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39話 憧れ

ひょんな事からコーガとヨーコと言う難病課の関係者と知り合ったナズィ。



安心して話をする為に三人はナズィの学校で話をする事にした。

学校に着いて出迎えたのはナズィが連絡を取ったラフムだった。



この出迎えにとてつもない反応を見せたのは他でもないコーガだった。



コーガ「え。。。。!?」



一瞬、何が起こったか分からずに固まるコーガ。



そして



コーガ「ああああああ!!!?ララ、ラフムさん!?な、なんでこんな所に!?」



腰が砕けそうになりながら発狂するのであった。



コーガ「ヤバ!ヤバ!マジ!?」



コーガは他でもないラフムの所属するロックバンド『Q-WIN』の大ファンであった。



ライフには欠かさず上司のヒーラーと共に見に行っている。



ナズィ「うちの学校の音楽の先生です。」



ラフム「こんにちは、ラフムです。貴方はライブによく来てくれていますね。知っていますよ。」



ラフムはそう言いながら、へたり込むコーガにビシッとした姿勢で片膝をついて手を差し伸べた。



今日のラフムはクリーニングから帰ってきたお気に入りのライダースジャケットに革のパンツスタイルだ。



ライダースジャケットの下は何も着ていないがそこは彼のチャームポイントでもあるアグレッシブなチェストヘアーが毛布の様に自身の肌を包み込んで寒さからジェントリーに守っている。



このスタイルなら寒さで鼻を垂らす事はないのだ。



ラフムの手を取って立ち上がったコーガはそのままガッチリと握手をする。



コーガ「よ!宜しくお願いします!イシュタルさんの元同僚のコーガです!」



そして深々と頭を下げた。



ラフム「oh!そうでしたか、それでそちらのレディは?」



ヨーコ「初めまして。ヨーコ・サトヤマと申します。お会いできて光栄です。お噂はかねがねコーガから聞いております。」



ラフム「どうも。ラフムです。イシュタル君の合唱部のバンドディレクターをしています。」



そしてラフムはヨーコとも握手をした。



コーガは握手した手を大事そうにしながら感動を隠せない様子だった。



コーガ「こんなに近くにいらしたなんて!この感動!ありがとうございます!ありがとうございます!」



ラフム「まぁ、立ち話も何ですし中へどうぞ。」



そう言うとラフムは3人を校内へ迎え入れた。



校門には当然警備員もおり、関係者以外は中には入れない。



ナズィの狙い通りここなら外部の者の干渉は難しいだろう。



そして、学校の応接室へ通される。



ラフムは入口まで案内すると



「こちらで少しお待ち下さい。私はお茶を入れて来ます。」



と、3人を中へ入れると一旦どこかへ去って行った。



革で出来た三人がけの重厚なソファの片側にコーガとヨーコが座る。



対面には対になって同じソファがある。



そこにナズィが座った。



棚には写真や賞状、トロフィーなどが所狭しと飾られている。



そこには合唱部やチアリーディング部の物もあった。



しばらくしてラフムが戻ってくると三人は立ち上がる。



ラフム「何もありませんが紅茶とお茶菓子です。」



コーガ「ありがとうございます!あぁ。。感動です!」



ラフムは片手に四角いシルバーのトレイを持ったまま片膝をつき、乗せられた品の良いティーカップのセットを1つずつ丁寧に置いた。



そして真ん中にお茶菓子とミルクと砂糖のポットを置くとトレイを片付けて



ラフム「どうか楽にしてください。」



と三人に着席を促し、皆が座ったのを確認して自分もナズィの隣の空いている場所に座った。



ラフム「どうぞ。」



コーガ「はい!ありがとうございます!」



コーガは紅茶を一口飲むと感極まって目頭を熱くしていた。



ラフム「では、お話をどうぞ。」



このラフムの一言でようやく空気が変わり、ナズィは話すきっかけをつかんだ。



ナズィ「あの。。あなた方の事とイシュタルについて知っている事を話してもらえますか?」



ヨーコ「まず、私はT-SHOCKではなく病院側の人間です。ヒトの細胞や遺伝子、それから難病の研究をいています。イシュタルさんが入院した時にも直接治療にあたりました。」



コーガ「俺はつい最近までT-SHOCK慈善事業部難病対策課でジョンズホプキンス病院に常駐していました。今は退職してフリーです。」



ナズィはゴクリとツバを飲むと緊張した面持ちで質問をする。



ナズィ「入院した理由と、入院中の。。いえ。。退院するまでのイシュタルの様子を教えてもらえますか?」



ヨーコ「入院した理由。。ですか。。」




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