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それ行けシンセ女子!  作者: MikBug
Day12:8月5日/譜面作って連弾した
52/82

⑵ ステージ構成を考えてみた


 フミカとオミは譜面作り作業を続けていた...


「ポップコーンはリサちゃんにタンバリン叩いてもらって、ドラムはこないだ借りた電子オルガンに付いてるリズムボックスでやったら面白いと思うんだ。リズムボックスって『ポコポコ』ってカワイイ音がして伴奏にピッタリな気がするの。」

「あ、あのリズムボックスの音、可愛いですよね。いかにも電子音という感じが面白いですし。」



<⭕♫YouTube によるサウンド♫⭕:古いリズムボックスはこんな音でした。>

https://youtu.be/ARAwtNcFLDQ



「振り分けは、私は左手がボタン鍵盤のシンセ、右手が電子オルガンですね。」

「そう。で、私は右手がメロディーで左手が伴奏パターン。この左手は凄いよ〜! 音域が広いから手が大きくなきゃできないの。私もギリギリで届きそうな感じなんで、最近はお風呂に入った時に指伸ばしやって鍛えてるんだ。」

「お風呂で鍛えるんですか?」

「そうなの。湯船に入って両手の親指と人差し指を合わせてグ〜〜〜って広げるのね。次に人差し指と中指、中指と薬指、薬指と小指の順番に広げるの。」


「それで手って大きくなるんですか?」

「う〜ん、手が大きくっていうより、大きく広がるようになるんだ。ピアノ部の子はみんなやってると思うよ。お風呂でそんな事やってる姿を想像すると、ちょっと情けないけどね!」

「音楽漫画ですと、指を広げる機械とか出てきますけど...」

「あれって本当かねえ? 塾で鍛えたりとか... 芸大とか目指す人はやるとか?」

「ちょっと不気味ですよねえ。スポーツ系漫画にも出てきますよね、怪しいトレーニングマシン。」


「あ、で話は戻って、正しいスポーツ映画の炎のランナーは、私がピアノとシンセ1台、オミちゃんがシンセ2台と電子オルガンなんだけど...」

「そうするとシンセが1台足りないですよね?」


「そうなの。炎のランナーの時だけキーボードの向きを変えたらどうかと思うんだ。」

「フミカさんの方を向いているキーボードを、私の方に向ける?」

「そうそう。多分、炎のランナーは盛り上がるから最後にやるのが良いと思うんだけど...」


「最後の曲の前に、3人してゴソゴソ楽器の向きを変えていたらカッコ悪いですよね?」

「う〜ん、みっともないか、やっぱ...」

「それでしたら、私とリサさんの二人で楽器の向きを変えて、その間はフミカさんが、何かピアノソロを弾くというのはいかがでしょう? 照明はピアノだけに当てていただいて...」

「なるほど! じゃ短い曲を考えてみるよ。あと全体の曲の長さも考えなきゃいけないよね。」


「確か元の曲は、バッハが3分、ポップコーン3分、炎のランナーが4分ほどで、もし楽器の移動に3分間ピアノソロを入れたとしても全部で13分ほどですね。途中におしゃべりを入れても、まだかなり時間が余ってしまいますねえ...」

「そしたらさ、ステージの幕が上がり始めたら、こないだ聞いたタンジェリン・ドリームみたいな前衛的なのやったらどうかな? リサちゃんがやってたみたいに VCF のカットオフ・フレケンシーを動かしてミャオ〜ンって音入れたり... それこそ YouTube にあった効果音みたいなシンセの音を使ってさ。」


「それは面白そうですわ! 幕が上がると幻想的に始まって...」

「そうそう。で、シスターも喜ぶバッハの曲やってさ、それで元気なポップコーンやって...」

「フミカさんのピアノソロの後で、最後に感動的な炎のランナーで終了する。それは素晴らしいですわ。もし最初の効果音を3分ほどやったとして、全体で16分... まだ短か過ぎますよね。」


 オミは指を口もとに添えて考えている。


「そだねえ。あともう1曲くらい欲しいね。」

「でしたら先日の『ホット・バター』のアルバムに入っていた『テキーラ』という曲はいかがですか? ギターが入っているんですが、メインの所はコードが2つだけのリフなので私にも弾けそうなんです。」


 オミはそう言いながら CD を再生した。



<⭕♫YouTube によるサウンド♫⭕:テキーラはこんな曲>

https://youtu.be/7d1BY3ApvjY



「あ、これもカワイイね! ギターのパターンをリフって言うの?」

「ええ、そうですね。」

「ギターが OK ならキーボードは大丈夫だね。パーカッションもリサちゃんにも頑張ってもらって。」

「お父様曰く、この曲のサビの最後の所は全員で『テキーラ!』って叫ぶのが本当らしいんですが、ちょっと楽しそうでしょう? 前もってお友達に言っておいて会場でも『テキーラ!』って叫んだら素敵だと思いますわ! 演奏時間も、これで20分くらいになりますし。」


「そうだね。でも『テキーラ』ってお酒の名前でしょ? 女子高生的に大丈夫? シスターに怒られない?」

「どうでしょう? でもミサの聖体拝領の時に『これは私の血である』って飲むのは赤ワインなんじゃありませんか? カトリック信者の方々もミサの最中に堂々と飲んでらっしゃるんですから大丈夫なのでは?」


「確かに!あれってホントにワインなの? ミサの最中に酔っ払っちゃったりしないのかなあ? 私はナンチャッテクリスチャンだから、聖体拝領に並ばないから分かんないんだよねえ。」

「どうなんでしょうね? あの後の『これは私の肉である』って、グロいセリフの後に信徒の方たちが食べてらっしゃるパンって美味しいんでしょうか?」


 オミは礼拝に関する抜本的な質問をした。


「そうそう、イエス様の血を飲んで肉を食べるってグロいよね! 中学の入学式で初めてあのフレーズ聞いた時には吐きそうになったよ。で、あのパンって美味しいの? お昼前のミサでお腹空いてる時にあれやられると『パン食べたい~!』って思うよねえ。」


 となんだか本筋から離れた話になってしまった。結局二人は『イエス様もみんなでお酒飲んでるみたいだし、テキーラって言葉くらいなら許してもらえるだろう』という結論に達した。


 実はテキーラがワインより強いお酒だとも知らずに...


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