(26)いくら美形や偉い人でもそれはダメだと思います。
とりあえず、チャラい神官長様に自己紹介されたましたので
私もちゃんと名前を名乗らねば
「はじめまして、わたしリイア・レイ・クラウンです。このたびは神のみこに選ばれました。よろしくお願いします」
わたしの隣のレイアも同じように
「はじめまして、わたしはいもうとのレーア・スイ・クラウンです、よろしくお願いします」
お辞儀をして顔をあげると目の前には、息をハアハアした頬を赤く染めたチャラ神官長がいて思わず私は
「ひっ!?」
驚きのあまりに声が出てしまった。
レーアも怖いと思ったらしく
「ねえさまっ」
と呼んで私の手を取ってギュッと握りしめてきた。
そして、神官長を見ると
「リイア、レーアって名前も可愛いねっもうタマラナイから二人とも抱っこしていい?ハグハグしていい?いいよねっ色ちがいの双子マジヤバいわっ」
それを聞いた私とレイアはーー
「「いや~~~~~~~~~っ」」
泣き叫んでしまった瞬間、私達の周りが光だし
そこには、小さいアルパカと黒いアルパカが現れ
なんと、神官長に向かって体当たりしはじめた。
「「アルアルーッパカパカ―ッ」」
「はっ!!??光と闇の精霊!?ぐっ痛い、痛いから顔に当たるのは止めて~~っ」
《リイアとレーアはすごく怖かったんだぞ、だからお前も泣かせてやる~》
アル・ティーラとパカ・クルー達の意識が、私達にも流れてきた。
どうやらアル・パカ達は私達の怯えに反応して
出てきてくれたみたいだ。
そうだいくら顔が美形でイケメンで偉い人でも
あんな変態行為はダメ。絶対。
だから、いいぞアル・パカ達もっとやれ!
内心そう思っていたら
「ジュール、今のはお前が悪い、いくらうちの孫達が可愛いからってそんな顔を近付けて迫ったら怖いだろうが精霊様達、すまないが今はそれくらいで勘弁して貰えるか?」
ルノーお祖父様がそう言ってきたので
私は仕方なくアル・パカ達に声をかけた
「アル・ティーラ、ありがとーわたしは落ちついたよ、レーアはどう?」
「クルーちゃん達、わたしもだいじょうぶだよ、やめてあげて、しんかんちょうさま泣きそうだからね」
レーアが言った通り神官長は、今にも泣きそうな顔でボロボロにされ可哀想な姿になっていた。




