物理的未来体験
「ちょっとお兄さん、今いいかな?そんなに睨まなくてもほんの少しだけ質問するだけだから。」
「ふん…。」
「お兄さん、どうしたのこんな所で座っちゃって?これ、コスプレ?すごいねぇ。」
「コスプレ…?」
「いやぁ~すごいなぁ。」
「なぜそう思う…?」
「そりゃあこんな格好してりゃあそう感じるでしょ。なぁ?」
「はい。私も時代劇くらいでしか見たことないですね。」
「だろう?ほら、その木刀も本物?」
「やめろ!触るな!」
「あぁ~、すまんすまん。刀は武士のなんちゃらってやつね。ははは。」
「笑ったのか…?今、貴様らはこの私を愚弄したっていうのか!」
「違う違う、はいはい落ち着いて落ち着いて、ね?おい、連絡。」
「はい。」
「ちょっと、来てもらってもいいかなぁ?お兄さん。」
「だから、触るなと言っているだろう!」
「はいはい、分かったから一緒に来てくださいねぇ。ガッ!いってぇなぁ…。」
「おい!やめろ!おとなしくしろ!」
「貴様ら…この私を怒らせたな…。覚悟はできているんだろうな…。」
「覚悟ぉ?知らねぇよぉ!取り押さえるぞ!」
「はい!こいつめ!グハッ!」
「遅い。」
「あぁ…二回目ね。こいつ!」
「知ったことか…。私を起こしたのは貴様らの方だ…。」
「いたぞ!こっちだ!こーい!」
「小賢しい…。」
「お、おい、あれ…。」
「警察…呼んだ方が…。」
「ばか。今警察がいるんだぞ。」
「そうだけど…バッタバッタと薙ぎ倒して…こっちに来てる!逃げるぞ!」
「ふん!ここにも居るか!ええい!」
「う、うわぁぁ!」
「逃げよって…。ん?あいつに貰ったきーほるだー、が鳴ってる…。」
「す、隙あり!うりゃあぁぁ!」
「む!おの…」
「あ、あれ?いない?」
「どうだ!仕留めたのか!」
「い、いえ…。それが…消えたというか…?」
「はぁ?消えた…?」
「は、はい…。」
「…のれぇ!」
「うわぁ!びっくりした!」
「む?戻った…のか…?」
「おやおや。もうお戻りになったんですか。」
「おぉ。そうかお前から貰ったこのきーほるだーが鳴ったもんだから、驚いたぞ。」
「戻る前に鳴るってお教えしたじゃないですか…。で、どうでした?未来の世界は?」
「むぅ…。やはり未来の役人も権力だけの薄い奴らじゃったなぁ…。」
「そうですか。じゃあ…?」
「そうだな。皆を呼べ。」
「分かりました。」
「今と変わっておらんなら、謀反を起こしてもっと…もっと良い未来に変えるしかない…。」
奇抜な服を着た青年に貰った小型装置を懐にしまい、戦の計画を漣の音を聞いて考えるのであった。
昔の方がどのような言葉遣いだったかは分かりませんので、大目に見てください。細目でも構いません。