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~お姫様と獣三盗賊~

「なんだったんだろう・・・」

お姫様はそうつぶやいてベットに横になりました。

昨日の2回目の脱走の後侍女に結局見つかってしまい、お怒りになった王様の命令で、窓のない部屋に入れられてしまったのです。

ドアには鍵もついていて、出ることはできません。

「ここなのか」

後ろから声がしました。

「・・・?!」

振り向くと、そこには紅い髪に金色の瞳をした少年がたっていました。お姫様の、目の前に。

ドアを見ると、鍵は開いていて、キィ・・・キィ・・・と、高い、静かな音を響かせていました。

「このドアの鍵は、見張りの兵士しかもっていないはず・・・っ」

お姫様はドアの近くにいた兵士に目をやりました。

おいてあった大きなイスのてっぺんに、頭が少しだけ見えました。

近づいて顔を覗きこむと・・・

「・・・寝てる・・・?」

「そうですよ、お姫様♪」

お姫様の言葉に答える声がありました。

「その声は・・・」

お姫様は声のした方を見ました。

「エトロフでございます♪」

「エトロフ!無事だったのね」

お姫様は嬉しくなりました。

最後は掴まったとはいえ、一時は助けてくれた方。

侍女に見つかったときすぐはなればなれになってしまい・・・お姫様はすごく不安だったのです。

「無事でよかったわエトロフ♪私のせいでつかまってしまったとばっかり・・・」

「お姫様ぁ。私、変身の得意な狐でございますよ??」

そう言ったエトロフは狐の姿になりました。お姫様はハッと思い出して、

「エトロフ!あなたは狐だったの?!」

そう思わず大声で聞いてしまいました。

その大声を変に思った見回りの兵士がこっちに向かって走ってきます。

「おいお前ら、何者だぁ!」

そう兵士が言いました。その声で他の兵士たちもこっちに近づいてきます。

「お姫様のトコロか?」

「侵入者らしいぞ!」

「なんでも獣三盗賊らしいぞ」

「獣三盗賊?!」

そんなことを話ながら近づいてきます。

「ちょっとエトロフ、これ危ないでしょう?!どうするのっ」

「ご安心をお姫様♪ ガンジ!」

「わかってるさ・・・ここの窓だろ」

そう言ってさっきの赤髪の少年はポケットからいくつもの鍵がついた丸い金具を取り出しました。

「?! 無理よっ、ここの窓がどれぐらい高いと思っているの?!床がら100mくらいあるのよっ」

「? あたりめーだろ、牢獄なんだから。」

お姫様の言葉に赤髪の少年は首をかしげて答えました。

100mのレンガ造りの壁を登るのは普通にできることではないはずなのに。

「ガンジ、止められるのは3分だよ♪」

エトロフが言いました。赤髪の少年が答えます。

「へっ。30秒でも余裕だなっ」

その答えを聞いてからエトロフは狐の姿のまま何かブツブツとつぶやき始めました。

そして赤髪の少年は壁に向かって走り出しました。そのまま軽々の壁を上って行きます。

「レンガ造りは楽だぜぃ♪」

そう歌いながら上って行きました。

あっというまに窓に着いた彼は鍵を開けて窓を開放しました。

「あっというまの20秒でした♪」

そう言ってエトロフは兵士たちににこやか~に頭を少しだけ下げました。

『掴まれ』

!!

お姫様はその声に驚きました。

つい先日聞いた、あのステキな声。

そう。狼の声がしたのです。

お姫様は急いで狼の方へ向かいました。

すると―――

「あれ?狼はどこにいるの??」

『こっちだ。急げ姫君』

後ろから声がしました。

狼はなんと―――・・・


黒い服に身を包んだ、黒髪黒瞳の少年になっていました。

記念すべき3話でございます!

期待された方は少ないかと思いますが・・・長めの本文をお届けいたします。


狼、狐そしてその仲間とであったお姫様。

はたしてこれからどうなるのか・・・!

どうぞお楽しみに^^

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