第001話「パリィとランナ」
【Tips:〇〇一 麗らかなふたり】
・栗色髪紫瞳パリィと黒髪黒瞳ランナ。
ふたりとも本文中には書かれませんが立派なスタイルの持ち主。
このスタイルでこれから明かされるであろう超絶アクションをこなすということにご留意いただけると幸いに存じます。
【〇〇一 パリィとランナ】
喧噪に紛れ、足早に街を後にしたランナとパリィは人の気配が途切れたことを確認すると頭巾を脱ぐ。
白装束に覆われた肩と背中に真っ黒の長い髪をこぼしながら、ランナは鈴が鳴るような声で言う。
「上手くできたね、パリィ」
応じるパリィは栗色に輝く長い髪をランナと同じようにこぼしながら、落ち着いた声で応えた。
「ええ。でも斬った人数はランナの方が多かったわ」
「あれは立っている位置の関係だよ。いつもならパリィの方が多いし早いもの。やっぱり、わたしよりもパリィの方が強いよ」
「ふふ、そう言ってくれるのは嬉しいけど。その立ち位置も、ランナが前に出ていたからよ。隊長らしく、最初の声をかけたのもランナだったものね」
パリィの言葉に、ランナはどこか恥ずかしげに目線を逸らして頷いた。
「う、うん」
「これで、秘薬の流通が少しでも減ってくれるといいわね」
「さっきの場所みたいな店で取引されてるなんて、想像もできなかったよ。最初は否定してくれるかと思ったけど、いきなり襲ってくるんだもの」
「大人しく捕縛されてくれれば命までは落とさずに済んだのに……愚かしいわね」
パリィがどこか悲しげにつぶやき目を閉じるのを見て、ランナの手が彼女の袖を軽く掴む。
「悲しい?」
「ごめんなさい。別にそういう感情はないわ。罪人に同情していたらきりがないものね。気遣ってくれてありがとう、ランナ」
「それなら……うん、安心」
ランナの笑顔に、パリィも微笑みを返す。




