タイムリープってどうやるの??
俺は23歳の夜勤のコールセンターで働いている。東京のシェアハウスに住みながら30分くらい電車に乗って勤務地まで通っている。
20人規模のシェアハウスに住んでいるのだが、入居した場所が良かったのか、昼でも夜になってもやけに静まりかえっていて人がいないのかと感じるほどである。
静かにゆっくり過ごしたい俺にとって好都合だ。入居前は住んでいる人で毎晩お祭り騒ぎをしているのかと思いきやそうではないようだ。
まあ、そんなことは置いといて、なぜ俺は深夜のコールセンターで働くようになったのかを話そう。
小学生から振り返ってみよう。
おいおい、お前時を戻しすぎだろう。
そう思うかも知れないが軽く付き合ってくれ。誰かに話を聞いてもらいたいんだよ。
俺は小学生の時はどんな子供であったか。自分でもよくわからないのだが、やんちゃでもあったしかなり大人しくもあるそんな両極な性格であった。隣の仲が良かったS君とは授業中に一緒に騒ぎすぎて、机と椅子前に引きずり出されて黒板の目の前で授業を受ける羽目になったり、廊下に立たされていたりしていた。また、授業が嫌だったのか詳しく覚えていないが、授業中にベランダに飛び出したりしていたこともあった。
反対に、返事をしたり発表するときの声はかなり小さくどちらかというと内気な少年であった。
中学では、部活と学業に取り組んでいた。まあまあ文武両道な優秀な生徒であっただろう。趣味はゲームで家に帰ってからは友達とオンラインゲームをやっていた。ゲームに興味があった俺は地元の高専に進学した。今流行りのあの○術高専ではない。
ただ、これが後の人生において大きな選択だったのかも知れない。
高専の授業は専門性がかなり高い。正直ただ単にゲームが好きという理由で入学したのだが、理数系や中学の技科目が不得意だった俺はかなり専門科目に苦戦をしていた。
軽い気持ちで入学したものの、4.5年でさらに高度に専門を学ぶことになると知っていた俺は、三年修了後に中退することを決めた。(高専は五年制である)
5年間でクラスの10%は留年、中退するという場所なのである。その中にどうやら含まれたようだ。
ここで俺は一つ歯車が狂い始めたように今では思う。
周りは進学していくなか、俺は学校を辞めた。特にやりたいこともなかった。とりあえず親の薦めもあって安くもないお金を払って大学受験の予備校に通い始めた。高校の授業の習っていない部分も多く、一日10時間ほど塾に拘束されている状況は地獄であった。あの一つの教室に何十人と密集された空間に独特とも言える予備校の雰囲気に俺はついていくことができず3ヶ月ほど経つと次第に塾に行かなくなった。やめ癖がついてきた。そう思ったのだが、死んでも通わないと思うほど現実から意識を遠ざけていたのを今でも覚えている。近くの市の図書館に行き時間をひたすら潰していた。両親から散々何か言われた記憶があるがよく覚えていない。
そんなこんなだが受験は一応受けた。駒○を受けたが補欠合格。繰り上がることもなく大学受験も失敗。
既に未来の進路が見えなくなっていた。
まあその後色々あり、三年ぐらい経って深夜のコールセンターに就いているわけだ。
今度は省きすぎだって?
まあ、また詳しい話は次回しよう。
それより、今俺はタイムリープが一番気になっているんだ。意識だけ過去に戻って、パラレルワールドという並行世界で、今とは若干異なる世界に行けるらしい。詳しい話はよくわからないが、明晰夢ってやつを操れるようになればできるらしい。戻りたい年代を強く意識して、意識を集中させる。その時代の思い出、建物、景色、匂い、感覚。
上手くいけば、タイムリープができるらしい。
ところで、コールセンターの話は関係ある?
実はな、コールセンターの勤務中深夜の2時くらいにある一本の電話がかかってきたんだよ。そいつはなんて言ってきたと思う?
開口一番こう言ってきたんだよ。
今何月何日ですか?って。普通にスマホ見りゃ分かるのにね。一見どうみてもふざけている様にしか見えないが俺はその口調からもしかしてと思い、冗談半分で尋ねてみたんだ。
タイムリープでもされたんですか?
そしたら、その男はそうだと。
意外にも冷静な返事が返ってきた。聞いてみると今回がどうやら2回目らしい。
そこで話していくうちにその時のやり方を俺は教えてもらった。
俺は初めは期待半分に軽く聞いていたが次第に、人生の縋りを見つけたように思え、真剣に聞いていた。
だから、学生時代から振り返ってたのね?
そうだ、随分と長々と書いてしまったようだな。俺はこれから就寝するのだが小学生の時代に意識を飛ばしてみよう。成功したら、どんな合図を送ろうか。いや、別世界に行った俺は合図など送れるのか。
まあとにかく、これからタイムリープの準備を始めよう。
これを読んだ人も気になったら一度試してみてはいかがだろう。
成功するかわからないけども。
あ、そうだ。
このやり方は某○ちゃんに乗っている内容とほとんど同じだったから調べてみると出てくるから、まとめられてるのを見たらいいかもしれない。
それじゃ、おやすみ。
ちょっと待って。小学生の時代の記憶に戻っていたら涙が溢れてきたじゃないか。希望に満ち溢れていた入学式の思い出。これはなかなか難しそうだ。未来と過去、現実と逃避。過去に戻れたことで現実の未来は変わるのか。逃避から逃げないことが現実の未来を変える手段ではないのか。いや、過去に戻るのではなく過去の別の世界に移動するのか。
うーん。よし、寝よう。