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23話 密約

ゲームの中のキャラクターの姿と能力のまま現実世界に出てきた他守ショウ。



サークルアンデッドとVRMMORPGファーストアドベンチャー18の正体を知ったショウ達は打倒サークルアンデッドを胸にイシュタラの国へとやってきた。



しかし、イシュタラの国の入国で女神の門の試練に失敗、近くにある人魚の里で修行をする事になった。



イシュタラの国の首都の街『イシュタリア』へやって来た剛本は情報通と噂のあるアスタルトの薬屋を訪た。



そこで議員の一人アルルの街の守護者アルルと出会う。


※登場人物の紹介を後書きにつけています。

アルル「ヤムを殺す。。か。。」



アルル「失礼だが君には無理だろう。ヤムの実力はアナト様にひけを取らない。」



剛本「確かに今の私では無理でしょう。」



剛本「そこで、貴方に賛同する議員達を集めてもらえませんか?」



剛本「そして一人ずつ能力を私に移譲してもらえませんか?」



剛本「ヤムと同等かそれ以上になるまで。。」



アルル「。。確かに移譲は捕食と比べて確実にチカラを相手に複製出来る。」



アルル「しかし、同時に全身のナノマシーンをフル稼働させるのでかなり負担の大きい行為でもある。」



アルル「渡す方もそうだが特に格上から渡される方はかなりの苦痛を伴う。」



アルル「かつてイシュタル様がお隠れになる前にバアル様、アナト様に能力の一部を移譲された。」



アルル「その際の三人は皆いたたまれない状態に陥った。3日もの間もがき苦しみんだのだ」



アルル「それでようやくティアマトのリンクの強さが1段階上がったのだ。アナト様は赤いオーラが覚醒し、バアル様は赤からオレンジになった。」



アルル「そなたの今のレベルからではどれ程の苦痛を伴うか。。」



剛本「覚悟の上です。」



アルル「それに耐えてヤムを倒したとしてもその後はどうする気だね?」



剛本「私がヤムを殺した後はここの牢獄に入ります。」



剛本「そして私がエンキの手の者であると自白したと喧伝して下ください。」



剛本「それから魔神達も含めた全軍でエンキを叩くのです。」



剛本「私はそのどさくさで脱出します。」



剛本「下手に逃亡して魔神達を分散させるよりいいでしょう。」



アルル「何も出来ずに犬死する可能性も高いぞ?それでもやると言うのか?」



剛本は頷く。



アルル「。。。わかった。。。脱出には私が協力しよう。」



剛本「最後にふたつ質問があります。」



アルル「何かね?」



剛本「81区にもエンキ同様ナノマシーンを研究する機関があります。」



剛本「自分もそこで適合者になりました。」



剛本「それについてはどうお考えですか?」



アルル「81区の件はバアル様とアナト様がすべて取り仕切られておる。」



アルル「君が心配している様な事にはならないだろう。」



剛本「分かりました。ではもう一つ。」



剛本「我々は81区が実験台にされたと言う大義名分があります。では、あなた方のエンキに対する大義名分は何ですか?」



アルル「イシュタル様の仇敵と言うのもあるがはっきり言えば脅威だ。」



アルル「あの者は遥か昔よりコールドスリープを繰り返しては厄災を撒き散らす悪魔だ。」



剛本「200年眠っていたと言う?」



アルル「それが初めてではない。奴ら親子はそもそも遥かいにしえの氷河期の始まりを生んだとも言われる。それは数百年とも数千年とも分からぬ程の昔の事じゃ。」



アルル「前の目覚めではイシュタル様を創り出し200年以上の時を経て氷河期の終わりにまた現れた。」



アルル「これは何か意味がある筈だ。」



アルル「地球レベルで何か悪いことになるやも知れん。」



アルル「それ程の脅威なのだ。」



剛本「それ程の。。。」



剛本「イシュタラも人もますますいがみ合っている時ではない。。。か。。。」



