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学校でドラゴンはバレない(予定)

「おはようございます。導きの者です」


「うん知ってる、昨日ゲームで会った。リアルに来んな」


Aくんは朝の教室で目の前の転校生――巫女(仮)に、低いテンションでそう返した。


「隠してきたんですよ。巫女っぽくない格好で」


「着物に鈴ついてる時点でバレバレだよ」



巫女(仮)こと“真名ナシノ”は、突如現実世界に現れた謎の転校生。


彼女曰く、


「世界の修復が始まっているのです。あなたたち“竜の記憶保持者”を起点に」


「ゲームはただの器。“力”は、あなたたちの中にあります」


「それって……」


「“力に目覚めた俺らが、また世界に関わる運命”ってこと?」


「簡単に言えばそうです」


「帰っていい?」



一方、Cちゃん(ことRoze)はというと――


学校にしゃべるを持ってきていた。


「お前、ホントに持ってきたんだ……」


「だって家に置いてったら独り言すごくて親にバレそうだったんだもん」


《余ハ……給食ノ時間、超好物》


「斧が給食狙ってる!?てか何で喋るのお前は!!」


「ちなみに今、体育教師の笛に反応して火吹こうとしてるから抑えてる」


「本能で生きてんのかその斧」



昼休み。屋上。


Aくんは小さく背中をさすっていた。


(なんか、やっぱり肩甲骨のとこが……ムズムズする)


(羽根……生える気がする……)


そこにBくんがやってきて、ドカッと隣に座った。


「よーっす、最近スマホ3台目!」


「絶対雷のせいじゃん!静電気で壊すな!」


「なんか俺さ、充電コード挿すより、指突っ込んだ方が早いんだよね」


「充電の概念壊すなよ」



そのとき――空が一瞬、黒く曇った。


ビリ……ッ。


「……なんか来てるな」


「うん、わかる。あの感じ、来るよな」


巫女(仮)が屋上に顔を出した。


「“記憶を狩る者”が、この街に入ってきました。接触してはいけません」


「無理だろ、こっちのこと多分バレてる」


「でしょうね。斧が燃えてますし」


「ロゼさん!?屋上に火柱立ってるんだけど!?」


《余ハ弁当ノ唐揚ゲニ反応シタ》

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