⑺ 撤収作業
リハーサルが終わり、機材を搬出しながらフミカはサエコに話しかけた。
「こないだ、レイナさんの親衛隊みたいな人に『レイナ様にもっと協力してあげて下さい』『PA の勉強した方が良いと思います』って言われちゃったんだ。」
サエコは、あきれながら、
「しょもな〜! 何言ってんだかなあ。ホント余計なお世話だっつ~の。何様だよな!」
「う~ん、でも PA に関しては反論できないよね。プロトアクチニウムなんて言っちゃうくらいだから...」
「だからって素人が何えらそうに! って感じだよな。いや、ま、私だってアマチュアだけどさ!」
「でもレイナさんの件って大丈夫かな? 今さら謝るっていうのも変だし...」
「謝る? そんな必要ないだろ。レイナは... まあちょっと気が強い雰囲気漂ってっけど、真面目っつ~か、面倒見が良いんで後輩が勘違いして『レイナ様ラブ』になっちゃうんじゃね?」
「う~ん、とりあえず普通に接してるのが良い?」
「そうだな。あんま気にし過ぎなくて良いだろ。レイナは責任感あるから個人的感情で PA をどうのなんて事はありえねえと思うし。」
「そうか~、じゃあとにかくステージ頑張るって事しかないよね。」
「そう思うね。それより親衛隊に振り回されて話が炎上とかしないように気ぃ使った方が良いと思うね。」
フミカは思わず『落語家の?』と言いそうになってしまったが、すんでの所でこらえるのに成功した。
さあ、いよいよセ祭まであと一週間!




