおなのか?つかボクシング部って……逆高校デビューでもしたのか?」


「うける!聞いたら金髪のまんまらしいじゃん!更生してねぇ!」


どうも他校の不良らしい。他校でも雷神風神コンビは有名だ。しかしこの連中は、二人とは面識が無いようで、テレビの話題で盛り上がる程度の話でしかなかった。だが丁度その時、不良たちの一人のケータイが鳴った。


「おう、どおした?今?今はコンビニで話してるだけだけど?ん?ああ、今丁度俺たちもその話をしてたことだ。お前も聞いたのか?」


電話の相手は不良仲間のようで、あちこちで徹の噂が飛び交っているらしい。


「あ?仲間集める?なんで……」


この数日後……事件が起こる。


S.T.A.F.F部室。依頼の件以来、徹と忠臣は部室によく顔を出すようになる。だが特に何をするでもなくそこにいるだけなのだが……


「徹、ポッキー取って」「はいよ」「そういえば姉さんこないださ〜……」


部室の一角に置かれたソファーの上で魅華、徹、忠臣がダラダラ菓子を食べたりおしゃべりしている。そこだけ見ていると冒頭の不良たちと大して変わらない光景だ。


「ちょっと三人とも」


少し怒った声で注意しようとしているのは千種だ。もうすっかり徹たちにも慣れたようで、気兼ねなく話せるようになったらしい。


「あんまりお菓子をこぼさないで下さい。掃除するの大変なんですから」


「そこじゃない!注意すべきは部活中にって所だろ!みんな仕事してるのになに遊んでるんですかとか言う所だろ!」


翔の叫びが辺りに響く。


「翔の言う通りだな。ただその手に持った携帯ゲーム機が無ければもっと良かったんだけどね」


智が冷静に突っ込む。しかし実は智もネットでアニメを見ていたのだが。


と言うか千種と大和以外みんな遊んでいたので、ある意味千種の注意は正しかった。


「ショウ!早く続きやるね!イタリアがサッカーで日本に負け続ける訳にはいかないネ!」


どうやら翔とフィオはサッカーゲームに興じているようだ。


「しっかし暇だなぁ。なんか面白い事件とかないか?主に女子絡みの」


翔が言うと。


「お前が女子に刺されて屋上から突き落とされるとかどうだ?」


礼那が読んでいた小説から目を話さずに言う。


「それ誰が笑えるんだよ……」


「少なくとも私は大爆笑だな」


「あ、あたしも」


魅華が乗っかってきた。


「先生が生徒の不幸を笑っちゃダメですよ!」


千種が必死な顔で言うと


「冗談だよ。可愛いなぁ金山は」


二ヒヒと魅華が悪戯っ子のように笑う。


「可愛いと言えば春日井と茂野妹はどうした?いつもなら大和にベッタリ張り付いているのに……」


「彼女たちなら買い出しに行ってもらってますよ。春日井さんが百均に行ったことがないとか言って志願してきましたから。巫女ちゃんは道案内です」


智が説明する


「マジで!?いくらお嬢様とはいえ一年はこの学校に通ってるんだよね!?」


忠臣が食いついてきた。


「まぁそうなんだけど……ほら、通学が車だからさ。それに用もないからね」


「それにしても遅くないか?俺たちが来た頃にはもういなかったから一時間以上になるぞ?」


「初めての百均だから色々見てるんじゃないか?巫女もいるし大丈夫だろ」


武流……いたのか……


(いたよ最初から!)

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