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~犯人はあなた~

「エヴィさらったの、あんただろ」

ガンジはコルディにそう冷たく言い放ちました。

「な・・・なに言ってるの? ガンジったら・・・」

コルディは少し慌てた様子で言いました。その額に流れた一滴の冷や汗を、ガンジは見逃しませんでした。


「アトレア」

ガンジはお姫様が呟いた言葉を言いました。

「・・・っ!」

コルディが驚いたのを見て、ガンジはコルディがエヴィ誘拐の犯人だという、確信に近い自信を持ちました。

「あんたはアトレアという盗賊を雇い、エヴィを誘拐させたんだ」

ガンジはコルディを指差して、そう言いました。

「私がどうしてそんなことを」「エヴィが王国の関係者だからさ」

コルディの声を止めて、ガンジはニヤリと不敵な笑みを浮かべました。

「エヴィをこの孤児院につれてきたのは、姫サンの親父たちだろ?」

「・・・ええ、それは私も知っていたわよ。ここら辺では見かけない赤髪だったから、尋ねたの。『あなたはどこの国の人?』って。そしたらご丁寧に、『こいつは隣の国の第一王子ですよ』って・・・」

「・・・だろーな。だったら動機は十分さ」

ガンジは寝ているお姫様が起きていないか確認し、起こさないよう気をつけながら、コルディに視線を移しました。

「この孤児院は、国からの援助が少ないから、生活費苦しいんだろ?」

そのまま、ガンジはこう続けたのです。

「一国の王子なら、大金を持っているだろう。宝も山ほどな。そんなやつの同情を買えたらどんなに嬉しいか? そんなやつから金を巻き上げることができれば、どんなにいいか? アンタはそんな風に考えたんだ。そして、ある犯行を思いついた。同情を買いながら、大金を巻き上げる方法をな!!」

コルディは一瞬、ガンジの声の迫力に圧倒されました。言い返す言葉が見つかりません。だって・・・コルディは犯人なのだから。

「あなたそんな推理、証拠が、」

「あるさ。アトレアからの証言、という、絶対な証拠がな!!」

ガンジはコルディにしゃべらせる隙を与えませんでした。

『アトレアからの証言』。その言葉に、コルディはすごく敏感に反応しました。アトレアという言葉をガンジが言ったときと同じです。

ガンジの推理は、推測から、確信へと変わったのでした。


このとき、お姫様が起きていたことは、孤児院を出るとき、知ることとなる---。

ついにきました、『犯人はあなた』!!

犯人、明かされましたね♪なんと、コルディだったとは。私もこんなことになるとは思っていませんでした。

次話から、ようやく新しい場面につきそうです。

獣三盗賊の三人の過去も、少しずつ明かしていこうと思っています。


普段は感想くれない方も、感想を一言でもくれれば、励みになります。

まだまだ未熟な私ですが、どうぞこれからもお楽しみください。

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