第一話 吾輩はスライムである
吾輩の名前はザック96号です、魔族だ、しかも最も弱くて雑魚の魔物、スライムです。
ちなみに吾輩には95人の兄と4人の弟、もしくは95人の姉と4人の妹かもしれない。
とにかくうちの兄弟100人が魔王の命令を受けて勇者をやっつけに行く。
「ふざけるな!おれたちのような雑魚が行っても経験を送るだけだ!」
ザック27号さんは、歩きながら…じゃなくて、うごめいてながら怒鳴っている。
「仕方がないじゃないか、れは魔王様の直々の命令だ,すべての魔族は勇者を迎え撃つって。」
ザック42号さんこう答えた。
「しかも我々が派遣された地域は【始まりの森】、勇者に出会わないだろう。」
【始まりの森】には弱い魔物しかいない、いくら打っても経験値はあまり得られない、勇者のような強い存在は確かにそこにはいないかもしれない。
「そうだといいのだが…」
「それよりも、お腹が空ったな。」
「さっき食べたじゃねぇか、77号!」
皆が口々に言っているうちに、【始まりの森】に到着しました。そして…
勇者に会った。
「おお!きたきた!任務達成条件はスライム30体討伐、さっさと終わらせましょうか!」
そしてこの【始まりの森】、あっというまに殺戮の地獄になった…
「た、助けて!!」
「逃げるだ!!!!」
「殺さないでくれ!!!!」
逃げ惑うのスライムたちと…
「一匹も逃げられると思うな!全部オレ様の経験値になれ!ガハハハッ!!」
鬼と化す勇者の血みどろの殺戮空間。(※スライムは血を流さないけど)
でも大丈夫、吾輩は別に慌てるわけではない、何故なら、吾輩が生きていくには勇者より速く走る必要はない、他のスライムより速く走ればいい。勇者は30匹のスライムを討つと任務をクリアできると言った、吾輩のスピードは兄弟の中で平均的なレベルである、故に50匹ほどのやつが吾輩よりも遅くだろう、楽勝だぜ。
死んだ兄弟たちよ、仏になってください、南無南無。
あっというまに、勇者はスライム30体を討伐した、そして喜んで行っていきました。
「びっくりした…」
「マ、マジで殺されるかと思った…」
勇者が去ったあとみんなはまた集まった。
「まさか新米勇者に出会たとわねぇ…」
「でもこれでもう安全でしょう?私たちはのんびりとこれからの日々を過ごすことができるでだろう?」
「おい!36号、黙れよ、こんな時に変なフラグを立てるな!」
「あ、すみません…」
その36号が謝罪したとき時、絶望が訪れた。
「な、ななな、何をあれ…!」
「こんな、こんなどうしたらいいんだよ!」
「マ、ママ!助けて!!」
数え切れないほどの勇者が白い光とともに、この【始まりの森】へ転送された。
「任務はスライム30体討伐、覚悟しろよ。」
勇者たちはこのように笑って吾輩たちに向かって歩いてきた。
「終わった。」
これが吾輩の人生、いや、スライム生、の最後の言葉だった。
しかし、吾輩はどうして自分が人間だと思っているのでしょうか。吾輩はこれらのことを考える暇がなくて、勇者に一刀両断されました。