(32)もう、メタメタになってきた。
数年ぶりで、申し訳ありませんです。すみません。(T-T)
そんな残念なイケメン神官長のジュール様に
南の賢者様がニコニコと笑顔で
「ジュール君、ちょっと話が進まないから黙ってくれるかな?」
「えっっっっはい賢者さま、黙りますぅ~」
おう、賢者様、笑顔なのに目がちっとも笑っていないですね
体から醸し出される“テメェ殺すぞ”なオーラを
感じとった残念なイケメンがお口を閉じた所で
賢者様が話し出した。
「さて、お集まりの方に改めて紹介をするね。まずは、私から南に住む賢者であり、そして、この世界ラクーシュを創った管理者の代わりに現在ラクーシュを見守る役割を担ったキャラクターの一人らしい」
はっ?今なんとおっしゃいましたか?
賢者様が自分の事をキャラクターって言いましたよね。
それってメタ発言と言うことですよね。
そして、賢者様がわたしとレーアのほうに
手を向けると
何と賢者様の手が突然、消えたと思ったら
周りの風景がグニャリッと歪み
『アルアルーーー』
『パカパカーーー』
賢者様の手には、アル・ティーラとパカ・クルーが捕まっていた。
「おや、不思議な気配があると思ったら、私の知らない精霊が2柱も、君たちは新しくここの管理者と名のった神の使いかな?」
アル達を捕まえた賢者様は口調は優しいが
底知れぬ怖さを出していた。
(えっ!?アル達が捕まった!?)
わたしが呆然としていると
◇
「アルちゃん、パカちゃんをイジメちゃダメーっ 」
そう叫んだのは、天使な妹レーアだった。
賢者様は、レーアにそう言われてちょっと困った顔つきで
「レーアちゃん、虐めてるつもりは無いよ 」
そうは言ってもアルとパカ達は、賢者様の手から
必死に逃げようともがいてる。
『アルアル~~~~ッ』アルパカ精霊達は手足をばたつかせながら
《このにんげん! おかしいアル!!》
アルの泣きそうな声が私の脳内に響いた。
『パカパカ~ン パカパカーーーーー』
《アルッヤバイ、このにんげんは、ふつうじゃない》
アルとパカ達が賢者様を見て必死に何かしてる。
私も賢者様をマジマジと見てると
目の前に、縦長の画面みたいなのが現れた。
これって!?
私がその謎の四角い画面に表示された物を見たら
……はっあっ!?
鑑定結果
名前
◆チイ*ォ=ス*
◆南の隠れ賢者
(ラクーシュの管理者一人)
HP ****鑑定不可
MP ****鑑定不可
スキル
宿命の糸切り
(運命とか宿命とか赤い糸とかそんなん、知りません。ブッチギリます)
****鑑定不可
****鑑定不可
以下鑑定不可能。
◆称号
作りし**(神?)を超えた*在
(※怒らせたら、厄介です。注意しましょう)
これって、賢者様のステータス?
何でこんなのが見えてんの?
《アルーーパカーー まっまさか、きゅーきゅうかんりしゃ!?》
《これは、**様にほうこくーー》
賢者様は掴んでいるアルとパカに向かって
「おやおや、無断で私の事を鑑定するなんて、躾がなってない精霊達ですね 契約主より作り主を優先するとは 」
わたしは、気づいた。
どうやら、アル達が賢者様を無断で鑑定していたのを
アルと意識共有してる、わたしにも見えたらしい。
えーっとぉ、文字バケしているけど、この鑑定情報。
これは……見たら不味いんじゃ……
わたしの背中がガクブルと寒気を感じた。
賢者様が捕まえたアル達に向かって
「君達、ちょっと静かにしてもらおうかな」
もう、片方の手をアルとパカの頭の上にかざすと
それまで、喚いていたアルパカ達は静かになり
体は、すべての力が抜けてグンニャリとしている。
まっまさか!賢者様、アルパカ達をーー
嘘でしょーー!!死んでないよね?
あわてて、賢者様にわたしは話しかける
「けっけっ賢者様!?アルとパカちゃんは、し、しんじゃったの!?」
「いやいや、リイアちゃん、精霊達は死んでないから、安心して
彼らが、通じていた作り主との意識共有を色々と弄っただけだから
どうやら、この子達は、君らの契約精霊に見せかけた監視役だったみたいだよ」
なんですとーーーっあのアルパカ神のクソバカカス野郎は
って事は、今までの行動もアイツに筒抜けていたって事?
ふ・ざ・け・ん・な!
やっぱり、アルパカ神はいつか、ぶん殴ろうと
心の底から固く誓ったのだった。
執筆が本当に亀の歩み程度で……(;´A`)ぐふっ
読んでくれた方には、本気で感謝します。