剛本「わかりました。では同志を募ってくださいますか?」



アルル「。。。わかった。協力しよう。」



アルル「数が集まり次第連絡する。それまでは目立った行動は慎んでくれたまえ。」



剛本「わかりました。」



アルル「取り敢えずは私の居城に滞在するといい。」



剛本「お言葉に甘えさせてもらいます。」



ポン太「。。。大変な事になってきたなぁ。。」



アルル「アスタルト、この事はくれぐれもご内密にお願いします。」



アスタルト「。。。は、はい。」


話はまとまったが押し潰されそうな重い空気が流れていた。




■登場人物の紹介

◇他守ショウ  VRMMORPGファーストアドベンチャー18からログアウトしたらゲームのキャラクターのまま現実世界に出てきてしまう。ナノマシーン適合者としてはこの世界最強のSSS。緑色のオーラを持つ。

銀髪に角があり、光を帯びた赤い目、口元には牙が見え、少し尖っ耳に爬虫類系の尻尾がある魔族設定のキャラクターだが中身の本人は童顔を気にする黒髪の28歳。



◇アナト  ショウと一緒にサークルアンデッドと戦ったイシュタルの娘。ナノマシーン適合者ランクはSS。赤いオーラを持つ。



◇バアル  アナトの兄。ナノマシーン適合者ランクはSS。オレンジ色のオーラを持つ。 



◇ミネルバ   ショウが呼び出した『ファーストアドベンチャー18のフェイスと呼ばれるパーティーメンバー補填用のNPC』召喚士。ゲーム設定ではヒュムリア王国の王女。



◇エアバニー  81区警備局イシュタラ対策部特殊捜索1課(通称イ特)課長。役職は警視正。81区の英雄。ナノマシーン適合者ランクはS



剛本剛ごうもとつよし     イ特特殊攻撃部隊『D』リーダー。ナノマシーン適合者ランクはA



◇エンキ博士   かつてイシュタルを覚醒させたナノマシーン開発者。200年以上の時を超えてコールドスリープより目覚める。サークルアンデッドを使って大量の人体実験を繰り返した。



◇エンリル   エンキの子。エンキ同様どこかでコールドスリープにより眠っている。『時期』が来ればエンキは復活させる予定だったのだがかつて罪を犯したエンリルを隠す為にエンキとは別の場所で眠っている。



◇イシュタル   アナトとバアルの母であり、全てのイシュタラに尊敬、崇拝されるイシュタラ達の女神。イシュタラの国を作り、放射能汚染から低ランクのイシュタラと魚たちを守るために命を落とした。



◇人魚達

ローレライ   アナトについた人魚

メロウ     ショウについた人魚

メリュジーヌ  ミネルバについた人魚

リー      バアルについた人魚

イアーラ    剛本についた人魚



◇メロウ  

小さな魔法の帽子をかぶっているショウのメタモルフォーゼの訓練を指導する事になった人魚。

笛吹いて人を魅了する事もある。


◇オンジ   アナトが名付け親となったサークルアンデッドの地下施設で捕らえられていた培養細胞から生まれた赤ん坊。ナノマシーンウイルスの耐性を持つ。



◇エルヴィン  生きているのか死んでいるのかわからない不思議な猫。



◇ポン太    シダーの森の住人。エルヴィンを生きていると認識している。見た目は可愛らしい小狐。



◇フワワ    イシュタルが創り出したシダーの森の守護者。獅子の頭にドラゴンの口胸から滝のように水の溢れ出る魔神。厳密にはイシュタラではなく、仮想生命のミネルバに近い存在。但しミネルバとは違いゲーム設定の縛りがないのでイシュタル亡き後も存在している。



◇ヤム     神殿議会長。外海の魔神と呼ばれる回遊族のイシュタラ出身。人間殲滅作戦を考案。一応バアル達を立ててはいるが実質支配している。



◇アスタルト  アナトの幼馴染。体が弱く街で薬屋営み実家で暮している。この国一番の情報通でもある。



◇アルル    アルルの街の守護者。イシュタラ軍を率いて魔神軍と共にセラフィールド戦を戦った。10議員の一人でもある。

  


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