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39話 人面魚(ビビアン)

サークルアンデッドとVRMMORPGファーストアドベンチャー18の正体を知ったショウ達は打倒サークルアンデッドを胸にイシュタラの国へとやってきた。



一度死にかかったショウの身体を癒やすために人魚の里の森にある癒やしのモフモフを利用していた。







■登場人物の紹介

◇他守ショウ  VRMMORPGファーストアドベンチャー18からログアウトしたらゲームのキャラクターのまま現実世界に出てきてしまう。ナノマシーン適合者としてはこの世界最強のSSSS。緑から青いオーラにランクアップした。

銀髪に角があり、光を帯びた赤い目、口元には牙が見え、少し尖っ耳に爬虫類系の尻尾がある魔族設定のキャラクターだが中身の本人は童顔を気にする黒髪の28歳。



◇アナト  ショウと一緒にサークルアンデッドと戦ったイシュタルの娘。ナノマシーン適合者ランクはSS。ショウからのチカラの移譲により赤いオーラからオレンジ色のオーラにランクアップした。



◇バアル  アナトの兄。ナノマシーン適合者ランクはSS。オレンジ色のオーラを持つ。 



◇ミネルバ   ショウが呼び出した『ファーストアドベンチャー18のフェイスと呼ばれるパーティーメンバー補填用のNPC』召喚士。ゲーム設定ではヒュムリア王国の王女。



◇イシュタル   アナトとバアルの母であり、全てのイシュタラに尊敬、崇拝されるイシュタラ達の女神。イシュタラの国を作り、放射能汚染から低ランクのイシュタラと魚たちを守るために命を落とした。



◇メロウ  小さな魔法の帽子をかぶっているショウのメタモルフォーゼの訓練を指導する事になった人魚。

笛吹いて人を魅了する事もある。



◇ヤム     神殿議会長。外海の魔神と呼ばれる回遊族のイシュタラ出身。人間殲滅作戦を考案。一応バアル達を立ててはいるが実質支配している。

傷だらけのアナト



どこか戦場の様な風景



アナト「お前には随分助けられた。」



ショウ「!?動けない!」



アナト「お前は生きろ。」



ショウ「待て!待ってくれ!」



ショウ「アナト!」



遠く燃え盛る戦場へ行ってしまうアナトの背中を見ながら涙するショウ



ショウ「待ってくれ。。。お願いだ。。。」



ショウ「アナト!」



◇  ◇  ◇  ◇  ◇



ハッと目覚めるとショウは人魚の里の森のモフモフに人面魚の姿のまま絡まるように寝そべっていた。



ショウ「夢。。。か。。」



ショウ「ん?」



そして目の前にいる異物に気が付いた。



ショウの鼻先数センチの所に不気味な人面魚の顔があったのである。



ショウ「うわ!!??」



『それ』は、どこかウットリした様にショウの事を熱い視線で眺めていた。



ショウ「な、何だ!?」



人面魚「ボソボソボソ。。。?」



ショウ「何だお前は??」



ショウの声を聞いてアナトとミネルバも目を覚ます。



ミネルバ「おや?tamoriが2匹いますわ。。」



ショウ「匹って言うなよ!」



アナト「人面魚ビビアン。どうした?」



ショウ:ビビアン?



人面魚ビビアン「ボソボソボソボソ、ボソボソボソボソボソボソ」


ショウ「声ちっさ!」



アナト「そうか、ご苦労。」



ショウ「今ので解るのかよ!?」



アナト「私は聴覚も進化させているのでな。」



ショウ「そ、それでこの人面魚は?」



アナト「これはヤムの管轄のイシュタラで今は一応これでも人魚モードだ。」



ショウ「人魚?これが?」



アナト「他守、言っておくがお前も人の事は言えないぞ?というかお前たちそっくりだな。」



ショウ「俺はともかく、メロウ達と全然違うじゃないか。。」



アナト「人型がベースで人魚に擬態している者と人魚型がベースで人に擬態している者がいるがこいつは元は人型だ。」



アナト「お前もそうだが人型から人魚になろうとすると稀に魚になろうとし過ぎてこうなる場合がある。」



アナト「まぁ不器用なんだろう。」



ショウ「へぇー。。」



ショウはマジマジと人面魚ビビアンを眺めた。



すると、人面魚は頬をポッと赤らめて視線をそらしてアナトに耳打ちした。



人面魚ビビアン「ボソボソボソボソ。。」



それを聞いて呆れた様にアナトは人面魚ビビアンを見てそれからショウの方を冷たい視線で見た。



ショウ「な、何だよ?何言われたんだよ?」



アナト「人面魚ビビアンはお前に一目惚れしたそうだ。」



恥ずかしそうにしながらショウに熱い視線を寄せる人面魚ビビアンにショウはひきつった顔で



ショウ「い、いや、そんないきなり言われても。。」



と、後ずさりした。



そんなショウを見てミネルバは



ミネルバ「フッ。。つがいの人面魚とは笑えますわね。」



と蔑んだようにショウに接した。



そしてそんなミネルバを見てアナトはミネルバに違和感を覚えた。



アナト「。。。?」



アナト「ミネルバ。。。お前、何かおかしくないか?」



ミネルバ「何がですの?」



アナト「お前、前はもっと他守にベッタリだったろ?」



ミネルバ「は?冗談じゃございませんわ?」



ミネルバ「わたくしの様な王家の者が冒険者風情に心を寄せるとでも?」



ショウ:うわぁ。。随分な言われ様だな。。



ショウ「いやアナト、確かに以前と変わったけどこっちの方が本来ゲームの中にいたミネルバだよ。」



ショウ「このいちいちかんに障る物言いは確かにミネルバだ。」



アナト「どういう事だ?」



アナトは何か腑に落ちない感じがしてショウにミネルバの変化について聞く事にした。



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