第4話 チート王、此処に誕生する
お久しぶりです
流し読み感覚でどうぞ
〈VRMMORPG、ROYAL STORYλ開始日 異世界<ロイヤルワールド>
標準年月日 11月 11日 標準時刻 9時 35分 開始します〉
ダッ!!
俺は走ったゲーム開始と同時に
現在位置はRSと同じなら、始まりの町<プリーモ>近辺の大草原のはず
此処から目的地までなら地図なんか見なくても辿り着ける・・・
「攻略する気が在るやつ集まれ!!」 「・・・もういや」 「・・・・・・・」 「・・・!!」
俺が見たのは呆然としている沢山のプレイヤー達や俺と同じく走り始める奴、PTを募集し始める奴と様々だった
でも今動いている奴らは正解だ
何せこのゲームの第一章<大樹海の王者>は
ゲーム開始日より七日刻みに現れる満月の日までにボスを倒さないと、
始まりの町にモンスターの大群が進撃してくる
クエスト【モンスター大進撃!!】が勝手に発動するのだ
しかもこのクエストのヒントは偽情報ばかりで一番酷いのだとたしか
稀に現れる「赤い満月の日」に襲ってくると言った情報だったか?
俺も最初は見事に騙されたな~
しかも普段は町に野生のモンスターは入れないのにクエスト中だと普通に入ってくるし、
町の設備を壊滅させたり商人のNPCが襲われるとアイテムの販売が一定期間止まる等
の被害が出る
おまけに第一章は普通にプレイすると2週間近く掛かる
<モンスター大進撃!!>のクエストはボスを倒さないと何度でも発動するので最悪の場合
クエスト発生→防衛失敗→アイテムの枯渇→攻略が進まない→クエスト発生と不のスパイラルが
産まれてしまい、これが後にRSがムリゲーとまで呼ばれるようになった最初の原因だ
っとそう言えばヴァンは?
〈あ、フェンリルはムツキのSJの中の浪石ってアイテムになってるから呼び出したいならアイテムを手に持って
名前をコールすれば出現するよ〉
ダムラの話もそこそこに早速浪石ってアイテムを探す俺
〈人?の話聞いてる?〉
お、あったよし
〈でも良く考えて使ってね一度使うともうアイテム「コール!! ヴァン!!」って人の話を聞いてないな!!〉
「たしかに!!・・・喋り方が素だ!!」
〈気になるのそっち!?〉
「いくぞ、ヴァン!!」
「ワァン!!」
〈・・・幻獣使いって妬みの対象だから気をつけてね?〉
「喧嘩売ってきたら返り討ちだ・・・お!記念すべき初エンカウント!!」
〈あ、うん、もう好きにして〉
「なんだ野犬の群れか・・・殺るぞヴァン」
「ワオォ~ン!!」
〈ソロで野犬の群れに遭遇してなんで落ち着いてられるの!?これ一応デスゲームなんだけど!?〉
「だって」
〈だって?〉
「もう終るぞ?」
〈早!?〉
そう言いつつ残った野犬を大剣で微塵切りにしていく俺
〈・・・えっと質問いいかな?〉
「ん?なんだ?」
〈今、大剣何回振った!?〉
「一秒間で約15回?」
と言いつつ片手で大剣を振り回す俺
〈ムツキ、それ絶対に大剣の使い方じゃないから〉
「俺にとって大剣は片手剣だ!!」
〈意味分かんないよ!?〉
「おいおい、この剣を俺に寄越しておいて意味分かんないはないだろ?」
〈え?その剣は適合率の・・・え?まさか、PSなの?〉
「そう、VRに適合率が高い者の特権PSだよ何たって俺は【VRM】なんだから」
〈VRM、《ヴァーチャルリアリティーマスター》・・・仮想世界の適合者!!〉
「よかったよ、こっちの世界でもPSがちゃんと使えて」
〈こりゃあ・・・矛盾君じゃ無くて、反則君だね〉
「・・・あれ?」
〈どしたの?チート君〉
「その呼び方定着させるな!!・・・スキルが増えてる」
〈早!!〉
追加スキル
PS
【武装重量無視】
武装の重量を無視して使用出来る
ん、これは元から知ってる
技スキル
【剣の世界】
所持している剣を全て展開し一斉に斬りかかる 消費MP50%
・・・・消費MPが最大値の半分って
ユニークスキル
【LvUPボーナス+A】
Lvアップ時に各ST+5追加
これで実質俺のSTってLVごとに+10って訳か
・・・チートじゃん!!
