少年、イツキ、出会う
「侵入者が、こんな」
年齢だとはー、とイツキは続く言葉をとめた。
年齢は十代中後半、だろうか。侵入者という
不意の歓迎しかねる来訪者。
「乱暴な空間のあけかた」とリリエラは感じた。
侵入者がここにきた理由を聞き出しながら排除という流れを考えていたイツキにとって、難度の低い話で済みそうで少し安堵する。
「何者です。答えなさい」
守るものがあるイツキは強めに言葉を発する。
「……ここにいるのは俺の意思ではない」
「何者です。理由を聞いてるのではありません」
少年はあまり話を説明せずに解放してもらえるか切り出したが、当然のように流された。
「敗北者で怪我人。少し時間を欲しい」
「……何者です。」
本当は既に一度落ち着いた呼吸をわざとくずし、
相手側の反応を確認しながら自分からの情報を少年は選んでいる
「魔の存在を追ってるんだ。負けて跳ばされた」
「……魔の存在。魔女、とは違うのですか」
話の流れが変わった。少年は召し使いの間に
会話の道が拓けたと内心喜ぶ。ただ魔女ーというのは自分の中にもない情報だ。
話の切り口を閉じてしまわないよう、少年は初めて召し使いに長めの言葉を返した。
「こちらの住人に迷惑を掛けてるのはわかる。申し訳ない。ただこちらの事情に巻き込んでしまうと重ねて迷惑になる、だから」
「……聞かずに帰したとしても巻き込まれる場合があるでしょう。怪我の処置はしませんが、当主に状況を説明する必要があります」
年格好の情報をおもとして、そこまで油断も出来ないがイツキは少年への警戒を緩めて案内をすることにしたー
小説内でキャラ紹介挟むと文がかさ張るよね……
ということで
リリエラ21歳、少年16歳、イツキ?です。
イツキはリリエラと姓が同じですが、当主はリリエラです。イツキは……というと本編に食い込んでしまうので、実の姉妹じゃないよーくらいに読んでください。