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殺したいほど憎いのに、好きになりそう  作者: 味噌村 幸太郎
第十章 冬休み

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女子中学生に臆する


 突然、背後から胸をわしづかみにされて、恐怖した俺の身体は鳥肌が立っていた。

 キッチンで洗い物をしていたはずの優子ちゃんは、既に全裸で俺の後ろに座りこんでいる。

 俺の背中に自身の胸をぴったりと合わせて……。


 なんでだろう? 前世の男時代だったら、こんな若い女の子の体温を肌で感じられてドキドキするのに。

 今は不快感しかない。それにすごく怖い……。


「あ~いちゃん! 二人だけのお風呂、久しぶりだね?」


 言いながらも、未だに俺の胸を揉みまくっている。

 なんでこんなに触ってくるの? 女の子同士だとこういうスキンシップって普通なのかな。

 

「え? あ、うん……そうだね」

「ふふふ、前に泊まった時は嫌がったのに、今は嫌がらないんだぁ~」


 前に泊まった時というのは、以前の藍ちゃんのことか?

 ならば、俺も嫌がるべきかな。


「あ、あの……頭を洗っている際中だし、その触るのはやめてくれる?」

「ん~ いいけど、藍ちゃんの身体を私が洗わせて!」

「いいよ」


 なんて簡単に返事するんじゃなかった。

 身体を洗うというから、背中ぐらいと思っていたけど。文字通り全身を丁寧に洗われてしまった。

 つまり、デリケートゾーンまでだ……。

 今夜俺は処女を守りきれるだろうか。


  ※


 お互いに身体を洗ったので、湯船に浸かることにした。大きなヒノキ風呂なので、二人して一緒に入る。

 向かい合わせになり、優子ちゃんが一方的に話を続ける。


「でもさ、『最近の藍ちゃんが冷たい』って前に私が言ったこと。ウソなのかもしれない」

「え? どういうこと?」

「なんていうか、今日いろいろと藍ちゃんに触れたり、話したけど。昔の藍ちゃんだったら怒ってたもん。今の藍ちゃんの方が優しいのかも」


 まあ今の藍ちゃんは、中身がおっさんだからな。

 女の子同士の付き合いとか分からないし、受け入れるしか無いんだ。


「じゃあ前の私が怒った時って、どんな風に怒ってたの?」

「えっとね……前回、泊まった時にお尻を触ったら、それ以来口を聞いてくれなくなったね。一ヶ月以上」


 藍ちゃんて、本当は優子ちゃんのことを嫌っていたのではないか?

 

「そうなんだ。他にはどんなことで怒ってたの?」

「えぇ……あれ以上怒ったのは、小学生の時の修学旅行だね。旅館の浴場で私が今日みたいに胸を触ったら、しばらく無視されたかな」

「……」


 どう考えても、優子ちゃんの言動が問題では?


  ※


 しかし、あれだな。こうやって裸の女子中学生を目の前にしても、何も感じない俺ってもう男じゃないのかな。

 前世の男時代の俺だったら、理性を保つ自信がない。

 というか、相手が優子ちゃんだから何も感じないのかな?

 だって腐女子だし、それに胸も未発達……というか、”二つの(つぼみ)”も茶色で可愛くない。


 それなら、前に水族館で見た鬼塚の蕾の方がピンク色で可愛かった……って、なにを比較してんだ俺。

 頭の中であの濡れた二つの蕾を思い出し、頬が熱くなってしまう。

 優子ちゃんがその異変に気がつく。


「あれ? 藍ちゃん、顔が赤いよ。どうしたの?」

「いや、これは違くて……お湯にのぼせたのかも」

「なんだ~ 私の裸を見て、恥ずかしいのかなって思ったよ」

 

 と嬉しそうに笑う優子ちゃん。

 もし中身が俺と言うおっさんだと知ったら、ショックでぶっ倒れそう。



 その後は特に何事もなく、お風呂から無事に脱出できた。

 濡れた身体をバスタオルで拭いても、優子ちゃんは浴室で黙って順番を待っている。

 俺がもこもこパジャマに着替えると「先に二階で待っていてくれ」と言われた。


 言われた通り、優子ちゃんとお姉ちゃんの部屋の扉を開くとそこには……。


「な、なんだこれ?」


 広い畳の部屋には、布団が三つ並べられていた。

 一つは今仕事をしているお姉ちゃんのものだろう。だが、残された二つの布団は異常なほど密接に敷かれていた。

 しかも、枕元になぜかティッシュが置いてある。


 これは無事に帰れるのだろうか……?

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