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38話 特別牢2

サークルアンデッドとVRMMORPGファーストアドベンチャー18の正体を知ったショウ達は打倒サークルアンデッドを胸にイシュタラの国へとやってきた。



ショウは一度死にかかった身体を癒やすために人魚の里の森にある癒やしのモフモフを利用する。



一方、剛本はイシュタラ神殿地下特別牢でヤムと面会していた。





■登場人物の紹介

◇他守ショウ  VRMMORPGファーストアドベンチャー18からログアウトしたらゲームのキャラクターのまま現実世界に出てきてしまう。ナノマシーン適合者としてはこの世界最強のSSSS。緑から青いオーラにランクアップした。

銀髪に角があり、光を帯びた赤い目、口元には牙が見え、少し尖っ耳に爬虫類系の尻尾がある魔族設定のキャラクターだが中身の本人は童顔を気にする黒髪の28歳。



◇エアバニー  81区警備局イシュタラ対策部特殊捜索1課(通称イ特)課長。役職は警視正。81区の英雄。ナノマシーン適合者ランクはS



剛本剛ごうもとつよし     イ特特殊攻撃部隊『D』リーダー。イシュタラの議員の決起により、ティアマトの赤いオーラに目覚めてナノマシーン適合者ランクはSSにランクアップした。



◇イシュタル   アナトとバアルの母であり、全てのイシュタラに尊敬、崇拝されるイシュタラ達の女神。イシュタラの国を作り、放射能汚染から低ランクのイシュタラと魚たちを守るために命を落とした。



◇エルヴィン  生きているのか死んでいるのかわからない不思議な猫。



◇ポン太    シダーの森の住人。エルヴィンを生きていると認識している。見た目は可愛らしい小狐。



◇ヤム     神殿議会長。外海の魔神と呼ばれる回遊族のイシュタラ出身。人間殲滅作戦を考案。一応バアル達を立ててはいるが実質支配している。



◇アスタルト  アナトの幼馴染。体が弱く街で薬屋営み実家で暮している。この国一番の情報通でもある。



イシュタル神殿地下牢



剛本「。。。人間殲滅は本当に中止するのか?」



ヤム「ええ。他守ショウが引き続き我々に協力して貰えればと言う条件付きですが。」



剛本「。。。そうか。」



剛本「もう一つ聞きたい。」



ヤム「何でしょう?」



剛本「サークルアンデッドの作ったナノマシーンウイルスに対する血清剤はどうなったか知りたい。」



ヤム「何故そんな事を知りたいのですか?」



ヤム「。。。そうか。。なる程。。」



剛本「?」



ヤム「イ特で何かありましたね?イ特内部でナノマシーンウイルスのクラスター感染がおこっている。。とか?」



剛本「!」



ヤム「図星ですね。」



ヤム「然しながら残念な事に未だ血清剤は出来ていません。」



ヤム「この件もやはり他守ショウの協力が必要な様です。」



ヤム「我々としては全く歯がゆい限りですがね。」



ヤム「それを踏まえた上で貴方に提案があります。」



ヤム「貴方がどの様な目的でここに来てそして私の暗殺を目論んだかは大体把握しいます。」



剛本「あの薬屋の女か。。」



ヤム「それについては言及しません。」



ヤム「そんな事よりも君は私と争う為にこの国へ来たのですか?」



剛本「違う。解り合うためだ。だからイシュタラの門も通れた。」



ヤム「宜しい。それでは、貴方の当初の目的、果たしてみたいとは思いませんか?」



ヤム「そこの猫もそれが望みなのでしょう?」



剛本はハッとして顔を上げる。



エルヴィン「オイラは事なかれ主義なんだよ。」



剛本「。。。見えていたのか?」



ヤム「ええ。初めから気付いていましたよ。」



剛本「人魚の里の神殿では誰も気にかけていないようだったしここに入る時もポン太は止められたがこいつは素通りだった。」



剛本「まるで他の者には存在自体が認識出来ない様な。。」



ヤム「そう。その猫は存在していない。」



剛本「?」



ヤム「猫よ。お前が剛本と私との時間を共有したという意味を私なりに考えた。」



ヤム「ならば私にもそれなりの役回りがあるのだろう。」



エルヴィン「さて?何の事だかオイラにはわからないよ。」



ヤムはぐらかされてヤレヤレと言った感じでエルヴィンに緩んだ表情を見せた後、再び真剣な面持ちになると剛本の方を向いた。



ヤム「本題に入ろう。」



ヤム「人間との停戦をするにあたりイ特に人間の代表となってもらいたい。」



ヤム「剛本。君が人その間の代表となるのだ。」



剛本「俺が?区長ではなく?隊長だっているのに?」



ヤム「そうだ。まず、君が人間の英雄となるのだ。」



ヤム「イシュタラとの共栄の道を模索するにはまず、君が人の世界を味方につけなさい。」



剛本「アンタにメリットがあるとは思えないが?」



ヤム「。。。そうですね。良いでしょう。お話します。」



ヤム「私はもう長くない。」



剛本「!?」



ヤム「無理な捕食と移譲を繰り返したツケが来ましてね。」



ヤム「残された時間でこのイシュタル様の残された国の未来を如何により良いものにするか?」



剛本「。。。」



ヤム「それが私の望みです。焦ってイシュタラの民で争う事になる様な愚策を取りましたがあなた方に会ってそれは間違いだと悟りました。」



ヤム「ならば皆の望むあるべき姿を目指すのが私の成すべき道です。」



剛本「しかし、なぜ俺が?普通は我が組織の代表、エアバニーが立つべきだ。」



ヤム「貴方は人で唯一このイシュタラの国に潜入し、この停戦の話を生み出した。」



ヤム「そして今やティアマトのオーラをまとい人間最強の存在だ。」



ヤム「さらにこの後、君はナノマシーンウイルスの血清剤を持ち帰りイ特の救世主となろう。」



ヤム「これ以上の適任者が他にいるかね?」



剛本「。。。これは、責任重大だな。。」



ヤムは剛本を見つめてニヤリとした。



ヤム「期待していますよ。」



ヤム「その上で君に頼みたい仕事がある。」



◇  ◇  ◇  ◇  ◇



人魚の里の森



ショウが目覚めると目の前に人面魚の顔があった。



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