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幼馴染み


「俺はさ、チョコが欲しいんじゃないんだよ」


 向かいに座る幼馴染みにぽつりとこぼす。昼の教室特有の煩さに邪魔されることなくその声を聞いた彼女は、大きな瞳で俺を見た。


「じゃあ、なにがいいの?」


 クッキーとか? と首を傾げる様子は、将来結婚するとか言ってた頃から高校生になった今も変わらないと思う。そんな仕種の可愛いとことかが俺は昔から好きなんだけど、彼女は幼馴染みのよしみでしかチョコをくれない。

 関係を変えるためには、やっぱり俺から動かなきゃならないんだ。


「そんなんじゃなくて。やっぱ本命がいいじゃん」


 少しでも幼馴染み以上になれるように、なんて思いながら頬杖をつく。

 俺の言葉を聞いた彼女は、一瞬固まった後、顔を真っ赤にして眉を吊り上げた。


「し、信じらんない……。バレンタイン間近に堂々浮気宣言!?」


 ――は?


「幼稚園の頃からずっと、プラトニックだけどラブラブだなあって思ってたのに!」


 ひどいよぉ……。と声を搾り出し、彼女は教室から走り去って行った。後には好奇の視線に晒される俺だけが残る。

 つか。


「ちょっと待て!」


 俺は教室から飛び出した。



end

はじめまして、マーチです。


モバゲーのサークルで開かれた500文字小説大会(テーマはバレンタイン)に出したものを投稿しました。


読んでくれた妹と友達に

「これで終わり?」って言われました。

これで終わりです(笑)


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― 新着の感想 ―
[一言] そうなんですよねぇ。男って。 はじめまして。聖魔光闇と申します。僭越ながら、拝読させて頂きました。 物語の本筋は、短いながらも両想い。その中で、片想いと感じている男と、両想いを裏切られた…
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