(14)中二病は、何歳になっても治らない?
王宮から見慣れた我が家に戻って来ました。
私達、家族は馬車から降りて玄関の扉を開くとそこには
右目に眼帯をした背の高い体格が良い熟年の男性一人と
隣には黒髪の若い少年がいた。
眼帯した男性は私達双子に向かい腕を上げてこちらを見て声をかけてきた。
「リイアとレーア、久しぶりだな。じいじの側に来い
二人ともだっこしてやるぞ!」
そう、眼帯をして体格が良い男性はなんと母様のお父様
私達のお祖父様だったのだ。
先ほどのお祖父様の言葉に私もリーアも嬉しくなって
お祖父様に駆け寄っていくと
体格の良いお祖父様は言ったとおり
レーアと私を持ち上げ抱っこしてくれてます。
「「お祖父さま こんにちは」」
私もレーアも元気よく挨拶する。
私達の後から来た父、母もお祖父様に気づきこちらに来る。
「お父様とフォルもいらっしゃい」
「バアル様、お久し振りです。」
バアル様とはお祖父様の名前です。
今は国境が近い領地で暮らしています。
領地でサトウキビなど色々な特産物を育てたり、
やって来る魔物を退治して生活をしてると聞いてます。
ちなみにお祖父様の右目の眼帯の事を尋ねたら
『それはな、俺が両面を開けていると相手の急所が丸見えだから、相手の息の根を止めないよう。手加減するためにわざと、隠してやってるのさリイア』
ニヤリと笑っていたお祖父様をその時は凄い、カッコいい
とか思っていたんですが……
急所が丸見えとか、これは中二病患者の発言ですね!
ご免なさい。前世を思い出したら
ちょっとドン引きしちゃったよ
お祖父様!
もしかして、中二病って年を取っても治らないものかしら……
そんな中二病を患ってる祖父にとりあえず
突然の我が家への訪問の理由を聞いてみる
「お祖父さま おひさしぶりです。今日どうして
お家にいらっしゃたのですか?」
「リイアが巫女に選ばれたと聞いてな、会いにきたのと
じいじが城の守りも頼まれた来たのさ」
「もう、わたしがかみの巫女にえらばれたって知ってたのですか、お祖父さまお城を守るって、なんで領地は大丈夫なんですか?」
「ああ、ローガン達がアムカに行ってる間だけ俺が城の警備をする事になってな 領地の事はうちの奴等が見てるから大丈夫だ。」
「すみません。お祖父さまわたしが巫女にえらばれたばっかりにご迷惑をかけてしまって…」
「気にするな、リイアお前のせいじゃない。小さい癖にそんな大人みたいに気をつかうな」
お祖父様にそう言われても、気にするもの気にします。
あと中身の精神年齢は大人ですしね。
「はい……」
そしたらショボンとしていた私に向かって
「おい、リイア凶暴なお前が神の巫女だなんて
お前、誰か脅して告知させたんじゃないのか?」
お祖父様の隣にいた黒髪の少年が失礼な事を言ってきた。
ああん。なんだと、こちとら迷惑告知を受けた被害者なんだぞ
「フォルあなた、わたしが誰かおどしてまで巫女になりたいとは思ったことはないですよ。失礼なことを言うならわたしも容赦しませんから」
失礼な事を言ったのは、隣に住む従兄弟であり
そして幼馴染みのフォル・トラデ・クラウン
そう、私とレーアは姉妹じゃないと言ってレーアを
苛めていたのもこいつだ。
「ふん、どうだが案外本当の事だったりしてな」
なんですとーお前あとで裏庭でしめるからな
私がフォルとにらみ合ってると隣にいたレーアが
「おねえさまは、巫女さまになったのよ。フォルと違って魔法をキラキラ出せるようになるんだから」
「なんだって俺だって頑張れば凄いイリュージョン出せるようなるはずだ。」
おお、本当にうちの妹は可愛いなあ。
けど正直言うと魔法のキラキライリュージョンは
前世の魔女っ娘アニメを思い出すから、
キラキラエフェクトはちょっと地味でも
いいと思ってます。
うん。