〈うわぁ~なにそれチートじゃん〉
「チート言うな!!」
〈ムツキって一体何処までチートを極める気?・・・チート王〉
「今此処で死にたいか?」
〈あ、僕呼ばれてるから!!〉
・・・また、逃げやがったな!!
<戦闘が終了しました>
あ、気が付いたらヴァンが残り殲滅してる
〈野犬26匹を倒した 経験地52を手に入れた、78RGを手に入れた〉
<ムツキのLvが上がった!>
ムツキ 剣精霊 Lv2
体力(HP) A 160
魔力(MP) A 160
攻撃(ATK)A 20
防御(DEF)A 20
魔攻(MAT)A 20
魔防(MDE)A 20
速度(AGI)A 20
集中(DEX)A 20
幸運(LUK)A 20
※HP、MP上昇率 A30 B20 C10
ATK~LUK上昇率 A5 B3 C1
早速+Aの効果が出てる・・・行き成りST2倍って
ヴァンって成長遅いのかな?それとも種族とかによって異なるのかな?
氷魔浪 ヴァン
Lv1 友好度 50%
体力(HP) B 450
魔力(MP) B 200
攻撃(ATK)A 65
防御(DEF)B 40
魔攻(MAT)B 45
魔防(MDE)B 35
速度(AGI)A 70
集中(DEX)B 60
幸運(LUK)C 10
・・・それでも俺より強いよ
さてST見るのもこの位にしてさっさと森に行くかな
「行こう、ヴァン」
「ウォン♪」
〈あれあれ~ムツキ~アイテム剥ぎ取らないの?〉
「・・・分かってて言ってるよなお前」
〈え~何のこと?〉
「モンスター名 野犬 獲得経験値2、取得RGは、3RG
特徴は15~30匹の群れで動きRSは一人用ゲーム
其処から付いた別名はソロ初心者の天敵」
〈・・・ず、随分詳しいね・・・でも何で剥ぎ取ら「さらに」・・・・〉
「さらに野犬から剥ぎ取れるアイテムは一種類・・・厄病の牙のみ」
〈・・・・・・・・・〉
「厄病の牙、入手してから1週間後に自然消滅するスカアイテム、おまけに
入手してから自然消滅するまで如何なる方法を持ってしても破棄不可な迷惑アイテム
最大の特徴は所持中ランダムにST低下を発症させる・・・しかも所持している本数で症状が悪化する」
〈・・・すごいね~攻略サイトにも書いてない裏情報まで知ってるんだ~〉
「ああ、普通の攻略サイトにはまず無いな、なにせ俺が自力で見つけたんだからな」
〈おかしいな~厄病の牙の効果はST表記されない筈なんだけど・・・〉
「ああ、それは簡単だ、単純に俺は違和感で気が付いただけだ」
〈え!?違和感だけ!?〉
「まあ、気が付いてから検証したんだけどな~」
〈・・・さすがEx15人の第一位にして唯一10章以降の章に進んだプレイヤーだね〉
「へ~俺がトップだったんだ、結局」
〈現時点でのトッププレイヤーは間違いなくキミだよムツキ〉
「そりゃどうも」
〈トッププレイヤーでVRMな上、チートか・・・やっぱ面白いなムツキは〉
「勝手に言ってろ」
〈・・・それじゃ僕は、この辺でお暇させて貰うね~〉
「好きにしろ・・・てか何でアイツ此処まで俺について来たんだろ?」
「ク~ゥン?」
「ま、いっか」
ポ~ン♪
「ん?メール?」
〈色々面白かったよ以降僕はヘルプ以外干渉出来ないから
最後にムツキにプレゼントをあげる~〉
・・・正直アイツから貰いたくないな
<称号【チート王】を入手しました>
・・・ほらやっぱり!!
