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帰宅の時間となり、メアリーゼと共に家へ戻る。

ちょうどおやつの時間だ。

今日のおやつはリオが作ったメソル蒸しパンで、メソルというのは黄色いホウレン草のような葉菜類だ。

一見すると黄色いタンポポの葉のように見えるが味はホウレン草で、栄養価が高い。

果実といい、野菜といい、やはり異世界だと感じさせる。

塩や砂糖は質が良いものだが比較的安く手に入るし、香辛料は自作出来るものもあり、高めだが醤油や味噌に似た調味料もある。

醤油や味噌は勇者の持ち込んだ知識から工夫された類似品だ。

それを考えれば、勇者は日本人なのではないかと思う。


リオは意外といえば失礼だが、料理に関してはセンスが良い。

丁寧に作るのを見たことがある。

聞けばお母さんに教わったとか。

どうりで優しい味がすると思った訳だ。

セラは几帳面な性格が出るのか、ちょっと堅苦しいというか素朴さがない。

それもそれで美味しいが。

母は不器用だが、人を思い浮かべながら作っているのが分かる味だ。


「ふわふわしてて、おいしい。甘さもちょうど良いよ」


「ありがとうございます、ウィル様」


私が褒めると嬉しそうな笑顔を浮かべるリオ。

料理は人の性格がよく表れると思う。

自分では分からないが、他人から食せばよく分かるものだ。

私はどんな味なのだろう。


夕方になると庭でノアとマリちゃんと遊ぶ。


「行くよー!」


「わん!」


「おー!」


木で出来た私の自作フリスビーを飛ばし、ノアとマリちゃんが取ってくる。

前まではクー兄とシー兄が遊びに来ていたのだが、小学校に入学したのもあって休日しか遊んでない。

この時間はメアリーゼはお昼寝しているし、ノアやマリちゃんと遊ぶのは楽しい。

たまにリオや母が一緒に混じって遊ぶ。

うちはみんな運動神経が良く、活発なのでこういうところは貴族らしくはないだろうな。

家は家、他所は他所というし、楽しいから良いのだ。


夕食の時間となり、たまに父が夜勤の仕事でいないこともあるし、仕事が長引くこともあるが、基本的に朝食同様3人で食事をとる。

そして、お風呂に入ってセラの美顔美容タイムである。

たまに私の宰相役もしてくれるし、一日を振り返るにはちょうど良い話相手だ。

セラは変わらず、鼻息荒くなったり、鼻血を出したこともあるので将来に貞操の危機があるが。

大丈夫だと信じたい。


そして、異世界転生に満足し、感謝しながら一日を終えるのだ。



 

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