日常そしてハプニング
「あれ?お父さんとお母さんは?」
降りてくるなり咲が言った。
ちなみにお父さんさんというのは俺の父親だが元々父親がいなかった咲を気遣ってか、小さい頃からお父さんと呼ぶように言われており、それは俺も同様だった。
今思えばその時から結婚は考えていのかもしれないな。
「あぁそれなら兄である俺がお金もらってる。今日2人とも残業で遅くなるからこれでなんか食えって。」
そういい財布から2000円を取り出す。
「いや、私圭人が兄だなんて認めてないんだけど。いくら負けたからと言ってもあの陰キャプレイはまじキモかった。」
「あれはしっかりとした堅実な立ち回りと言って欲しい。っていうかそもそもスマブラで決めるって言ったのお前だろ?」
「確かにそうだけどさー。いやでもやっぱ圭人が兄ってなんか無理。そんなんだったら1回言ってみよっか?」
「何を?」
そう言った所で咲は飛びっきり甘くまるで2次元の妹キャラを連想させるような声で
「圭人お兄ちゃん」
と言った。
「いや、やっぱないわ。これ」
「でしょ?やっぱり私は姉の方がいいのよ。」
そう咲が言った所でだったらと思い俺は甘えな声と2次元の弟キャラをイメージしながら、
「咲、お姉ちゃん」
って言ってやった。
「うわっ」
「うわってなんだよ!」
「いやあんたが弟ってのも全然似合わなくて。」
「やっぱ普通でいいよ……。」
「そうね……。」
そして咲が「サイゼ?」と聞いてきたことでこの話は終わった。
サイゼリアから帰ってきた2人はとりあえず風呂に入ろうということになりいつもどうり咲が先に入ることになった。
「タオル持ったかー?」
「当たり前でしょ。''あんなこと"があったんだし」
そういい咲は脱衣所へと向かった。
"あんなこと "というのは3次元ではありえないと思っていた、いわばラッキースケベと言うやつだった。
それが起こったのは結婚して初めて父さんたちが残業で遅くなった今日のような日の事だった。
その時も咲が先に風呂に入ることになったおり圭人がテレビでアニメを見ていた時のことであった。
『お風呂が呼んでいます。』
いきなり機械の女性の声が聞こえてきてそう言った。
咲が呼んでいるということなのでめんどくさいと思いながらもアニメを止めて仕方がなく脱衣場に向かう。
「タオル忘れたから取ってきてー」
全く人使いが荒いが、流石に体を拭かずに出てくる訳には行かないため仕方なく干されているタオルを取ってくる。
「ほら、ここ置い――」
そうして脱衣場のカゴにタオルを入れようとした時だった。
空気が浴室に勢いよく入っていく音がした。
この音は浴室のドアを開けた時中と外の温度差により発生する音で、要は咲が浴室のドアを開けていた。
一瞬何が起きたのか分からず音のする方を思いっきりをてしまう。
そしたら当然のようにそこには咲がいたそれも当然裸で。
咲の体はほとんど家にいるとは思えないほど肉がなく少し視線を上げれば思春期の女子ならではの小さな膨らみがあり―――
そこへ真正面から咲のグーパンが思いっきり顔面に飛んできた。
そして、
「早く出てけーーーーーー。」
近所迷惑を考えない大声で咲が叫んだ。
今のグーパンにより理性を取り戻した圭人は一目散に脱衣場から走り去って行った。
その後咲は圭人に謝った後すぐに自室へと向かい、圭人は頭を冷やすために視聴途中のアニメ見たが当然内容が頭に入ってくることはなかった。
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