表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/13

第3勢力……?

「……なあ、画面止まったんだけど」


「メンテ……だと?」


「斧が……まだ喋ってるんだけど!?どゆこと!?」


そう、ゲームは緊急メンテナンスに突入。

だが、斧だけは――いや、斧に宿っていた謎の声だけは、止まらなかった。


《余ハ目覚メタ……汝ラ、目覚メタ者ナリ……》


「ちょっと待て、斧、家で静かにしてもらっていい?」


Cちゃんの部屋にこだまする謎ボイス。

Cちゃんは斧(の音声が出てるゲーミングヘッドセット)を壁に向けてガムテで封印した。



一方、AくんとBくんはオフ会からの帰り道。


「なあ、俺たち、覚醒したじゃん? 羽根生えたじゃん?」


「うん、雷とかバリバリだった。超かっこよかった」


「……あのとき、画面の向こうじゃなくて、“自分の手”が光ってた気がするんだよな」


Bくん、そっと自分の指を見つめる。


ビリ……ッ


小さな放電が、指先に走った。


「おい、やめろ。そういうの、現実でやるな。火事になるぞ。また」


「もしかしてこれ、ゲームだけの話じゃなくなってきてるんじゃね?」


Aくんは、ふと自分の背中に違和感を覚える。


ムズ……ムズムズ……


(なんか……肩甲骨のあたりがかゆい……)


(羽根……出てきてないよな!?!?)


「いやちょっと待て、俺はただひっそり暮らしたいだけなんだ!」


「無理無理、今からレッドドラゴン再起動タイムでーす!!」


「やめてくれえええええええ!!」



その夜。

Cちゃんの部屋では、例の斧がついに……


フワッ


浮いた。


《我ハ斧ニシテ竜……キサラギ・ドラゴンソウル・マークII……!》


「長ぇ名前だな!!てか浮いた!?」


部屋の電気がパチパチッと一瞬だけ落ちる。

斧は壁にぶつかってまた落ちた。


「重ッ!めっちゃ普通に斧!!」



そして翌日。

Aくんたちの通う学校に――謎の転校生が現れた。


「……こんにちは。“巫女”って名前は、仮の姿です。皆さんには、“導きの者”として来ました」


あの、ゲームに出てきた“導きの巫女”そっくりな人物だった。


リアルで、ドラゴンの力が目覚め始めている。

3人(?)は、なぜ転生したのか? なぜ力が再起動し始めたのか――?


「でもその前に!テスト近いから勉強会な!」


「は!?ドラゴン関係ねぇ!!」


「斧が数学の参考書に火を吐いた!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