1章 (麗奈と翔太 プロローグ)
初投稿です。
中学生〜20代の読者を意識して書いた小説です。
つたない文章ですが、最後までお願いします。3章まではプロローグ的な章です。
4章から、本展開になります。
一章一章が文字数が多目なので読み込んでもらえるとうれしいです。
よろしくお願いいたします(^-^)
読みやすいように、行間をあける編集を少しずつ行っていきます。
⒈
高校からの帰り道。
歩きながら自然と手を繋ぐ2人。
歩く2人は夕焼けが染める富士山と空を背景に歩く。
車社会の田舎。車道は車が良く通るものの、歩道を歩く人は他に居ない。歩道上の世界は2人だけのもの。
「とりあえず、3校は、受験しておこうと思っているの。」
高校3年の2人の話題は受験の事。
「県内の2校だけでいいじゃん。うちの親なんて、金かかるから、県内にしてくれとしか言わなかったからさ。もう、受験する学校限られているじゃん。だから、麗奈も、県内残れよ。」
「そのつもりだけど、受からなかったら嫌だもん。浪人がというか、落ちまくること自体が嫌だもん。」
「まあ、進学決まらなかったら、凹むよな。」
「でしょ。」
近所に住む2人。小さい頃から知っている仲。
お互いを意識し始めたのは、高校に入り、大人になったお互いを客観的に見つめることが少しできたから。
麗奈って、クラスでもかわいい方なんだな。
翔太って、優しいし、女子にもてるんだな。
お互い、自宅が300メートル離れた近所であり、保育園の頃から知っている。他の友達より、一歩近い存在なんじゃないかと意識し始め、自然と一緒にいる時間が長くなっていった。
そんな2人、麗奈と翔太。
小林麗奈。父母弟、核家族。両親共働き。
進学は、理学療法士になると決めている。叔母が理学療法士をしている事で、学校行事の職場見学を機にこの職業への進学を決めたのだ。
県内にこの学科を有する学校は2校。しかし、近県の東京の学校の受験もしたいと思っている。
どうせ受けるならやっぱり東京がいい。でも、翔太と大学生活を送りたいので、県内の2校を上位進学先と望んでいる。
毎日、学校、図書館、家。その場所の繰り返しと、翔太との時間。
翔太は、いつも麗奈を気づかい、図書館の席もどっちがいいのか?自販機、何飲むの?なに系が食べたい?など、麗奈の意見を聞き入れてくれる事や、いつも歩道の車道側は翔太が歩く事が決まっているという優しさがある。
トークは大体スマートフォンのトークアプリであるLINEを使っていたが、LINEも、毎朝翔太から始まり、翔太で終わる。高校生なりに恋愛に対する気づかいを忘れていない青年であった。
いつも優しいし眼差し。翔太は麗奈の素直な性格が好きでたまらなかった。