表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/298

13話 シダーの森

ゲームの中のキャラクターの姿と能力のまま現実世界に出てきた他守ショウ。



サークルアンデッドとVRMMORPGファーストアドベンチャー18の正体を知ったショウ達は打倒サークルアンデッドを胸にイシュタラの国へとやってきた。



しかし、ショウはイシュタラの国の入国で女神の門の試練に失敗、近くにある人魚の里で修行をする事になった。



一方、入国を許された剛本は一匹の猫に出逢う。






■登場人物の紹介

◇他守ショウ  VRMMORPGファーストアドベンチャー18からログアウトしたらゲームのキャラクターのまま現実世界に出てきてしまう。ナノマシーン適合者としてはこの世界最強のSSS。緑色のオーラを持つ。

銀髪に角があり、光を帯びた赤い目、口元には牙が見え、少し尖っ耳に爬虫類系の尻尾がある魔族設定のキャラクターだが中身の本人は童顔を気にする黒髪の28歳。



剛本剛ごうもとつよし     イ特特殊攻撃部隊『D』リーダー。ナノマシーン適合者ランクはA




さっきまでピクリとも動かなかった猫は突然起き上がって剛本の方を向いた。



剛本「何だ!?」



猫「君は今、生きているオイラとの時間を歩き始めたのさ。」



剛本「お前はイシュタラか?」



猫「うーん。まぁ、そんな様なもんさ。」



猫「一度動き始めた時間はもう元にはもどらないからね。この現実は君が決めたものなんだ。」



剛本「は?一体何の話をしている?」



猫「君はこのイシュタラの国の事、何にも知らないんだろ?」



剛本「だから何だ?」



猫「それでここへ来た目的が果たせると思っているのかい?」



剛本「。。。お前には関係ない。」



剛本は猫を素通りして歩き始めた。



猫「おっと!ちょっと待ってくれよぉ!」



と、剛本の後を追いかける猫。



剛本「ついて来るな!」



猫「無理だねー!言ったろう?これは君が決めた事なんだから!」



軽快な足取りの猫。



剛本「知らん!俺はついて来るなと言っているんだ!」



剛本が怒って振り向くとそこに猫はいなかった。



猫「ほら!こっちこっちー!街へはこの先のシダーの森を抜けないといけないよー!」



いつの間にか森に向けて遥か先に猫が居る。



猫「僕が先を行って君がついて来るなら問題ないよねー?」



剛本「チッ!何なんだお前!?」



猫「オイラ、エルヴィンって言うんだ!」



剛本「そんな事は聞いてねえ!」



猫「まぁそう邪険にしないでくれよ!オイラ達、絶対いいパートナーになるぜ!」



剛本「何がパートナーだ!そんな物はいらん!」



なかば無理やりに猫のエルヴィンは剛本にくっついて森へと向かって歩いて行った。



初めは迷惑そうにしていた剛本だったがエルヴィンはイシュタラの国の事をよく知っており、この国の情報を色々聞くうちに次第に剛本の警戒心も薄れていった。



そして小一時間もすると森の入り口に差し掛かる。





エルヴィン「ここから先がシダーの森だよ。」



剛本「案内してくれるのはいいが、本気で俺について来るつもりなのか?なんの為に?」



エルヴィン「君がそう決めたからだよ。」



剛本「だから俺は何も決めてないって言ってるだろ!」



エルヴィン「シーッ!ここから先は大きな声は出さないで。。」



剛本「な、何かあるのか?」



辺りを見渡して小声になる剛本。



まだ森に入って間もないというのにまるで山深い山中にでもいるかのような雰囲気だ。



高い木々に覆われた道は薄暗く空気も重く、風も届かない。



風に揺れる葉の音がさざ波の様に上空を流れ抜けている。



エルヴィン「このシダーの森にはおっかない守護者がいるんだ。。。」



剛本「ヤバイのか?」



エルヴィン「静かにして森を荒らさなければ大丈夫なはずだよ。」



エルヴィン「ほら、森の住人達がもう君の噂を始めているよ。。」



言われてみると森の茂みのあちらこちらからヒソヒソと何か言っているのが聞こえる。。。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