Menu~序章~
完全に脳内作成されたフィクションとなってます。
現実では有り得ない事、だけどもしかすると近い将来ありうる事かもしれない。
こんな事が出来ると良いだろうな…をきっかけに書き始めてます。
それは流石に無いだろ!っと思われる展開も出てくると思います。
仕事やプライベートの空き時間に書くので、更新は不定期になると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
ピピピピッ!ピピピピッ!ピピピピッ!…
スマホのアラームが部屋に鳴り響く。
「ん…んん~…」寝ぼけざま、手探りでスマホを探し出し、アラームを止めた。
ピピピピッ!ピピピピッ!ピピピピッ!…何回目のスヌーズだろう?繰り返しなるアラームに、ふと目が覚めた。
ぼーっと、壁に掛けた時計に目をやると、指針の下に有るデジタル時計に"8:05"と表示されてるのが目に入った。
「あっ?…あぁっっっ!?!?!?」目が覚めたと言っても、まだ頭が冴えてない状態で、事態を把握しようと必死に今の置かれた状況を整理するのだが、上手く纏まらない。
(やばいっ!)
登校までの制限時間10分前と言う絶望的な時間に、整理が纏まらず混乱し、その混乱が行動にも現れた。
意味もなく窓を開けたり、パソコンの電源を入れたり、学校へ行く準備とは違った行動を取る自分は、傍から見るとかなり滑稽だったろう。
「やばいー!遅刻するー!」階段をドタバタと駆け下り、リビングで朝のニュース番組を見る母を見るなり。
「何で起こしてくれないんだよ!」っと怒鳴り半分で喚いた。
「あんた…昨日、これからは自分で起きるから、もう起こしに来なくていいって、勝手に部屋入るなって言ったじゃない」母は呆れ顔で言い返してきた。
(そうだった…一応年頃…色々親に見られたくない物が有るから、勝手に部屋に入らないでくれと…起こしに来なくて良いと、昨夜自分で申告してた…)
何も言えなくて少しイラついて表情にそれが出るが、自業自得と自分に言い聞かせその場を後にする。
「朝ご飯は?弁当はそこに置いてるよ~」朝ご飯は食べてる暇無い、時間が時間だけに無理。
「要らない!弁当は持ってくよ!ありがとっ!」朝早くに起きて、色々と準備を済ませてくれてる母親に最大限とは言わないが、軽い礼を一言掛けて家を飛び出た。
「くっそ!なんだよ外れねぇ!」玄関脇にチェーンで繋いでる自転車の錠を解錠しようにも、焦って手元が狂う。
錠とチェーンを "ジャラジャラ"と少々乱暴に外し、急いでそれに乗ると、勢い良く走り出した。
朝8:08分、起床からたったの3分で制服を着て、家を出れたのは、前日でそこまで準備を済ませてた自分を、我ながら褒めてあげたい。
登校までの制限時間は残り7分、学校までの距離、凡そ1キロ…全力でペダルを回せば!…信号にさえ足止めをくらわない限り、行けるかもしれない。
安易な考えだと思うけど、その可能性に賭けて全力でペダルを回した。
学校までの道のりを、3分の2程進んだ時だった。
信号にかかることなく、順調に進んでたその時、対向から走ってくる車のフロントガラスに反射した太陽の光が、僕の眼を刺した。
(うっ!…眩しっ!)あまりの閃光に思わず目を閉じる。
「危ない!!!!」(ドンッ!ガシャガシャ!!!)誰かの大声とともに、鈍い音と、自分の体に重い衝撃が走る、パッと目を開けた時、体感なのか全てがスローモーションに映ってた。
(えっ…?)理由も分からずふわふわと中に浮くその感覚は、きっと宇宙での無重力の様な感覚なのだろうか?以前としてその光景はスローモーションのままだ。
(ドンッ!)再び鈍い音が響いた瞬間、全身にこれとなく強烈な痛みが走った!
「ゥツ!!。?!。、?。!」上手く言葉を発する事も出来ない程のその痛みは、次第に僕の意識を刈り取って行く。
付近を歩いて居た人だろうか、周りがガヤガヤと 騒がしくも思えた。
「おいっ!大丈夫か!…誰か救急車!…」
誰かの声が聞こえる…
「しっかりしろ!…おぃ…君…おぃ…だぃじょ…か」…
だんだんとその声は遠くなって行き、目にうっすらと映る光景は真っ白に掻き消されて行った。