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55話 光る追跡

落ちている金髪をたどって自転車に乗って駅前まで来たラフムとそれを追う集団。


突如駅から流れてきたメロディを伴奏にラフムが歌い始めるとそこにいる人々はたちまちラフムの『声』に魅了された。

キャンディス、アニー、テリュースの3毛はラフムの胸元に帰ってくると急いでラフムに調査報告をした。


キャンディス:ラフム!アンソニーが向かったのはゾーン1ワシントン方面よ!ペン線ワシントン方面の列車のホームで金髪が途切れていたわ!


ラフム「ワシントンへ行った可能性が高いな。。。」


ラフム「よし!ワシントンユニオン駅までは3駅、これを経由して自転車で道路を行くぞ!」


キャンディス:わかったわ!


アニー:急ぎましょう。


テリュース:ま、ついて行ってやるよ!


方向が決まるとラフムは再びオーディエンス達に呼びかける。


ラフム「みんな!次はコンサートで会おう!映画を見に行くつもりで現実逃避しにおいでよ!」


ラフム「お金で幸せは買えないけど幸せな気持ちになれるチケットなら買える。」


ラフム「それが『Q-WIN』のコンサートさ!!」


顔はおっさんなのだがどこか少年か、むしろ少女を思わせる様なはにかんだ笑顔に人々はキュンとなる。


もはやこの魅了という能力は人々の心をわしづかみにしてしまっているのだ。


ラフム「また会おう!」


それだけ言うとラフムはさっそうと自転車にまたがり、大歓声を後にして全速力で駆け出した。


一路、線路沿いを南西へひた走る!


BWI空港線駅


ニュー・キャロルトン駅


ラフムはアンソニーの痕跡を求めて自転車で各駅に立ち寄った。


しかし、そこでは何も見つからなかった。


そしてついに『ワシントンユニオン駅』に到着する。


ローマのコンスタンティヌスの凱旋門を思わせる外観の大きな駅だ。


ラフムは一斉にボディーヘアー達を放って探索を開始。


駅をくまなく調査させた。


乗り換えで違う電車に乗ってしまう事も危惧していたが、ラフムの予想を他所にアンソニーの残した金髪はあっさり駅の中央出口で見つかった。


キャンディス:良かった!これで追跡再開ね!


アニー:ちょっとホッとしたね。


テリュース:俺は心配してねーよ!さっさと行こうぜ!


ラフムは、うなずくと他のボディーヘアーを先行させて金髪を探させながらゆっくり自転車で進んで行った。


そして、しばらく行った時だった。


キャンディスが何かが道路に落ちている事に気が付いた。


キャンディス:ラフム!あそこに何か落ちてるわ!


アニー:本当!金髪もたくさん絡まってるわ!


ラフムはその近くで自転車を止めてそれを確認すると、ラフムは酷く動揺して汗をビッショリかいてしまった。


ラフム:これは!!!!


キャンディス:シュシュ?


ラフムはこれに見覚えがあった。


ラフム:間違いない。。。


ラフム:ナズィがポニーテールの髪留めに使っていたシュシュだ。。。



ラフム「と、という事はこの金髪は。。。。。!」


ラフムの脳裏にキラリと頭を光らせたナズィの姿がよぎる。


ラフム「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


思わず叫んでしまう。


キャンディス:!? なに!? どうしたの!?


アニー:酷い汗よ?


◇  ◇  ◇  ◇  ◇


サクッ。。。ポイッ!


サクッ。。。ポイッ!


シュシュから抜き取る動作がなくなって毛を剃るペースが上がってしまっている。


アンソニー:もう後は前髪しかないや。。。一体どこまで行くんだろう。。。?


ナズィはその時、T-SHOCK本社ビルの近くまで来ていた。


ナズィ:ここは。。。!


エルヴィン:これだけ近づけば小さな力で何とかなるよ。


姿を消して中へ入ろう。


エルヴィンが心の中でそう言うとナズィの姿は消えて見えなくなった。


そして、ナズィは堂々と正面からT-SHOCK本社に潜入して行った。


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