表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

桜の君

作者: 春日陽一

ヒラヒラ

     舞うサクラの木の下


チラチラ

     視界に入る花びら達


ねぇ、


聞かせてよ、君の声


このピンク色の木の下で


今だに眠る君の声


聞きたくて 聞きたくて 


          でも、聞こえなくて



トントン

     つま先で君をつつく


ねぇねぇ

     囁いたのは花びらの数だけ


ねぇ、


応答してよ、僕の声に


君を埋めたのは去年の春


君より一年生きた僕へ


言いたくて 言いたくて


       でも、言えないことってあるでしょ?



ささやかなこと 


僕は君に嬉しそうに


ツラツラ

     話してあげるから


ねぇ、


君のその綺麗な声で


僕に


ゾロゾロ

     汚い、恨みの言葉を吐き捨ててよ




ヒラヒラ

     舞落ちたサクラの花びら


その桃色は


薄くなった 君の血であり、涙であり




ねぇ、聞かせてよ


その罵詈雑言。


君が


僕だけに向けてくれる



言葉だから―――






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