第四話「"ドラゴン使い"の誕生」
「なんちゃら!」っていう火山付近にある「なんとか!」って名前の小さい里の長の末っ子として俺は産まれた。家族は兄貴と親父と母さんと俺の4人家族だ!
俺は小さい頃から兄貴と比べて劣っていた為「何故こんなことも出来ない!」ってよくぶん殴られていたし、兄貴からも「無能野郎〜っ!」なんてからかわれながらよく虐められてたっけな?
そんな事はどうでもいいが、俺を守ろうとした母さんに対して暴力を奮ったのは許せなかった!!!
その頃から俺の中では「クソ親父」と「クソ兄貴」に呼び方は変わったぜ!ざまぁみろ!!
だが、そんな日々も俺が10歳になった時、途端に崩れ落ちた。里にドラゴンが攻めてきたんだ!呆気なく俺の集落は崩壊!俺は偶然クソ兄貴の雑用で集落の外で狩りをしていたから被害には合わなかった。
家族は全滅したが、里の全員が死んだわけじゃなかった。
消し炭になったクソ親父とクソ兄貴の前で呆然としていると生き残った奴が泣きながら「里長は…私達を逃がす為に一人で立ち向かって……それで、ううぅぅ…」と俺に伝えてくれた。
──その時だ、俺に電流が走ったんだ!!!
「あんなクソ親父でも、そんなかっこいい死に方をすれば英雄になれるんだ!」ってな。
クソ兄貴は母さんと遠い所を避難してた所をドラゴンのブレスが直撃して、不運な事に英雄にはなり損ねたらしい。可哀想に。
俺はワクワクが止まらなかった!そんな最高の死に様をしてくれるなんて「なんてすげー親父なんだ!」って!
その時から、俺の中では「最高の親父」に呼び方は変わったぜ!おめでとう!!
「俺も最高の親父みたいにかっこよく死にてぇ!」そう思ったんだ!
そして、俺は里を飛び出した!!
「里の復讐のためにドラゴンと戦って、死ねば…それは最高の死に様って呼べるんじゃないか!」ってな!!
もう、俺の溢れる好奇心と本能は俺自身にも止められない!すぐ様、ドラゴンの巣に向かって俺の里を滅ぼしたドラゴンと戦った!!!
──だが、ドラゴンは俺を英雄にしてはくれなかった。
さいっっっあくだ!!!!
不幸な事に、最高の親父とクソ兄貴からの扱きで痛みに耐性があった俺はドラゴンを倒せちまったんだ。
「おいおい、人の親父殺しておいてどうしてくれんだよ…」なんて、ドラゴンの屍の上でぼーーっと打ちひしがれてると
ぐうううううう…とでっけぇ腹の虫がなった
「今餓死で死んだらそれこそだっせぇ死に方だろ!」と思い大慌てでドラゴンを喰うことにしたんだ。
その頃から、なんかワクワクしたりキレたりすると手が勝手に爆発するようになった。
──めちゃくちゃ不便だ。
どうやら俺には先々代の里長、つまり俺のじっちゃんと同じ才能って奴があったらしい。
俺のじっちゃんは全てのドラゴンの力を統べ、万物を薙ぎ倒す武神、「最強のドラゴン使い」だったらしい。
ドラゴンの力を使う条件は謎だったらしいが、少なくとも俺の場合はドラゴンを喰う事が条件らしい。ドラゴンは美味いし丁度いいな!
一応、他の種類のクリーチャーも食ってみたが腹を壊しただけで何の力も得られなかった。
ドラゴンを喰っても腹は壊さねぇんだけどなぁ…?不思議だ。
まぁ、かくして!
俺が最高の親父から唯一学んだ、人が最高になれる瞬間…"最高の死に様"を目指す!!
そんな俺の旅はこの時から始まったのだった!!!