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最近ユニークが急激にアップして恐る恐るユーザーページを開くようになった私です。

 「きゃああああああああああああああああああああ」


 俺の耳に入ってくる女性の悲鳴。王都に来て早々嫌な雰囲気むんむんの展開ではあるが出会ってしまったのはしょうがない。というか街の中でトラブル起きるとかやめてほしいわ。血の能力以外は一般人以下の俺がチンピラの相手をして勝っても目立つというデメリットが大きすぎる。


 色々考えても何も始まらないので声のした方へ視線をやる。そこには悲鳴をあげたであろう女性とちっちゃいヘビがいた。なんだ、チンピラじゃないのか。とりあえずちっちゃいヘビをつまんで追い払い女性に声をかけることにする。


 「大丈夫?ヘビは追っ払ったから。」


 「あ、ありがとうございます・・・。ちょっとビックリしちゃって・・・。キョロキョロして歩いてたら足元のヘビ踏んじゃったみたいです・・・。」


 目の前の女性は色白でも貧乳でも童顔でもなかった。いたって普通の女性。元の世界では中の下といったところか。ここでヒロインが出てくるっていうテンプレ期待してたんだがな。なんというか残念な気持ちになってしまった。


 「とりあえず今度からは気をつけてねー。んじゃ。」


 「あ、ありがとうございました。」


 俺は女性と別れて武器屋と防具屋を目指して歩き始めることにした。


 「あの人おもしろいわね・・・。」


 「ん?なんか聞こえたような・・・。まあいっか。」


 空耳ではないかんじだったが武器と防具の誘惑に待ったはかけれない。構わずに歩を進める。そうして俺は武器屋の前に到着した。村にあった武器屋とは比べ物にならないくらいに立派で大きさもなかなかで村の2倍くらいだろうか。周りの店も似たようなものだからこの街の規模には驚かされるばかりだ。早速俺はサイスのコーナーに目をやる。


 「どれも似たりよったりだな・・・。」


 「よう兄ちゃん、サイス探してるならこれとかどうよ。黒い服装してる奴には勧めてるんだが気色悪いって言われるんだよ。俺はカッコイイとおもうんだけどな。」


 サイスだけ見てる俺を発見した店主はカウンターの下から刃に白い布を巻いたサイスを差し出してきた。その布を取ってみると刃の部分がうっすら黒みがかかったものだった。柄の部分も黒いので見る人によっては不気味に感じてしまうのも無理はないのかもしれない。厨二病の俺にとってはカッコイイ以外の何物でもないが。


 「ちょいとまけて収納魔法込み30万グルでどうよ。一点ものだし性能もなかなかだぜ。」


 聞いてみると刃の作り方がほとんど日本刀といっしょだった。切れ味も抜群で買うしかない。いわくつきとかじゃないみたいで安心した。


 「これください。」


 こうして俺は念願のサイスを手に入れた。しかもイケてるやつ。その後防具屋に行って村で見たツルツルローブとほとんど同じやつを買った値段も20万グルだった。もしかしたら村で見たやつかもしれない。


 「装備も整えたしギルドにでも顔出してみるか。村じゃほとんど利用してなかったしな。知り合いとかできたらいいな・・・。」


 そういえばダインに何も言わずに来ちゃったなー。後から村にまた戻って色々言わなきゃな。軽い家出少年だな。いや、ダインと会った時に自己紹介で家出少年って言ってたっけ?放浪癖があるってことにしておこう。


 考え事すると時間は早い。気づいたらギルド前に到着していた。ちょっぴりドキドキしながら扉を開けるとギルドの中にいた冒険者から一瞬見られる。すぐに視線は外れたが心臓に悪いな。向こうからすると知り合いが来たか確認しているだけなのかもしれないが。


 そんなことを気にしていたら横から肩を叩かれた。ビクッと反応してしまったが声を上げなかっただけマシだと思う。俺もこの世界にきて成長したな。


 「ねえ、お話したからあっちのテーブルに座ろうよ。」


 女性に手を引かれて俺達は空いてた席に腰をかけた。声をかけてきた女性は初対面だ。容姿は色白、童顔、貧乳。綺麗な銀髪でセミロング。年齢はおそらく15歳くらい。そして声がすごく可愛い。でもこの声どこかで聞いたことあるような・・・。


 「いきなりごめんね、私はサラーミュ。サラって呼んでね。いやーまさか君が冒険者だなんてねー。」


 どこか嬉しそうに話す女性はサラというらしい。大胆な行動にはビックリしたが可愛いから許せた。可愛いは正義って本当だね。


 「えっとー、どこかで会ったっけ?口調的に俺の事知ってそうなかんじだけど。」


 「あ、ごめーん。さっき街中でヘビに驚いた女の子のこと助けてたでしょ?それ見て興味もってさ。一回話してみたいと思ったのよね。」


 なるほど、さっきのやり取りを見ていたのか。おもしろいとかって言ってたのもこの子か。どうりで声聞いたことあったような気がしたわけだ。ってことは俺の名前とかは知らないんだな。能力まで知ってます。とか言われたらどうしようかと思ったぜ。


 「そうだったんだ。俺はコハク。冒険者はなったばかりでまだランクはEだけどしばらく王都にいる予定だから。」


 「コハク・・・。コハク・・・。いい名前ね。私もしばらく王都にいる予定だから何かあったらギルドで伝言とか置いといて。ちなみに私はCランク。ランクアップしたばっかりだけどね。」


 それから少しだけ話して依頼を受けるためにサラと別れた。なんか友好的だったのは神様から貰ったチートの効果だと思う。神様ありがとう。


 当面の目標はサラと同じランクになってチームを組むことになった。可愛い子と一緒に行動したいじゃない。そう思い俺は依頼書が貼られた掲示板へと向かった。

容姿についてちゃんと説明した初キャラ。サラはヒロイン候補の予定です。コハクの容姿について描写が無いのは読者様の想像に委ねているからです。読者様の姿をそのまま投影もできるしこの方がのめり込めるかなと思いまして。後々設定するかもしれませんが。

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