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私は自分が神であるということをいまいち理解していない。

ふと数年前に書き、途中でそのままになっていたものを、小出しで細々と執筆しようと思ってます。


まあ元から浮世離れしてたなとは思うが、

それよりもなぜ神というものに神格化されたのか、

それが理解できない。


私ももとは人間だったような気もするが、

なにせ遠い記憶のそのまた向こうほどにも記憶自体が昔なので、

これも定かではない。


そして今現在は祟り神。

納得がいかない。


そもそも神としての定義とは何なのだ。

動物やその他の生き物の擬人化も、崇め奉られる一つの擬人化として、

神に昇華しうる存在なのだろう。


しかし、私はすでに祟り神として畏怖と恐怖の念をもって、崇められている。


どこだ。

どこで私は神ではなく、祟り神として確立されたのだ。


だいたい何も私は祟ってなどおらぬ。

全て後付け設定だというのに。


気づいたころには、私は水神であった。

山のちょっと行った先に、小さな小川と、小さな滝があって、

周りは樹々が生い茂り、苔もそこかしこに生えている、そんなところだった。

ちっぽけな祠が私の居場所で、雨が降らぬと、

人々が食べ物や酒やその他豪奢なものを持ってきて「祈っていた」。


または、豪雨ともなれば、そんなものは要らぬのに、

ひとみごくう、とか言って、うら若い乙女の手と足を縛って「沈めていた」。


ああ、私は神なのかもしれぬ。

ただ、水神と言うからには何でもできる、と思ってほしくないのだ。


豪雨を止めることは、はっきり言って専門外だ。

私はただ、可愛い子供が雨に降られて迷っているとき、

その雨をやませることくらいしかできない。

それも小雨だ。


雨が降らぬのも、どうしようもないのだ。


だが、そんな私を、祟り神ではないかと恐れる人間があちこちに出てきた。


人間というものは憐れだ。

ひとつの噂が現実となって、四方八方に飛び回る。

それが有事であっても。


そしてその人間が、「私たちを創る」。

振り回されているのは、神自身だというのに。


今の世の中は、キカイというものが私たちの仕事を多くやってくれていると風の便りに聞いたが、

それとは真逆な八百万の神を信仰してくれる人間もいて、正直言っていいなら、頭が痛い。


もう、神々のことはほおっておいてくれと言いたい。


そうすれば私も、祟り神をやめたい。

豪雨があって人々が流されて多数の行方不明者や溺死者が出たことだって、

私は、神なのにどうすることもできないのだ。


干ばつが続いて、餓死者が出ようとも同じだ。


それをなんで私に責任転嫁されるのだ。

私はささやかながらも集落の幸せを祈っておるのに・・・。


神は全てにおいて千差万別ではないのだ。

そのような神としての技量も知ってほしいと思うが、意思の疎通ができぬ。

たまに聡い子供がいても、私が仮の姿で注意をするのだが、

それが大人というものに聞かせると、要領を得ぬ。


結果「子供が気を引いてもらいたいんだ」云々としか伝わらず、

当然豪雨や干ばつに襲われる。


私とていやなのだ、祟り神としてあがめられる、その人間たちの様子が。

その目が。


おどおどびくびくと、ここで祟り神様を怒らせたら余計に酷いことに巻き込まれる、

という、あの各々の目が。


それは現代社会でも通用される。


さっきも言ったように、現代では神の存在が昔より希薄だ。

だがここにも一つの問題があって、我々神というものは、信仰されて、

初めて神と名乗れる。


逆に考えれば、信仰してくれるものがいなければ、どんなに名の知れた神でも、

「人間の目に見えないもの」とされてしまう。

目に見えないものとして「認識」されていればまだいい。

最悪の場合、何某かに消されることも覚悟しておかないといけない。

その何某かとは定かではないのだが。

ある日ふっと消されてしまう。

それはそれでいいのかもしれない。


話を戻そう。

人間の目に見えないもの。

これはこれで厄介だ。

昔は敏い子供や女児などがちらほらいたのだが、

今この世の中に果たしてそのようなものがいるのだろうか。


または、遠い昔から生きている神や、物の怪の類にも会いたい。

私はもう何年、気が遠くなるほどの時間、人間とも、神とも言葉を交わしていないのか。



ふと寂しさに襲われた。

寂しいという気持ちさえも、遠い昔に置いてきたと思っていた。


誰かにそばにいてほしいと、感じた。


未完で終わるのが一番怖いです(;゜ロ゜)

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