称号【チート王】
特殊、稀少クエストとの遭遇、発生確率が極端に上がる
名前のまんまの効果だな
「ま、いいや・・・今日中に最初の中継エリアまで辿り着きたいしそろそろ移動しようヴァン」
「ウォン!!」
その後、数回野犬の群れと遭遇し俺とヴァンはそれぞれLv1上がった
そして、俺は一章のボスモンスターが居る大樹海に到達した
「たく、そうそう隠しクエストとかが見つかるわけ無いのに・・・って・・・あれ?ここどこだ?」
「クゥ~ン」
どうやら道に迷ったようだ
「あれ?」
どうやらマップは一緒でも内部の地形までが同一では無い様だ
「ミスったな完全に時間ロスだなこりゃ」
右を見れば樹海、左を見ても樹海、前を見ても樹海・・・道が無い
「・・・完全に迷子だな」
「?・・・ウォン!!」
「ん?どうしたヴァン?」
俺の脚を前足で器用に突っ突きもう片方の前足で俺の後ろ・・・今来たほうを示した
「後ろになにかあんのか?・・・え!?」
俺が後ろを向くと其処には
洞窟があった
「え?さっきその方向から来たんだけど・・・・とにかく行ってみようヴァン」
「ウォン!!」
洞窟に侵入しモンスターの気配が無いことを確認した俺は洞窟の奥に向かっていった
「この洞窟・・・明らかに自然に出来た物じゃないな」
そして洞窟の一番奥の行き止まりまで進んだ俺が見たものは
「・・・これは、祠なのか?」
其処にはとても小さな祠が一つあるだけだった
一応祠の中を確認させてもらうことにした俺はそっと戸を開けた
「・・・卵?」
祠の中には50cmほどの半透明な卵が祭られていた
俺は無意識にその卵に触れてた
<ムツキはユニークアイテム【祭られし宝玉卵】を入手した>
え!?触れただけで入手した!?
そこで俺は自分の後ろに気配を感じ臨戦態勢をとった・・・が
そこには
『その宝玉卵は触れられた貴方様に託します』
巫女さん?が立っていた半透明な
『宝玉卵から生まれ出ものは希望にも絶望にもなりかねる11番目の力です、
くれぐれも力に飲み込まれないでくださいね』
11番目の力?何なんだ
『でも、おかげで私の役目も終わりました・・・ありがとう』
そう言いつつどんどん消滅していく巫女さん
『これは貴方様の旅にお役立てください』
<ムツキは【妖精刀】譲り受けた>
妖精刀 切れ味 8 耐久値 MAX(150) ATK+50
封印の巫女の一族に伝わる宝刀 特定の種族が装備すると竜殺しのスキルが付与される
特定種族 剣精霊
『・・・それでは、さようなら』
俺がリアクションを起こす前に消えたなあの巫女さん、しかも行き成り機工千剣より強いの貰えたし
<Sランク以上の武器を入手しました>
表記されてないけど武器にもやっぱランクって在るんだ
<スキル【武装鑑定】を入手しました>
武装鑑定
隠し項目、武装ランクを視認可能になりました
まんまだな、どれどれ
劣化鉄の大剣 ランクG(最低)
機工千剣ランクA+
妖精刀ランクSS+
「妖精刀強!!・・・劣化鉄の大剣、最低ランクかよ」
「さてと、この卵どうしよ?」
俺は改める卵を見た
【祭られし宝玉卵】
なにが産まれてくるのかな?まだまだ時間が掛かりそう
特殊イベントアイテム 破棄、譲渡・・・etc不可
・・・卵でこの表記ってアレしか思い浮かばないよな
さて今回のイベントで判明、推測できることは箇条書きでメモ機能に書いておこう
・封印の巫女は死んで尚監視を続けていた
・妖精刀の特殊スキル竜殺しこれを見ると卵の中身は・・・
・卵は祭られてると言うか封印されている感じだった
・巫女さんは「触れた」と言ったことから触れられない人も居ると推測できる
・巫女さんは結構出るところが出て・・・・とコレは関係無いか
・このゲームの作者は某育成RPGが好きってこと
・11番目と言ったが何が11種在るのか
「大体こんなものかな・・・って癖でまたこんなに書き込んでるし」
いかんいかん、こんなのだからアイツに廃人呼ばわりされるんだ
「・・・行こうかヴァン」
「ウォン!!」
そして洞窟から出ると其処は
「・・・何で洞窟の外が中継エリアなんだよ!?」
案の定振り返ると洞窟は影も形は無くなっていた
「俺は夢でも見ていたのか?」
ポ~ン♪
<ムツキは【封印の巫女の加護】を入手した>
封印の巫女の加護
DEF+10
MDE+10
今は、もう居ない巫女の加護
<ムツキは称号【虚無の祠を見つけし者】を入手した>
【虚無の祠を見つけ者】
DEX+10
存在しないはずの祠を見つけた者へ送る称号
・・・どうやら夢ではないようだ
「・・・今何時だろ?」
気まぐれに時計を見ると
現在時刻 18:32!?
森に入ったのが大体13時位だったよな俺
「7時間近くも迷ってたのかよ俺・・・まあ当初の目的地には付いたからいいけど」
「さてと、ヴァン帰るよ?」
「ウォン!!~♪」
ヴァンもやっぱり疲れるんだな・・・気をつけないとな
グゥ~~!!
とと!!俺も腹減ってきたし帰るとするか
俺は中継エリアの中央に設置されている巨大な水晶に手をかざし唱えた
「ゲートクリスタル起動!!」
ゲートクリスタル RSの各中継エリアにある転移オブジェクト
一度フィールド側のゲートクリスタルから起動させないとダメだが
起動させれば一瞬で各町まで転移可能だし町からも直接中エリアに転移が可能
になる。まあ誰でも転移が可能なわけでは無いが
条件は幾つかある
1つ、町から中継エリアに飛ぶ際は自分で起動させたゲートクリスタルまでしか飛べない
2つ、PTメンバーが起動させたゲートクリスタルなら飛べる
3つ、オレンジ等のプレイヤーは町への転移が使用できない
と言った感じだ・・・そういやヴァンって町に入れるのか?
〈入れるよ~〉 ・・・・勝手にヘルプ機能がメールを寄越したな
さて、何かまた面倒なことになる前にさっさと帰るか
「転移、始まりの町【ジョルズガ】!!」
この後、俺がゲートクリスタルうを使って帰還したのを見られたのは言うまでも無い
ムツキ 剣精霊 Lv3
体力(HP) A 220
魔力(MP) A 220
攻撃(ATK)A 55 〈+25〉
防御(DEF)A 40 (+10)
魔攻(MAT)A 30
魔防(MDE)A 40 (+10)
速度(AGI)A 30
集中(DEX)A 40 (+10)
幸運(LUK)A 30
〈装備〉(スキル) 強化分
保持スキル
【異空の鞘】
【自動収納】
【絶切の刃Lv1 0/50】
【自動研ぎLv1 0/50】
【武装鑑定】NEW
【封印の巫女の加護】NEW
技スキル
【流星剣】
【落星剣】
【斬風斬】
【剣の世界】NEW
PS
【武装重量無視】NEW
ユニークスキル
【LvUPボーナス+A】NEW
称号
【チート王】NEW
【虚無の祠を見つけし者】NEW
武器(剣)所持合計数 3本
劣化鉄の大剣 ランクG(最低)
機工千剣ランクA+
妖精刀ランクSS+
所持RG 5760RG
氷魔浪 ヴァン Lv2
友好度 70%
体力(HP) B 470
魔力(MP) B 220
攻撃(ATK)A 70
防御(DEF)B 43
魔攻(MAT)B 48
魔防(MDE)B 38
速度(AGI)A 75
集中(DEX)B 63
幸運(LUK)C 11
【嗅覚感知】
【威圧(狼)】
【氷魔法 Lv1】
【防御無視攻撃(牙)】
技スキル
【拘束の遠吠え】
【氷魔法 Lv1 氷柱シュート】
読んでいただけたなら感謝ですm(_ _)m
正直ST関連は穴だらけだと思いますが生暖かい目で見守ってください
m(_ _)m
それでは誤字脱字感想まってま~すm(_ _)m