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主人公とモブ  作者: 文月助椛
〜第二章〜ようやくプロローグが終わったところでやっと話が回していけるかと思いきやまだまだ書きたい所までのパーツが足りなくて四苦八苦!とモブ
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厄介な依頼とモブ

「どうした大和?」


「見てよこれ。どう思う?」


依頼の内容はこうだ。


[所属:ボクシング部 人数:男子二〜三名 内容:新入生勧誘パフォーマンスのアシスタント一名とサクラ、一〜二名]


いつの間にか全員が大和の後ろに集まっていた。


「去年もやってたね。飛び入り自由の公開スパーリング。結局誰も飛び入りしなかったから強さのアピールにならなかったらしいけどね」


智が補足する。


なるほどだから今年はサクラを入れてアピールしたいらしい。仲間内では実力が拮抗していてパフォーマンスとしては地味になるからだろう、一般人との圧倒的な差を見せつけたいようだ。


「翔ならいいんじゃないか?あいつに勝てるならかなりのアピールになるんじゃないか?」


武流の浅はかな意見はすぐさま否定される。


「却下だ。こんな依頼であいつの価値を下げるなど無意味だ」


確かにそうだ。学校のヒーローにやらせる役ではない。


「それにあいつは馬鹿だ。サクラだと言うことを忘れてボクシング部を倒してしまってはうちの信用に関わる」


余計な一言だが全員が納得した。


「だけどなぁ……誰もやりたがらないだろ?こんな依頼……」


みんなが頭を悩ませている中、五袋目のポテチを食べなから魅華が口を開いた。


「適任者に心当たりがあるぞ」


言うなりケータイを取り出してメールする


「ここにきてもらった方が早いよな。詳しい説明は任せたぞ」


数分後……その[適任者]は部室の扉の前でジッと立っていた。来るには来たが、入るか悩んでいる様子で、心なしか顔が赤いようにも思える。


それに武流だけが気付いているが、開けていいかどうか悩んでいると……


「遅ぇなぁ……あたしが呼んだら三分で来いといつも言ってるだろぅが……」


魅華がイライラし出したので、武流が自然に扉を開ける為に小芝居を打つ。


「……チョット俺トイレ行ってくる……」


扉を開けると、そこに立っていたのは金髪の男。昨日魅華に保健室送りにされていた安城徹だった。


「おぉ来てたのか。なんですぐ入ってこなかった?まぁとにかく入ってこい」


まだよく状況が飲み込めていない様子の徹。魅華が一人で待っていると思っていたようだ。


そんなことは知らない部員たち。もうなんとなく彼が[適任者]なのだとわかっている部員たちは、それでも予想が違っていることを期待した。まさか学校一の不良がこんな依頼を受けてくれるとは思えなかったからだ。


「こいつは安城徹。って言っても全員同じクラスだから紹介するまでもないか。こいつがさっき言ってた[適任者]だ」


(やっぱりか……)


呼び出されたのに未だに説明がないことに業を煮やしてか、徹が魅華に食いついた。


「俺にもわかるように説明しろ。しないなら帰るぞ」


「まぁ待て。智、説明よろしく〜」


智が徹に事の顛末を話す。依頼の事、魅華が徹を指名してメールした事などなど必要なことを話している時に……


(なんだ……くそっ……期待しちまったじゃねぇか……)


(おい、これって安城の?)


そうだぞ武流。キーポイントだ。


魅華が徹に送ったメールはこうだ。


『話がある。大事な話だが、メールで済ませることではないから部室塔三階奥の部屋に来てくれ。あたしの気持ちが変わらない内にだ。』


(これは勘違いする程の内容か?)


受け取った側の感情によっては、あり得るだろ。大事な部分が抜けてるしな。


(そんなもんか?まぁでも凄いことを聞いちゃったな……まさか安城が先生のことを……)


そんなやり取りをしている間に智からの説明は終わった。


「なるほどな……事情はわかった……」


意外にもすんなり話が進みそうだった


「だが断る!」


(ですよね〜……)


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