休日①
「今日の午後買い物行かない?」
今日は日曜日なので朝から自室のテレビで2人してアニメを見ていたときふと咲が口にした。
恐らくアニメイトやゲームショップのことを指しているのだろう。
「別にいいよ。俺も新しいラノベ買いたいし。」
圭人はラブコメが1番好きなため心情描写が多いラノベを漫画より好んでいた。
何より学校で読めるという点が1番の理由だ。
何それ友達いないの?と思うかもしれないが圭人の友達もラノベ好きでありラノベを貸しあったり感想を言い合ったりと圭人的にとても好ましい関係である。
「本当!やったー!」
「ん?咲はもしかして初めてか?」
「いや、そういう訳では無いんだけど……。私ってどっちかと言うと学校ではオタク隠してる方だから……。」
「そうなのか?普段咲の方気にして見た事ないからわかんなかったわ。」
そういうと咲は少し不機嫌そうな目をした。
「……まぁね。だから圭人達がアニメとかの話してるのいいなぁってずっと思ってたの。」
「ふぅん。今度紹介しようか?」
「やだよ。それで女子たちに媚び売ってるとか言われるのやだもん。」
男子の圭人からしたら想像出来ないが女子はそういう世界で生きているのだろう。
大変だなぁと思いつつも見ているアニメがいい所なのでそれ以上2人の間に会話はなかった。
午後1時昼ごはんを食べ終えた圭人は自室で外出ように部屋着を着替えていると
「圭人ーもう行くよー」
と勢いよくドアを開けて咲が入ってきた。
幸いなことに着替えは靴下をはく所まで済んでいたためこの前のようなことにはならなかったが、
「咲、何度言ったらわかんだよせめてノックぐらいしてから入れ。」
「えー大丈夫だよ別に圭人の体ぐらい大事なとこ見えてなきゃ大丈夫だし。」
「そーいう話じゃなくてな……。まぁ今度から気をつけろよ。」
そんなこんなでササッと残りの支度を済ませ2人で駅へと向かった。
家から駅まで約10分の道のりを歩き電車にゆられること15分オタクの聖地秋葉原に来ていた。
「咲、アレやった?」
「アレ?」
「あっきはっばらーって」
「俺妹のやつ?やるわけないでしょ。」
「え?アレオタク恒例のことだって友達からいわれてたのに……。」
「ちょとまってww圭人のその姿想像したらwww
ぷぷーww」
そんなたわいのない話をしていると、ふとゲーセンが目に入る。
「圭人?どうしたの?」
「いや、最近ゲーセン行ってないなーって」
「どうする?寄る?」
「お金に余裕もあるし行くか。」
そういい店の中に入る。
この店は入口にドアがないため冬は寒そうだなーとか思いながら入る。
この店はタワー式になっていて1階と2階がクレーンゲーム、3階と4階がコインゲーム、5階と6階がアーケードとなっている。
「とりあえずメダル行く?」
「うん。ウマ娘やってるから競馬のやつやりたかったんだよねー。早く行こ?」
そう言って咲が圭人の手を取りグイグイと腕を引っ張っていく。
「ちょ咲、痛い痛い」
「ん?わぁぁ!?ご、ごめん……。」
そう言って咲は勢いよく手を離し顔をそらしてしまった。
それを見て?が頭に浮かんだ。
なんなんだこいつは、俺の裸は大丈夫とか言ったくせに、手を繋いだだけで照れるとかよく分からん。
こいつが元々に男に耐性ないのは分かってるけど俺にも反応するとは思わなかった。
今回は俺のせいじゃないけど今後気をつけよ。
「ほーら照れてないで行くぞ。」
「っ照れてないっ!」
「はいはい」
そう言ってエレベーターに向かった圭人を咲は不満そうに口をへの字にしながら追いかけた。
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